一級建築士試験 建築法規のツボ

小嶋和平 著

内容紹介

年々難しくなる一級建築士試験対策として好評の「一級建築士試験のツボ」シリーズに「法規」が登場。学科Ⅲ(法規)の分野ごとに過去問の出題傾向を徹底分析。例年繰り返し出題される「ツボ」と関連条文を効率よく理解することに特化し、ツボごとに例題と解答・解説を付した。ツボを押さえた学習で、苦手分野を得意分野に!

体 裁 A5・256頁・定価 本体2000円+税
ISBN 978-4-7615-2674-0
発行日 2018/04/01
装 丁 古都デザイン


目次著者紹介はじめに正誤情報
はじめに
学科Ⅲ法規(最近年度5 年間法規出題一覧)

第1章 総則関係

1 用語の定義
2 面積・高さ・階数の算定
3 建築手続等
4 その他の規定

第2章 一般構造規定

1 居室の採光
2 居室の換気
3 シックハウス等の対策
4 居室の天井及び床の高さ
5 地階における住宅等の居室
6 界壁の遮音
7 階段・傾斜路
8 建築設備

第3章 防火制限

1 耐火構造等
2 特殊建築物の耐火義務
3 防火区画
4 内装制限

第4章 防火制限

1 避難規定が適用される建築物
2 居室からの出口
3 廊下の幅
4 直通階段
5 避難階段・特別避難階
6 物品販売業を営む店舗の避難施設等
7 敷地内通路
8 排煙設備
9 非常用の照明装置
10 非常用の進入口及び代替進入口
11 非常用エレベーター

第5章 構造強度規定

1 建築物の構造
2 構造計算
3 荷重及び外力の種類
4 その他の規定
5 各種構造

第6章 都市計画区域等における形態規制

1 道路と敷地、壁面線
2 用途地域
3 容積率
4 建蔽率
5 外壁の後退距離
6 高さ制限
7 地区計画・建築協定

第7章 その他関係法令

1 バリアフリー法(高齢者移動等円滑化法)
2 建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)
3 建築士法
4 建設業法
5 消防法
6 都市計画法

小嶋和平(こじま かずひら)

1947年生まれ。1970年大阪工業大学工学部建築学科卒。1970年~2008年守口市にて主に建築指導及び都市計画行政に従事。現在サンヨーホームズ(株)顧問。大阪府建設工事紛争審査会特別委員、公益社団法人大阪府建築士会特任相談役、元大阪工業大学非常勤講師、元守口市建築審査会委員、一級建築士、建築基準適合判定資格者、インテリアプランナー。

著書:『図解建築法規』『図解テキスト二級建築士 学科Ⅱ 建築法規』『図解これだけでわかる建築基準法』『図説建築法規』(学芸出版社)。

年々難しくなっている一級建築士試験。「法規」は、他の学科と異なり、法令集の持ち込みが許されています。そのため、暗記や受験対策をそれほどしなくても済む科目であると思われがちです。しかし、語句や数値等の細部を問う問題に関連した条文を法律用語で記載された法令集から見つけ出すのは大変難しいものです。法令集を一読してみても、難しい用語が多く使われているばかりでなく、文章も極めて難解です。試験に合格するためには、この法規をどのように勉強すればいいのかと日々悩むところではないでしょうか。

そこで本書では、筆者が20 年余り大学で教鞭をとってきた経験に基づき過去問題を徹底的に検証し、簡潔に要約し、過去に出題された内容を重点的に解説しました。問題の事項が法令集のどこに規定されているかを知ってもらう羅針盤のような役割を果たせればと願うものです。即ち読者が試験の設問において「この内容が法令集のどのあたりに載っているか」を必ず分かっている状態になっておく。これが、本書の願う一番の役割であり、法規の新しい問題が出題されたときの対策にもなると考えます。

試験では例年、「総則⇒確認申請⇒耐火・防火⇒避難⇒建築設備⇒避難⇒構造⇒道路⇒用途制限⇒建蔽率⇒容積率⇒高さ制限⇒地域地区・建築協定(以上20 問)⇒関連法規(10 問)」の順で出題されます。そして、関連法規として建築士法、建設業法、都市計画法、消防法、高齢者移動等円滑化法、耐震改修促進法等が出題されていますが、比較的基本事項に限られています。

一級建築士試験は難しいと言われていますが、「法規」は唯一満点を狙える科目です。できる限りまとまった勉強時間をしっかりと確保し、本書を繰り返し活用されることこそ合格への早道ではないかと考えます。ご健闘をお祈りします。

2018年3月
小嶋和平