建築工事の祭式

「建築工事の祭式」編集委員会 編著

内容紹介

建築祭式のアウトラインを図面やチャートなどを使ってわかりやすく表現し、祭式の組み立て方が意外と単純な原理に基づいていることを解説した。実務マニュアルとしても、祭壇の具体的事例、祭場設営レイアウト、事前準備のチェックリスト、挙行時の司会者の対応、用語集などを掲載し、実践に役立つ早分かり読本となっている。

体 裁 A5・184頁・定価 本体1800円+税
ISBN 978-4-7615-1174-6
発行日 2001/12/20
装 丁 前田 俊平


目次著者紹介まえがきあとがき推薦のことば著者インタビュー書評

第1章 祭式の基礎知識

1 建築祭式の目的
2 祭式の形式
3 祭式の種類
4 祭式の日取り
●暦の吉凶について
5 祭式の計画
6 祭式の流れ
7 儀式
●祝詞について
●玉串奉奠について
●手締め
●祭儀の伝統

第2章 地鎮祭

1 地鎮祭について
2 地鎮祭の式次第
3 祭場設営
4 地鎮の儀
●地鎮祭余話
●作法・礼法

第3章 上棟式

1 上棟式について
2 上棟式の式次第
3 上棟行事場
4 上棟の儀
●棟上げ式余話
5 立柱式について
6 定礎式について
●熨斗と水引

第4章 竣工式

1 竣工式について
2 竣工式の式次第
3 清祓の儀
4 祭式の会場の事例
5 落成式・落成(竣工)披露
●鎮守の森について

第5章 その他の祭式

1 火入式
2 点灯式
3 古井戸埋鎮式
4 除幕式

第6章 実務マニュアル

1 祭式計画
2 祭式計画書―フォーマット例
3 祭式計画書―祭式責任者手元資料―フォーマット例
4 祭式計画のチェックリスト
5 式次第と司会
6 英文版式次第の例
7 文例・挨拶の例

付記 祭式用語
参考文献
あとがき

日本建築協会出版委員会

委員長 山田 修 修 (しゅう)建築事務所

「建築工事の祭式」出版小委員会

委員長 仲本尚志 ㈱竹中工務店・設計部
編 集 松尾純二 ㈱竹中工務店・設計部
検 証 樋口 勲 ㈱竹中工務店・総務部

資料収集

楠本照男 ㈱昭和設計
安達英俊 安達英俊建築研究所
由良憲司 ㈱松村組・総務部
中沢敬次 ㈱熊谷組・管理部

この小著は,建築工事に関わる祭式を執り行うのに必要な知っておくべき事柄について,地鎮祭から竣工式までの基本的なポイントを押えながら,ノウハウ集として要点をまとめたものです.日本建築協会出版委員会では,建築工事の祭式についてわかりやすくまとめた本が少ないということから,2000年6月に「建築工事の祭式」小委員会を発足させ,小著の内容について議論を重ねてきました.要点を整理しますと次の3点です.

第一は,同じ建設会社の中でも東京と大阪では祭式の進め方が違うということ.神社界では地鎮祭などの建築の祭式は雑祭として執り行われ,式次第や要領は統一されたものはないということがわかりました.祭壇の飾り付けひとつにしても,建設会社の設営では三段ですが,神社界では平の一段で行われています.神籬を中心に考えれば神饌が逆向きになるという理由からだと思われます.

第二は,「祭」と「式」の違いは何なのかという点です.儀式の名称を例にとっても,建設業界や一般社会で執り行われている「上棟式」は神社界では「上棟祭」,「竣工式」は「竣工祭」として執り行われています.「祭」とは「まつり」,「祭礼」,「にぎやかな催し」であり,英語ではFestivalとなります.また「式」とは「一定の体裁または形状,或いはきまったやり方,作法,方式」,「儀式」であり,英語ではCeremonyとなります.私見ではありますが,「祭」と「式」を厳密に区別することに本質的な意味がないようにおもいます.

第三は,本のタイトルについてです.当初は「建築工事の式祭」としてスタートしましたが,最終出稿の段階で式祭という言葉を確認すると辞書にはないことが判明しました.辞書では「祭式」「式典」「儀式」「祭儀」等として掲載されています.この点については出版小委員会での結論を尊重し,祭式とすることにしました.建設業界では式祭という用語で,建築主,神社,設計事務所の方々と現在も違和感なく使用されているのも事実です.

以上のことをふまえ出版小委員会では,次の基本方針で編集作業を行いました.

その一つは,建築工事の祭りごとについて小委員会のメンバー各社で実施している事例を実際にあった失敗事例をも交えながら紹介し,建設会社の祭式担当者や企業あるいは個人で建物を建設しようとされる建築主または設計者にもわかりやすく解説し,マニュアルとして利用できる内容とすることです.

その第二は,消えていきつつある伝統的な建築工事の祭式について今も受け継がれて実際に行われている儀式や道具,作法を,できるだけ忠実に記録として残しておくことです.

出版小委員会のメンバーは祭式についてはほとんどが専門外であり,読者の立場で何度も読み直し,だれにでも理解できることを前提に編集をすすめてまいりました.

京都伏見の城南宮宮司,鳥羽重宏氏には最終原稿の確認を含め丁重なご指導をいただきここに発刊の運びとなりました.しかしこの小著は建築工事の祭式に関するひとつの事例を示したに過ぎず,すべてのことをカバーした内容にはなっていないかもしれません.今後,本書をきっかけに読者諸兄から他の事例や資料をご提供いただき,日本建築協会出版委員会として「建築工事の祭式」についての更なる改訂を行っていけることを願っております.

2001年11月吉日
「建築工事の祭式」出版小委員会 委員長  仲本尚志

長い1年間でした.昨年11月,同じ職場の出版小委員会委員長仲本尚志氏から本書の出版協力の依頼を受け,日本建築協会出版委員会に参画し,原稿作りと編集に精力を傾けて来ました.ここで本書の企画から出版に至る経緯を簡単に振り返ってみたいと思います.

平成12年6月に発足した出版小委員会に11月から参画し,本書の構成と原稿作りに着手しました.各社より祭式の事例並びに関連資料や原稿の提供を受け,同年12月に本の構成についての概要を決定しました.以後の実質的な編集作業は,仲本尚志小委員会委員長,樋口勲委員と松尾の3名で進めて来ました.編集に当たり,この本に盛込みたかった要点は次の2点です.

まず第一は,建築の祭式を建築主,設計者,施工者など読者の目でとらえ,系統立ててわかりやすく,読みやすくすること.そして読者にとっての最小限の基礎知識が得られる本にしたいということでした.そこで,内容の記述の手順に気を配りました.

次に,建築の祭式と人々の生活との関係は暦や慣習,初詣・節分・宮参り・結婚式など身近な行事を通じて関連しており,歴史,民族,地域性に根差した共通項を持っていることを伝達したいということでした.難解な儀式も日常生活の慣習とつながっている面があります.

編集担当者としてこの本に寄せる期待は,まず祭式の組立てが単純な原理に基づいており,それがわかれば全体像が理解しやすいこと.祭式の表層の所作がその意味と結び付けて理解されること.祭式関係者の基礎情報となること.建設会社の祭式実務担当者が編集に参加したことにより,現実に執行されている内容が記録されており,実務に役立つこと,などが挙げられます.ただし,内容の不十分な点や理解の足りない点については読者諸兄のご叱正をお寄せ頂きたいと思います.

最後に,本書の出版に当たりお世話になった学芸出版社・吉田隆編集長,知念靖広氏,原稿資料の収集・整理作業での竹中工務店・上田晴司氏,表紙デザインのアドバイスをいただいた竹中工務店・堀口利晴氏,その他数多くの方々にこの場を借りて深く感謝致します.

平成13年 11月
「建築工事の祭式」出版小委員会
編集担当 松尾純二

建築工事の祭典と儀式について詳述した本書が,日本建築協会の企画のもと歴史ある建築技術選書の一冊として上梓されたことは,ご同慶の至りである.また様々な事例を整理し,用語を統一される作業はさぞかし大変なことであったと拝察し,関係各位の熱意とご尽力に敬意を表する次第である.

さて,現在これ程までに科学技術が進歩しても,大地震や火事・洪水など,自然の猛威の前に我々は為(な)す術も無く,圧倒されてしまう.まして古代の人々は如何ほどの力を感じたであろうか.地の揺れや落雷,暴風雨といった自然現象を畏怖し,神々を感じ,ひたすら加護を求めた.そして,神々が領(うしは)く土地に手を加える際は,土地を領有するその神に許しを請うたのである.弥生時代の大規模集落と確認された大阪府の池上曽根遺跡では大型の高床式建物の棟持柱の柱穴から勾玉が出土したが,これは柱を立てるに際し,祈りをこめた印と考えられる.『日本書紀』の持統天皇5年(691)には,藤原京の造営に際して「新益京(しんやくのみやこ)を鎮め祭らしむ」とある.やがて仏教が広まれば法具を用いて土地を鎮めることもあった.10世紀に編纂された『延喜式』に,内裏落成の際などに殿舎の平安を祈って奉仕された「大殿祭(おおとのほがい)」の祝詞が記載されている.今日では城南宮などの社寺仏閣で新年に行われている釿(ちょうな)始(はじめ)式は,工事の最初に行われる重要な儀式であり,その「てをのはじめ」という語は,藤原道長の土御門殿の再建を記す,『栄華物語』の長和5年(1016)の段に見えている.こうして古代以来,建築工事の節目節目に無事を願って祈りを捧げてきたのである.そしてその祈りは,建物の担い手や規模に応じ,また地方地方の特色を守りながら様々な形で行われてきたのであり,現在では,それら建築の諸祭儀の多くを神道の祭式で奉仕している.

私事になるが,建築の安全に霊験あらたかと崇められる城南宮においても,工事安全の祈祷に限らず,工事現場に出向いて数多くの祭典を奉仕させていただいている.神職は神々に奉仕し,神々と人々との間を取り持つことが務めである.参列者に成り代わって祝詞(のりと)を奉上している間,参列者の各々が工事の無事を真剣に祈られている気配を感じ,また,玉串を奉って拝礼する際に代表者と参列者の拍(かしわ)手(で)が見事に揃い,人々の心の一致が顕わになると,さぞかし神様もお喜びであろうと自ずから思われる.しかし,参列者も何かなおざりで残念に思うこともある.そして参列者の気構えを正すか否かは,祭場の設営や司会進行の手際に負うところが大きいことも確かである.

神社での祭典でもそうであるが,祭典が滞り無く執り行われるか否かは,ひとえに準備にかかっている.関係者と神職の入念な打ち合わせ,隅々まで行き届いた設営,参列者への心配り,これらについて,長年にわたる経験に基づき蓄積されたノウハウを各社が持ちより,惜しげも無く披瀝され,整理編集されて本書が誕生したことは,洵にもって画期的と言えよう.建築の諸祭儀を執り行うにあたり,工事関係者が現場で直面する疑問に答え,問題を解決するための,経験者による,工事関係者のための書籍である.建築主も設計者も施工者も,祭式に対する理解が深まり,また準備等に要する労苦が軽減されるに違いない.

多くの方々がこの本を手にされ,祭典の諸準備を遺漏無く整えられることを望んでやまない.そして,一層謹みの気持ちをもって祭典に臨まれ,神々の前に安全を誓い,その緊張感を忘れることなく工事に当たられることを切に願うものである.

平成13年11月12日
城南宮宮司 鳥羽重宏

出版で陣頭指揮に当たった仲本尚志氏

『日刊建設工業新聞』(日刊建設工業新聞社) 2002.1.25日刊より

「建物をつくるのに大事なことは、建築主、設計者、施工者が三位一体となって、同じ気持ちでものづくりに取り組み、永遠の加護と工事の安全成就を祈願することです。それには祭式の意義を知って、共通の気持ちで結ばれないと成功しません」。わかっているようでいて、実のところよくわかっていないのが建築工事の祭式である。その知っておくべき常識を、ビジュアルな表現でまとめたのが『建築工事の祭式』である。日本建築協会出版委員会は類書が少ないということで出版準備にとりかかり、小委員会を設置して1年半かけてまとめた。中心となったのが仲本尚志小委員会委員長である。

まちまちな祭式を整理まとめる

「建築の祭式には神式、仏式、キリスト教式など様々な形式がありますが、一般的に神式が多いことから、ここでは神式についてまとめました。神式が多くなったのは、明治政府の神仏分離策によるものだと思います。官庁で神式が多いのもそういうことからですが、それまでは自分のやりたい形式でやっていました。とはいえ、神社界では建築の祭式は雑祭として執り行われていますから、これといった統一したものがないのです」

「そんなことから祭式のやり方も各建設会社、あるいは一つの建設会社内でも支社によって違うのです。祭式ですから、地方によって多少違うということの方が自然かも知れません」

「そうはいっても各社とも昭和40年代までは継承されてきました。しかし時間がたち気がついてみると、そうしたノウハウをもっていた担当者も定年を迎え、現在は少なくなってきました。マニュアル化され残されたものはありますが、各社とも少しずつ違う。そこで今回は各社のものを持ちより、整理したのです」

三大祭式は地鎮祭・上棟式・竣工式、なかでも重要な地鎮祭

「建築の祭式で三大祭式と呼ばれているのが、地鎮祭・上棟式・竣工式です。祭式の流れをわかりやすくいえば、神を迎えて酒肴(しゅこう)でもてなし、そこでお願いや行事を行い、お見送りをするということです。修祓(しゅばつ)からはじまって昇神の儀で終わる流れです」

「この流れのなかで一番大事なのが、神々をお迎えする降神の儀と、神の力で敷地全域の禍神・悪霊・邪霊などを退散させ、また穢(けが)れを除く清祓(きよはらい)の儀、それにお迎えした神々を元の御座にお帰しする昇神の儀です」

「三大祭式のうち地鎮祭はどこでもやりますが、あとの二つは省略されつつあります」

「地鎮祭は〈とこしずめのまつり〉ともいって、工事着手前に執り行い、土地の神々の霊を鎮め、敷地の穢れを清め祓って、永遠の加護と安全成就を祈願するものです。土地を掘り起こし、安全を祈願するものですから安全祈願祭ともいわれています」

マニュアル付きの実務書

構成は、「祭式の基礎知識」で全体の流れをつかみ、三大祭式の「地鎮祭」「上棟式」「竣工式」について詳細を述べ、「その他の祭式」では、火入れ式、点灯式、古井戸埋鎮式、除幕式に触れている。さらに「実務マニュアル」がついている。祭式計画、祭式計画書(フォーマット)、そのチェックリスト、式次第と司会である。そして最後に「祭式用語」があるから、わからない用語を知ることができる。

英文版の解説も

「この本の特徴は、ビジュアルな表現でわかりやすくしたことです。祭式の流れを多くの写真で説明しています。写真は今回の出版にあわせ、実際のプロジェクトに即して最新の事例として撮り直したものです」

「そして知っておくべき祭式の常識を簡潔にまとめ、あわせて知っておくと役立つ事項も入れました。例えば〈暦の吉凶〉〈祝詞〉〈玉串奉奠〉(たまぐしほうてん)〈手締め〉などといったことです」

「さらに英文版の解説をつけました。しかし英語でセレモニーの式次第を説明したマニュアルではありません。グローバル化で海外から建築主や設計者が日本にやってくる機会が多くなっています。儀式の意味を事前に知ってもらうためのものです」

祭式は日本の文化、継承するのが義務

「建築の祭式は、なんといっても建築主、設計者、施工者が一心同体となり、さまざまな困難を乗りこえなければならない関係者の協業の象徴なのです
建築主は設計者や施工者が段取りをしてしまうため、祭式を執り行う意味がわからないままやるのではなく、また建設会社の若い人たちは祭式のほんとうの意味をわからずマニュアル通りやるのではなく、いまなぜこんな手順でやっているのかを知ってほしいのです」

「そして参列する人たちもただ参列するだけではなく、それぞれの手順がなにを意味しているのかを知ってほしいのです。それらを理解することが、一つのプロジェクトをまとめあげていくことの大事なチームワークづくりとなるのです」

「これからの時代は、三大祭式をすべて行うことはせず、神職を呼ばずに披露パーティーのような形で引き継がれていくかも知れませんが、精神は残っていくと思います。祭式は日本の文化や文明でもあるのですから、引き継いでいく義務があるのです」

「まとめるうちに民俗学的な面白さも加わって、ますますのめり込みました。その成果を、読者の視点で盛り込めたと思っています」

『新建築住宅特集』(㈱新建築社) 2002.4

建物が完成するまでにはいくつかの祭式が行われる。地鎮祭、上棟式などは建築に携わっていない人でも知っている習わしになっているが、大きなビルになると地鎮祭の後に安全祈願祭、起工式、立柱式、上棟式、定礎式、修祓式、竣工式、落成式、落成披露と10もの祭式が行われる。すべての祭式について通暁する必要はないが、その祭式が何のために行われるかを知っておくことによって、建物に対する理解がより深まると思われる。本来、祭式は建築主が行うのだが、実際には施工者側が代行させることが多い。本書に収められた「実務マニュアル」と英文での祭式の紹介は、実務者にとって役立ちそうなページである。

『建築士事務所』((社)日本建築士事務所協会連合会)  2002.3

建築工事の祭式の概略を写真やチャート図などを使ってわかりやすく解説する本書は、関係者と神職の入念な打ち合わせ、隅々まで行き届いた設営、参列者への心配り、これらについて長年にわたる経験に基づき蓄積されたノウハウを各社が持ち寄り、惜しげもなく披瀝したものである。祭壇の具体的事例、祭場設営レイアウト、事前準備のチェックリスト、挙行時の司会者の対応、用語集など、実務マニュアルとして常備しておきたい一冊。

『新建築』(㈱新建築社) 2002.2

ときに地鎮祭などの建築工事の祭式風景を見かけることがある。21世紀に入った今もそれは受け継がれている。祭式は広く関係者のコミュニケーションの向上を促す意味も含まれていよう。そのうえでも祭式は滞りなく進めたいもの。本書は建築祭式を図面やチャートなどを使って解説したもので、実務マニュアルとしても、祭場設営レイアウト、事前準備のチェックリスト、用語集などが掲載され、実用的なものとなっている。

『室内』(㈱工作社) 2002.2

建物を建てるということは、神々が領(うしは)く土地に手を加えるということである。土地を領有するその神に許しを請うというおこない=祭式が、いまでも脈々と受け継がれている。大事な祭式であるからこそ、間違いがあってはならない。本書はその建築工事の祭式の概略を、写真やチャート図などを使ってわかりやすく解説したものである。間違えないためのただのマニュアルではない。なぜその祭式は執り行われるのか、その意味をきちんと理解した上でどのように進行すべきかが分かるようにまとめてある。

編集委員は竹中工務店や松村組、熊谷組など複数の会社のスタッフから成る。「門外不出」になりそうなノウハウが多数公開されていること、自分たちの失敗を踏まえて編集されていることもあって、非常にわかりやすい。地方ごとのしきたりにもふれていて、たとえば個人住宅の上棟行事では5円玉をまく地域があれば、餅あり、50円玉あり、さまざまだ。実際にこの本が必要になってからあわてて読むのではなく、その流れを理解するためにもゆっくりと通読しておけば、気持ちよく地鎮祭から始められるはずである。

(登)

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