住まいの建築計画


今村 仁美・田中 美都 著

内容紹介

より良い住空間を提案するポイントが満載!

暮らしの工夫を豊富に盛り込んだ単位空間をはじめ、住まいの歴史、バリアフリーへの対応、安心で安全な構造、地域環境や住環境にまつわる法規、建設コストの概算手順まで、300点超のイラストで徹底解説。〈計画〉〈構造〉〈法規〉〈積算〉を関連付けた画期的な入門書。体系的に楽しく学べる、プランニングの勘どころ!

体 裁 B5変・156頁・定価 本体2800円+税
ISBN 978-4-7615-2787-7
発行日 2021-09-25
装 丁 美馬智


紙面見本正誤情報目次著者紹介はじめに採用特典教材

本書において下記のとおり誤りがございました。
深くお詫び申し上げますとともに、ここに訂正させていただきます。

(株)学芸出版社

第1版第1刷正誤表

はじめに

序章 住まいを知る

1 住宅の成り立ちを知る

1. 尺貫法による単位と大きさ

(1)日本の寸法と単位
①長さ
②建物の大きさ(尺貫法の場合)
③部屋の大きさ(尺貫法の場合)

2. 生活スタイルの変化と住まい

(1)暮らしを支える住まいとコミュニティの変化
(2)移り変わってきた住宅の間取り
(3)西洋スタイルとモジュール
(4)時代とともに多様化する住宅請負のかたち

2 現代の住宅ができるまで

1. 設計から完成までの流れ

2. 木造住宅の工事の流れ

1章 プランニングの前に知っておきたいこと

1 快適な空間をつくる

1. 空間を構成するもの

(1)壁
(2)建具
①扉
②窓

2. 快適な住環境をつくる工夫

(1)採光とプライバシー
①窓の取付け高さと特徴
②周囲との関係を考える
(2)光・熱・空気のコントロール
①日射
②換気
③通気
④断熱

2 生活スタイルと部屋の寸法

1. 単位空間の分類

2. 単位空間と計画のポイント

(1)入口まわり
①ポーチ
②玄関
(2)移動
①廊下
②階段
(3)水回り
①トイレ
②洗面・脱衣所
③浴室
④キッチン
(4)共用部
①ダイニング
②リビング
③和室
(5)個室
①主寝室(夫婦寝室)
②子供部屋
(6)半屋外空間
①テラス
②ぬれ縁
③ベランダ
(7)外構
①駐車スペース
②自転車とオートバイ
③外構の種類

3 バリアフリーと部屋の寸法

1. 間取りと動きやすさの例

2. 単位空間と計画のポイント

(1)移動
①スロープ
②玄関
③廊下と出入口

(2)水回り
①洗面・脱衣所
②浴室
③トイレ
④キッチン

(3)個室と収納
①寝室
②収納スペース

(4)駐車スペース

4 木造のしくみ

1. 空間を構成する要素

(1)木造の骨組み
①柱は何のため?
②壁は何のため?
③梁は何のため?

2. 計画のポイント

(1)注意点:地震や台風に強い建物にするには?
①大きな開口に注意
②大きな空間に注意
③壁の位置のずれに注意

(2)柱の配置:効率のよい構造にするには?
①柱の種類と間隔
②柱を配置する
③上下階の柱はできるだけ揃える

2章 プランニング

1 調べること/考えること

1. 条件を整理する

(1)要望をまとめる
(2)敷地を読む
①敷地の確認
②法的制限の確認

2. いろいろな視点から建物をイメージする

(1)建物の配置
①北側に配置
②東側に配置
③L型に配置
④その他の配置
(2)ボリュームとゾーニング
①ボリューム
②ゾーニング
(3)外観デザイン
①全体像のイメージ
②木造の屋根
③外壁の質感

2 プランをまとめてみよう

1. プランニング図を描く

(1)ゾーニングと外観イメージの再確認
(2)プランニング図の描き方

2. 模型をつくって確かめる

(1)ボリュームやデザインを確かめる
(2)スタディ模型の目的

3. 完成図面を見てみよう

3章 プランニングをするときに確認すること

1 法規は誰のため? 何のため?

1. 敷地についての基準

(1)道路と地域環境
①前面道路の幅員
②用途地域
(2)建物のボリューム
①床面積
②延べ面積
③容積率
④建ぺい率
(3)建物の高さ
①高さ制限の種類
②道路斜線
③隣地斜線
④北側斜線

2. 室内環境についての基準

(1)居室
(2)採光
①必要採光面積
②有効採光面積
(3)換気
①換気の目的と種類
②自然換気

3. 延焼についての基準

(1)法22条区域
①法22条区域の建築制限
②延焼のおそれのある部分
③準耐火性能

4. 耐力壁についての基準

(1)壁量計算
①計算の手順
②壁量計算に用いる表(一部抜粋)
③見付面積の求め方
(2)耐力壁の配置

2 建築費用を求める

1. 建築費用はいつ求めるの?

(1)設計事務所の場合の流れ
(2)積算の構成と求め方

2. 工事費を求める

(1)建物の図面と仕様
(2)数量を求める(一部抜粋)
①基礎(布基礎の場合)
②軸部
③屋根
④外壁
⑤内装・天井・床
(3)工事費の計算(一部抜粋)

索引

今村 仁美

1969年生まれ。修成建設専門学校卒業。二級建築士。1995年アトリエイマージュ設立、主宰。1997~2000年修成建設専門学校非常勤講師、1999年関西デザイン造形専門学校非常勤講師、2000~2008年湖東カレッジ情報建築専門学校非常勤講師を歴任。著書に『改訂版 図説 やさしい建築法規』(共著、2019年)、『図説 やさしい建築数学』(共著、2011年)、『図説 やさしい建築一般構造』(共著、2009年)、『図説 やさしい建築環境』(共著、2009年)、『図と模型でわかる木構造』(辻原仁美著、2001年)。

田中 美都

1973年生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業、同大学大学院修士課程修了。一級建築士。1997~2004年鈴木了二建築計画事務所勤務、2006年田中智之とTASS建築研究所設立。著書に『改訂版 図説 やさしい建築法規』(共著、2019年)、『図説 やさしい建築一般構造』(共著、2009年)、『図説 やさしい建築環境』(共著、2009年)。

みなさんが生活する上で、最も深く関わる建物が住宅です。
生活を豊かにするためには、快適な空間をつくるだけではなく、どのように生活をするのか、家族とどのようにコミュニケーションを図るのかを考えることが大切です。それが住まいの計画です。
しかしそれらは、家族によって異なります。それぞれの家族にとって素敵な住宅を考えるためには、基本的な部屋の大きさを知るだけではなく、住み方のバリエーションや、個々の寸法を知る必要があります。そうすることで、よりよい提案ができるようになるでしょう。
構造に関しても、せっかく素敵なプランを考えても、構造面で問題がある場合は、建てることが難しい場合や、必要以上にコストがかかることがあります。そのためには、基本的な構造を理解しておくことも必要です。
その他にも、建築には独自の法律(建築基準法)が定められており、敷地に対する規制や、建物の中で健康に暮らすための基準が設けられています。
住宅を建てる場合には、建築費用も大きな問題になります。
また、日本の住宅は、時代の流れとともに、建物のかたちや暮らし方が大きく変化してきました。現在の便利な生活も大切ですが、昔の生活の良さや情緒のある暮らしにも目を向けることで新たな生活スタイルが生まれるかもしれません。
本書は、それらを総合的に学べるように、イラストを用いて説明しています。
本書により、住宅に関する理解を深め、「そこに住む家族にとって素敵な住宅をつくる」について考える手がかりになれば幸いです。

2021年8月
著者

本書は、教科書としてご採用くださった方に、著作権者様のご了解のもと、以下のデータを特典としてご提供いたしております。
①スタディ模型の制作手順(全7頁)

②スタディ模型の型紙(全6頁)


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