図説 わかる土木構造力学

玉田和也 編著
三好崇夫・高井俊和 著

内容紹介

実社会にも役立つ技術習得の第一歩として、親しみやすいイラストとともに納得しながら土木構造力学を学べる入門書。図解や要点コメント、現場写真を豊富に収録。計算手順を丁寧に解説する基本問題、柔軟な応用力の基礎固めとなる練習問題、各種試験対応を想定した多様な応用問題と、習熟度にあわせて着実にステップアップ。

体 裁 B5変判・208頁・本体2800円+税
ISBN 978-4-7615-2724-2
発行日 2020/1/15
装 丁 KOTO DESIGN Inc. 山本剛史

 

\NEWS!/『図説 わかる土木構造力学』を活用した構造力学の解説動画が公開されています

編著者・玉田和也先生(舞鶴工業高等専門学校 教授)が解説動画を公開されています。既に多くの動画をアップロードされており、各単元ごとに解説がされています。これから構造力学を学ぼうという人、既に学んだけど苦手…という方は、是非ご活用ください!

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紙面見本目次著者紹介はじめに☟読者特典☟解説動画電子版

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1章 なぜ構造力学を学ぶのか

2章 構造力学の基本事項

2・1 ルールおよび前提条件
2・2 力のつり合い
2・3 静定構造と不静定構造
2・4 荷重・反力・断面力
2・5 境界条件
2・6 力の表記方法

3章 静定構造物の反力・断面力

3・1 反力
3・2 内力
3・3 せん断力
3・4 曲げモーメント
3・5 重ね合わせの原理
3・6 静定ラーメン構造
3・7 ヒンジを有する構造
3・8 トラス構造
3・9 逆問題を解いてみよう

4章 断面に発生する応力

4・1 応力とひずみ
4・2 断面諸量
4・3 はりの応力
4・4 組立断面ばりの応力

5章 構造物の変形

5・1 構造物のモデル化と変形の計算
5・2 変形・変位・たわみ
5・3 3つの計算法
5・4 たわみ曲線の微分方程式を用いる方法
5・5 弾性荷重法
5・6 単位荷重法

6章 もう一歩先の構造力学

6・1 ゲルバーばりの解法
6・2 間接載荷とトラス構造
6・3 座屈
6・4 エネルギー法

7章 構造力学で用いる数学

7・1 数学は構造力学の道具
7・2 力の数学的表現
7・3 多項式関数
7・4 微分
7・5 積分
7・6 微分方程式

〈編著者〉
玉田和也(たまだ かずや)・・・・・・担当:1章、3 章
舞鶴工業高等専門学校建設システム工学科教授。
1964 年兵庫県生まれ。明石工業高等専門学校土木工学科卒業。長岡技術科学大
学・長岡技術科学大学大学院工学研究科建設工学専攻。博士(工学)。駒井鉄工
株式会社橋梁設計部を経て、2009 年より現職。

〈著者〉
三好崇夫(みよし たかお)・・・・・・担当:5 章、7 章
明石工業高等専門学校都市システム工学科准教授。
1975 年岡山県生まれ。福山大学工学部土木工学科卒業、大阪大学大学院工学研
究科土木工学専攻博士後期課程修了。博士(工学)。日立造船株式会社機械・イ
ンフラ本部鉄構ビジネスユニット設計部を経て、2012 年より現職。

高井俊和(たかい としかず)・・・・・・担当:4 章、6 章
九州工業大学大学院工学研究院建設社会工学研究系助教。
1979 年兵庫県生まれ。大阪市立大学工学部土木工学科卒業、同大学院修了。博士
(工学)。株式会社ダイハツテクナー、石川工業高等専門学校環境都市工学科助
教、講師を経て、2017 年より現職。

 

構造力学は、土木・建築に関する構造物の設計に際し、その基盤となる重要な教科の一つです。そのため、幾多の構造力学の教科書が発刊されていますが、新たに本書を発刊するにあたり次のコンセプトを考えました。

まず、問題が解けることを目指します。理解を助ける図や表を多用していますので、問題を解ける喜びを感じ取ってもらって、苦手意識を払拭してください。そして、「なぜ解けるのか?」「この解法の基本となる考え方は何なのか?」に思いを馳せたなら、次のステップに進みましょう。

次に、本書が対象とする読者としては、①構造力学の初学者、②入試・就職・資格・公務員試験を目指す者、③構造力学を勉強したことがあるものの苦手意識をもっている学生・技術者等を想定しています。一見、難しそうな問題でも、解き方の基本を忠実に適用することで、だんだんと解けるようになってきます。

最後に、構造力学を暗記教科として乗り越えようと必死で努力している方に特に本書をお勧めします。遠回りに思われるかもしれませんが、本書を活用して解き方の基本をきちんと理解していきましょう。各章に設けている練習問題・応用問題には、入試・就職・資格・公務員試験の類題も組み込んでいます(該当の問題には出のマークを付けています)。

本章は、以下の各章で構成しています。

1 章では、構造設計から見た構造物の建設に必要な事柄と計算の流れを示しています。各章で解説する事項が構造物の建造にどのように関わっているのかを確認してください。

2 章では、構造力学を学ぶ上での暗黙の了解をとりあえず修得してください。そして、反力や断面力、変形の計算ができるようになった後に再度2 章を熟読しましょう。そこで疑問が生じた場合は、より詳しい内容が解説されている参考文献を紐解いてさらに詳しく勉強してください。

3 章では、構造物の反力と断面力の求め方について解説しますが、ここでは「力のつり合い条件」を完璧に理解し、自分のものにしてください。「力のつり合い条件」を自由自在に使えるようになれば、この先の構造力学は比較的楽に取り組めます。この「力のつり合い条件」の修得が構造力学攻略の最大のポイントです。ここをないがしろにして先に進んでも無駄であると言い切ってもよいぐらいです。3 章の最後には逆問題を載せています。どれだけ自分自身が理解できているのかをここで試してみましょう。

4 章では、断面に発生する応力の計算法について学びますが、ここでは積分の知識が必要となってきます。積分が苦手な方は7 章に微積分の解説がありますので参照してください。

5 章では、構造物の変形の計算方法を3 種類解説しています。微分方程式が出てきますので、7 章の解説を参考にして勉強を進めてください。

6 章では、5 章までの内容に加えてもう1 歩踏み込んで解説すべき構造力学の内容を記述しています。座屈と単位荷重法の元となるエネルギー法については、ここでぜひ学習してください。

7 章では、構造力学で用いる数学について概説しています。

できる限りの努力によって本書を著作したところではありますが、推敲の不足、内容の不備については諸賢の叱責を得て本書を進化させていくことができれば、著者として望外の喜びであります。
ここに本書を発刊するにあたり、今日まで指導された多くの師・友人、多くの参考文献著者に対し深謝いたします。

令和元年12 月10 日
著者を代表して
玉田和也

『図説 わかる土木構造力学』をご購入いただいた方に、
本書に収録されている練習問題/応用問題の模範解答PDFをご提供しております。

ベクトル図解や各種解法へのアドバイス、力の分布グラフなどを交えて、丁寧に解説!

ご希望の方は、下記よりお申込みください。

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    お問い合わせ

    学芸出版社編集部(担当:岩切)
    info★gakugei-pub.jp(★を@にして送信ください)
    *件名に「『図説 わかる土木構造力学』模範解答について」と明記ください。

    01. 外力と内力

    02. 断面力と応力

    03. 門形ラーメン固定支点

    04. 門形ラーメンピン支点

    05. 門形ラーメンピンローラー支点

    本書は電子版も発行しております。大学・専門学校等の教科書、もしくは研修等のテキストとしてのご採用をご検討の場合は、こちらをご覧ください。