オーバーツーリズム 増補改訂版

オーバーツーリズム 増補改訂版 観光に消費されないまちのつくり方
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内容紹介

旅行者と住民をwin-winに!世界の観光の今

観光市場はコロナ禍後、急激に回復し、インバウンド消費は自動車に次ぐ輸出産業へと成長した。旅行者と住民がwin-winになり、地域にダメージでなくメリットをもたらす取り組み、コミュニティベースでリジェネラティブなツーリズムなど国内外の新たな動向を解説。初版から4年を経て、大幅な加筆、新章を追加した最新決定版!


高坂 晶子 著   
著者紹介

弊社のある京都では、毎日、多くの旅行者が街にあふれています。 多くの人がやってくることで街は活気づきますが、一方で混雑や地価の高騰などのネガティブな現象も起こります。 オーバーツーリズムに万能の特効薬はないと言われますが、本書では国内外の様々な取り組みから、観光のこれからを考察しています。
編集担当M
編集担当M
体裁四六判・288頁
定価本体2400円+税
発行日2024-09-15
装丁藤田康平(Barber)
ISBN9784761529062
GCODE5695
販売状況 在庫◎
ジャンル 観光
目次著者紹介レクチャー動画関連イベント関連ニュース

はじめに

I部 オーバーツーリズムとは

1章 訪日外国人観光客の急増とその背景

1 世界で爆発的に増える旅行者
2 成長著しい日本のインバウンド市場
3 アウトバウンドからインバウンドへ、政策の転換
4 コロナが襲った観光業界
5 観光の効用

2章 オーバーツーリズムの影響

1 オーバーツーリズムの定義
2 オーバーツーリズムと持続可能な観光の違い
3 オーバーツーリズムで何が起きているのか
4 オーバーツーリズムによるダメージ

3章 オーバーツーリズムのタイプと対策

1 オーバーツーリズムの発生地のタイプ
2 オーバーツーリズム対応の具体的手法
3 決定打のないオーバーツーリズム対応

II部 国内外のオーバーツーリズムの事例と対策

4章 海外のオーバーツーリズム

〈1〉人気観光拠点型

1 スペイン・バルセロナ市-観光開発規制に取り組む世界的モデル
2 アメリカ・ハワイ州-住民・観光客を巻き込む「責任ある観光」の推進

〈2〉リゾート型

1 タイ・ピピレイ島、フィリピン・ボカライ島-島の地理的条件を活かした入域規制
2 スイス・ツェルマット村-カーフリーの観光スタイルを広めるアルプスの村

〈3〉稀少資源型

1 エクアドル・ガラパゴス諸島-環境保護と島民の生活の共存
2 ネパール・ヒマラヤ山脈-商業登山への対応に悩む世界の屋根

5章 国内のオーバーツーリズム

〈1〉人気観光拠点型

1 京都府京都市-量より質をめざす施策にシフト
2 神奈川県鎌倉市-交通機関の混雑解消に挑む

〈2〉リゾート型

1 沖縄県恩納村-漁業と観光業の共存

〈3〉稀少資源型

1 富士山-世界遺産の保全と観光利用の両立

III部 新たなオーバーツーリズムとその対策

6章 ソーシャル・メディアが生む次世代オーバーツーリズム

1 無名のスポットが突然ブレイクする現象
2 観光客が突然押し寄せる要因
3 受け入れ態勢の未整備
4 北海道美瑛町-観光客と農家のWin-Win の関係づくり

7章 ICT、AIを活用したブレークスルー

1 新技術の活用と効果
2 自治体等による新技術の活用事例

8章 レスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)

1 レスポンシブル・ツーリズムとは
2 パラオ共和国-観光客が自発的に環境保全にコミットするしくみ
3 ニッチな業界から観光の本流に向かうサステイナブル・トラベル
4 地域住民の観光受容力を高める

9章 コロナ禍を経た、オーバーツーリズムの現在

1 コロナの影響と世界的な回復状況
2 日本におけるコロナの影響と回復状況
3 コロナ禍後変化した、政府のオーバーツーリズム施策
4 今後求められる、コミュニティベースのオーバーツーリズム施策

10章 オーバーツーリズムへの向きあい方

1 危機管理としてのオーバーツーリズム対応
2 関係主体間でWin-Win の関係を構築
3 持続可能な地域観光のあり方を共有

おわりに

高坂 晶子

株式会社日本総合研究所調査部主任研究員。1984 年慶應義塾大学法学部卒業。1989 年同大学院博士課程を満期取得退学。1990 年、株式会社日本総合研究所に入社、調査部にて調査研究業務に従事。主な研究テーマは地域活性化、観光振興。最近のレポートは「コミュニティベースのオーバーツーリズム(CBOTA)対応の在り方」「ポストコロナのMICE戦略」「ユニバーサル・ツーリズムの普及・定着に向けて」ほか。

開催が決まり次第、お知らせします。