住宅リフォーム計画
内容紹介
計画に必要な知識と実践のポイント。事例付
老朽化やライフスタイルの変化に応じて、既存住宅に手を加えて住み続けるリフォームの需要が増えている。本書は、実際の計画にあたって必要な知識および関連する法規・構造の要点をまとめるとともに、リフォーム特有の注意点や部位別の手法などをイラストを交えてやさしく解説。多様な要望に応じたプランニング事例も掲載。
体 裁 B5変・144頁・定価 本体2600円+税
ISBN 978-4-7615-2381-7
発行日 2006-03-30
装 丁 古都デザイン
第1章 住宅・住生活の変遷
1・1 社会および住宅の変容
1・2 家族と暮らしの変容
第2章 住宅のリフォーム
2・1 リフォーム計画
1 リフォームの動き
2 リフォームの種類
3 リフォームプランニング
4 リフォーム特有の注意点
2・2 リフォームの際に注意を要する各種関連法規
1 建築基準法
2 消防法
3 マンションリフォーム関連法規と特有の注意点
2・3 住宅の性能に関する知識
1 住まいの性能
2 既存住宅性能表示制度
3 地震などに対する強さ 構造の安定
4 火災に対する安全性 火災時の安全
5 柱や土台などの耐久性 劣化の軽減
6 配管の清掃や取替えのしやすさ 維持管理への配慮
7 省エネルギー対策 温熱環境
8 シックハウス対策・換気 空気環境
9 窓の面積 光・視環境
10 遮音対策 音環境
11 高齢者等への配慮 高齢者対応
12 防犯に関すること 開口部の侵入防止対策
第3章 リフォームの実践
3・1 リフォームの手順
3・2 部位別リフォーム 概要と注意点
第4章 実例と解説
1 LDKのリフォーム
2 キッチンのリフォーム
3 サニタリーのリフォーム
4 バリアフリーリフォーム
5 リタイア後の住まいへのリフォーム
6 利用目的を変更したリフォーム
7 趣味の部屋へのリフォーム
8 自然素材を使ったリフォーム
リフォームに関連する資格
いま、快適性を求めるリフォームが盛んに行われています。技術の革新、経済成長などによって私たちの生活は豊かになり、住宅の老朽化した部分の補修だけではなく、両親との同居・子どもの独立など、ライフサイクルの変化への対応、便利な設備機器の導入や住空間のデザイン変更など、住まいに対する価値観も変わってきています。
このような個人的な生活要求のほかに、これからの日本の住宅問題や地球環境問題の観点からも法規制がリフォームしやすい方向へ改正されるなど、リフォームの重要性が見直されてきています。そのようなリフォームを行う技術者は、新築よりも知識と経験が必要であり、いま、リフォームについて的を絞り、全体を把握できる手引書的なものが必要であると考えました。
本書では、まずリフォームの重要性をこれまでの住宅・社会・生活などの変化から把握し、現在のリフォームの動向、リフォームの際に必要な法知識や制度、住宅性能の要点を示し、その上で具体的な実践方法と事例を述べ、より良い住生活・住環境の実現が可能になるような内容構成としました。
これらの内容についてはもっと取り上げるべき事項なども多々ありますが、本書は入門編として全体像を理解することを主眼に置き、興味のある内容、掘り下げたい内容が出てきた方は、参考文献・資料として取り上げている本を参考にして読み進め、知識を深めていってほしいと思います。多くの方が本書を機会にリフォームへの造詣を深め、多くの成果をあげられることに役立てれば幸いです。
内容の編成にあたっては、大学の住居学・建築学を学ぶ学生が自主的に学習を行い、リフォームの基礎知識を習得するための手引書となることを意図して始められましたが、その他に専門学校、短大の学生および若い実務家に至るまで幅広く利用してもらえるように考慮しました。
発刊にあたり、出版を引き受け積極的に援助いただいた学芸出版社社長をはじめ、編集部の皆さんに心からお礼を申し上げます。
2006年 春
著者一同