現場写真でわかる 木造住宅工事の納まり
内容紹介
施工管理者必携!現場写真+図面でわかる
職人の技量がバラバラでチェックの仕方がわからない…設計と施工の連絡不足で無理な現場納めが横行している…そんな施工管理者必携!品質のバラつきによる瑕疵のリスクをなくし、顧客の満足を得られる質の高い施工をするために知っておくべき住宅工事の納まりをポイント別に現場写真+図面でビジュアルにまとめた一冊。
まえがき
第1章 基礎工事編
001 ベタ基礎下のかぶり不足と基礎構造体欠損の防止対策
コンクリートのふかしは20mm、スペーサーは90mm以上を使う
002 基礎立上りのかぶり寸法と注意点
外部側のかぶり寸法と結束線処理に注意
003 人通口の配筋補強の工夫による効果
施工性と安全性の向上のためにスラブ補強とする
004 アンカーセットの精度向上のための工夫
クランクタイプと専用支持金具を使用する
005 コンクリートの構造体強度補正ルールと冬期対策
構造体強度補正と養生期間と供試体のルールを決める
006 コンクリートの品質管理
配合計画と生コン打設前~打設時~打設後の注意点
007 浴室・脱衣室床下の断熱方式と考え方
浴室と脱衣室の床下は連続した基礎断熱とする
第2章 木工事編
001 土台・大引の納め方による床鳴り抑制対策
土台と大引きの井桁組の上に剛床工法とする
002 ゆか束の固定と取付ピッチ
変成シリコン系ネダボンドを使用する
003 各種ねこ土台の設置範囲と注意点①
換気用と気密用のねこ土台を使い分ける
004 各種ねこ土台の設置範囲と注意点②
床下の換気と屋内の気密の理屈を理解する
005 床断熱材の施工性向上の工夫①
断熱材一枚当たりの受材金物の個数と位置・寸法を決める
006 床断熱材の施工性向上の工夫②
土台と大引きは同サイズとし断熱材を正方形にする
007 浴室廻りの基礎断熱施工の注意点と工夫
床断熱材と基礎断熱材は連続させる
008 床合板と野地板の釘打ちと注意点
床鳴り抑制と釘ピッチ決めと打ち損じチェックをする
009 棟換気部と雨押え部の野地板開口の参考例
換気開口はプレカット工場加工とする
010 下屋ルーフィング立上り下地施工と注意点(漏水対策)
防水材押さえのため300mm程度下地合板を立ち上げる
011 下屋ルーフィング立上り下地施工と注意点(結露対策)
立上げ下地部の外壁通気層は狭くなるため胴縁を厚くする
012 上棟時にしかできない雨漏り予防対策(棟違い屋根)
先張りルーフィングを差込むため下地の縁を切る
013 上棟時にしかできない雨漏り予防対策①
先張りルーフィングを差込むための隙間を設ける
014 上棟時にしかできない雨漏り予防対策②
先張りルーフィングを差込む
015 上棟時にしかできない雨漏り予防対策(軒ゼロ住宅①)
先張り透湿防水シートを垂下げる
016 上棟時にしかできない雨漏り予防対策(軒ゼロ住宅②)
先張り透湿防水シートの上に通気破風下地を取付ける
017 雨漏り及び結露予防のための工夫(軒ゼロ住宅)
通気破風下地の役割を理解し加工依頼をする
018 軒有- 軒先の標準納まりの設定①(水上側①)
下地-天井断熱・屋根断熱共通:先張り透湿防水シートを垂下げる
019 軒有- 軒先の標準納まりの設定②(水上側②)
仕上げ-天井断熱・屋根断熱共通:外壁通気と小屋裏を一体化させる
020 軒有- 軒先の標準納まりの設定③(水下側①)
下地-天井断熱・屋根断熱共通:先張り透湿防水シートを垂下げる
021 軒有- 軒先の標準納まりの設定④(水下側②)
仕上げ-天井断熱・屋根断熱共通:外壁通気と小屋裏を一体化させる
022 軒有- 軒先の標準納まりの設定⑤(けらば側①)
下地-天井断熱・屋根断熱共通:先張り透湿防水シートを垂下げる
023 軒有- 軒先の標準納まりの設定⑥(けらば側②)
仕上げ-天井断熱・屋根断熱共通:外壁通気と小屋裏は一体化しない
024 軒ゼロの場合の小屋裏の防火構造と通気・換気の両立
防火構造として屋内側の石膏ボードはどこまで張延ばすのか
025 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定①(水上側①)
下地-天井断熱:棟木上端より先張り透湿防水シート①を垂下げる
026 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定②(水上側②)
仕上げ-天井断熱:外壁通気と小屋裏を一体化させる
027 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定③(水下側①)
下地-天井断熱:通気破風下地(タイプA)を取付ける
028 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定④(水下側②)
仕上げ-天井断熱:外壁通気と小屋裏を一体化させる
029 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定⑤(けらば側①)
下地-天井断熱:母屋間の中間部より先張り透湿防水シート①を垂下げる
030 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定⑥(けらば側②)
仕上げ-天井断熱:外壁通気と小屋裏を一体化させる
031 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定⑦(水上側①)
下地-屋根断熱:棟木上端より先張り透湿防水シートを垂下げる
032 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定⑧(水上側②)
仕上げ-屋根断熱:外壁通気と屋根通気を一体化させる
033 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定⑨(水下側①)
下地.屋根断熱:通気破風下地(タイプB)を取付ける
034 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定⑩(水下側②)
仕上げ-屋根断熱:外壁通気と屋根通気を一体化させる
035 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定⑪(けらば側①)
下地-屋根断熱:野地板から先張り透湿防水シートを垂下げる
036 軒ゼロ‐ 軒先の標準納まりの設定⑫(けらば側②)
仕上げ-屋根断熱:外壁通気と屋根通気を一体化しない
037 床下空間からの気密処理
合板の隙間にはシーリングもしくは気密テープを貼る
038 筋交い金物取付の参考例と注意点
予備穴以外の穴に全て専用ビスで固定する
039 垂木留めビス施工の注意点と工夫
ビス留め済の目印として目視確認用プレートを取付ける
040 かすがい金物取付の注意点
かすがい金物は垂直に接合かつ2 ヶ所留めとする
041 木質ボードを用いた耐力壁の施工方法①
大壁工法の壁倍率取得ルールを整理する
042 木質ボードを用いた耐力壁の施工方法②
真壁工法の壁倍率取得ルールを整理する
043 木質ボードを用いた耐力壁の施工方法③
大壁工法・真壁工法の壁倍率取得ルールを整理する
044 剛性・耐力壁に影響しない面材耐力壁の小開口の設け方①
開口部に該当しない小開口とする施工方法を整理する①
045 剛性・耐力壁に影響しない面材耐力壁の小開口の設け方②)
開口部に該当しない小開口とする施工方法を整理する②
046 耐力壁の面材の四隅を切欠く場合の注意点
切欠き部は釘を増し打ちする
047 大壁耐力壁の入隅施工と目地のクリアランス基準
面材張り手順による釘仕様と伸縮・膨張対策を整理する
048 下屋・軒天下地部分の耐力面材の施工手順の注意点
耐力面材は垂木掛けや軒天下地施工の前に先張りをする
049 雨水の浸入予防のための水勾配と立上げ基準
バルコニーのFRP防水の立上げ下地は水上で250mm以上とする
050 防水層のクラック予防のための下地施工の工夫①
防水立上げ下地の継ぎ目を少なくする
051 防水層のクラック予防のための下地施工の工夫②
構造用合板と耐火野地板(不燃材)の下地は目違い張りとする
052 防水の立上りが低い場合の耐火野地板の施工範囲
FRP防水や防水部材の範囲以上に下地を設ける
053 バルコニーの掃き出し窓からの雨漏り予防対策の工夫①
窓台に水返し下地を設ける
054 バルコニーの掃き出し窓からの雨漏り予防対策の工夫②
サッシのフィンの裏側に先行シーリングを打つ
055 バルコニーの掃き出し窓からの雨漏り予防対策の工夫③
サッシ下部は断続的に側面は連続的に先行シーリングを打つ
056 バルコニーの掃き出し窓からの雨漏り予防対策の工夫④
サッシはFRP防水後に取付ける
057 腰窓からの雨漏り予防対策の工夫①
水返し一体型防水部材を使用する
058 腰窓からの雨漏り予防対策の工夫②
腰窓の水返し一体型防水部材の取付手順を整理する
059 掃き出し窓からの雨漏り予防対策の工夫
水返し一体型防水部材の下がりを予め80mm程度までカットする
060 (遮熱住宅)インナーバルコニーの遮熱シートの納め方①
建物を包み込むように遮熱シートを張る
061 ( 遮熱住宅)インナーバルコニーの遮熱シートの納め方②
根太組施工の前に遮熱シートを張る
062 ( 遮熱住宅)小屋裏の遮熱シートの納め方①
屋根垂木下に遮熱シートを張る
063 (遮熱住宅)小屋裏の遮熱シートの納め方②
水上と水下の端部に100mm程度の隙間をあける
064 木下地①(カーテンレール)
取付く物の大きさと取付後の納まりより下地のサイズを決める
065 木下地②(壁掛けエアコン)
壁掛けエアコンの標準取付位置を決める
066 断熱と防湿と気密は三位一体
結露の仕組みと結露が起こす現象を整理する
067 充填断熱住宅の断熱ラインと防湿気密ライン
天井断熱仕様と屋根断熱仕様の違いを確認する
068 壁断熱施工の壁内結露予防対策①(窓廻り)
断熱材フィルムの耳を30mm以上柱や梁に被せる
069 壁断熱施工の壁内結露予防対策②(床取合い)
断熱材フィルムの耳を30mm以上床に巻込む
070 壁断熱施工の壁内結露予防対策③(筋交い)
断熱材フィルムを剥がして筋交いに被せる
071 壁断熱施工の壁内結露予防対策④(木下地)
下地の厚みにより納め方を選択する
072 壁断熱施工の壁内結露予防対策⑤(スリーブ・ダクト・電気BOX・ガスコックBOX)
断熱材フィルムをカットする部位には気密テープを貼る
073 エアコンスリーブ内の断熱欠損対策
エアコンスリーブ内に断熱材を詰める
074 下屋下天井断熱施工の注意点①
容易な例▷下屋下の小屋裏(外気側)と分離する
075 下屋下天井断熱施工の注意点②
難しい例▷下屋下の小屋裏(外気側)と分離する
076 外気に接する床の断熱施工の注意点
防湿フィルム面は室内側に向ける
077 天井断熱施工の小屋裏の結露予防対策
(木野縁)天井防湿フィルムの施工手順を整理する
078 天井断熱施工の小屋裏の結露予防対策(屋根直下の天井)
断熱材間の防湿気密処理が困難なため別張り防湿フィルムを張る
079 天井断熱施工の小屋裏の結露予防対策(下屋下の天井)
防湿フィルムの端部や継目に気密テープを貼る
080 天井断熱施工の小屋裏の結露予防対策
剛床と断熱材の間に通気層がないため別
張り防湿フィルムを張る
081 結露予防のための気流止め①
気流止めとは…悪い参考例をまとめる
082 結露予防のための気流止め②
小屋裏や床下と間仕切り壁との間で空気の流出入が無いよう隙間を塞ぐ
083 結露予防のための気流止め③
小屋裏や床下と外壁との間で空気の流出入が無いよう隙間を塞ぐ
084 結露予防のための気流止め④
配線・配管の貫通部・切欠き部に気密テープ及び耐熱テープを貼る
085 床レベル調整増し張り合板の防虫対策
床増し張りラワン合板はラワン防虫処理合板を使用する
086 フローリング施工と副資材
変成シリコン系ネダボンドを使用する
087 クロスのひび割れを抑制するための工夫①
壁入隅・窓及び建具廻りにLGSを使用する
088 クロスのひび割れを抑制するための工夫②
吹抜けの壁石膏ボード継目にLGS及び目地を入れる
089 クロスのひび割れを抑制するための工夫③
吹抜けの壁石膏ボード継目にLGS及び幕板を取付ける
090 石膏ボード張りの注意点①(外壁・間仕切り壁)
壁の石膏ボードは梁まで張り上げる
091 石膏ボード張りの注意点②(小屋裏- 妻壁・桁行方向の壁)
小屋裏の石膏ボードは屋外の軒天高さ以上まで張り上げる
092 石膏ボード張りの注意点③(垂れ壁)
先端垂れ壁の裏側に石膏ボードを張る
093 石膏ボードのビス留め基準の設定(壁・天井)
施工基準とする仕様書を選択する
094 石膏ボードのビス留めと注意点(壁)
大臣認定ビス28mmを外周・中通り共@150mm以下で留付ける
095 石膏ボードのビス留めと注意点(吹抜け- 壁①)
吹抜けの壁石膏ボード継目・入隅にLGSを入れる
096 石膏ボードのビス留めと注意点(吹抜け- 壁②)
吹抜けの壁石膏ボードのビス留めは中通り及び外周四方留めとする
097 天井下地組の工期短縮かつクロスひび割れ予防対策
(鋼製野縁)天井防湿フィルムの施工手順を整理する
098 鋼製野縁(LGS)の施工基準①
鋼製野縁の施工手順を整理する
099 鋼製野縁(LGS)の施工基準②
照明下地の施工は照明補強用フックを使用する
100 鋼製野縁(LGS)の施工基準③
ダウンライトの位置は事前確認し野縁を避ける
101 石膏ボードの張り方とビス留め基準①(天井)
石膏ボードは千鳥張りとする
102 石膏ボードの張り方とビス留め基準②(天井)
大臣認定ビス28mmを外周@150mm・中通り@200mm以下で留付ける
103 開き戸の吊元の位置決めの注意点
90度開きとするため吊元側に小壁を設ける
104 折れ戸の吊元の位置決めの注意点
直交する壁にカーテンが取付く場合は吊元側に小壁を設ける
105 壁際の引出し付きキャビネット設置の注意点
干渉防止のため木枠のチリを小さくする
第3章 屋根・樋工事編
001 施工基準上の各部位の寸法
重ね代と留付けピッチを整理する
002 下屋と壁取合いの立上りと入隅部施工の注意点
三面交点の入隅部は八千代折りにする
003 下屋と壁取合いの出隅部施工の注意点
三面交点の出隅部は防水部材を使用する
004 谷部の施工基準と注意点
先張りルーフィングは浮かないように押さえる
005 棟頂部の施工基準と注意点
棟部・隅棟部は増張りルーフィングをする
006 ルーフィングの留付け基準と損傷部の対処方法
損傷したルーフィングは張り直すか増張りをする
007 棟違い屋根の防水施工の工夫
三面交点は伸張性片面ブチルテープを貼る
008 下屋と外壁取合いの防水施工の工夫①
上棟施工時に先張りルーフィングを差込む
009 下屋と外壁取合いの防水施工の工夫②
後張りルーフィングの立上りは張り伸ばす・破風鼻隠しは垂らす
010 大屋根端部からの漏水予防対策①
先張り・後張り透湿防水シートは破風鼻隠し下端より100 ~ 150mm垂下げる
011 大屋根端部からの漏水予防対策②
防水・防火対策として垂下げ防水材を野地板軒先キャップで挟み込む
012 大屋根端部からの漏水予防対策③
野地板出隅に継目を作らない
013 大屋根端部からの漏水予防対策④
野地板出隅の継目にブチルテープを貼る
014 軒先の標準納まり①(軒有- 水上側)
天井断熱・屋根断熱共通:下地と仕上げの納まりを決める①
015 軒先の標準納まり②(軒有- 水下側)
天井断熱・屋根断熱共通:下地と仕上げの納まりを決める②
016 軒先の標準納まり③(軒有- けらば側)
天井断熱・屋根断熱共通:下地と仕上げの納まりを決める③
017 軒先の標準納まり④(軒ゼロ‐ 水上側)
天井断熱:下地と仕上げの納まりを決める①
018 軒先の標準納まり⑤(軒ゼロ‐ 水下側)
天井断熱:下地と仕上げの納まりを決める②
019 軒先の標準納まり⑥(軒ゼロ‐ けらば側)
天井断熱:下地と仕上げの納まりを決める③
020 軒先の標準納まり⑦(軒ゼロ‐ 水上側)
屋根断熱:下地と仕上げの納まりを決める①
021 軒先の標準納まり⑧(軒ゼロ‐ 水下側)
屋根断熱:下地と仕上げの納まりを決める②
022 軒先の標準納まり⑨(軒ゼロ‐ けらば側)
屋根断熱:下地と仕上げの納まりを決める③
023 緩勾配屋根の防水施工の工夫①
緩勾配屋根の漏水リスクを理解する
024 緩勾配屋根の防水施工の工夫②
粘着ルーフィングを使用する
025 緩勾配屋根の防水施工の工夫③
唐草の施工手順を替える
026 壁止まり部からの漏水予防対策①
壁止まりの施工手順を決める
027 壁止まり部からの漏水予防対策②
壁止まりの板金形状を決める
028 棟換気の重要性(切妻屋根)
防水性能と結露予防のための換気性能を両立させる①
029 下屋換気の重要性
防水性能と結露予防のための換気性能を両立させる②
030 雪止め設置によるリスク回避とトラブル回避対策
雪止め設置の条件と位置とピッチを決める
031 軒樋・竪樋の施工注意点
樋の支持部材間隔は1000mm程度とする
032 軒樋の伸縮・膨張対策
軒先から8m程度の位置に伸縮対応部材を設ける
033 竪樋の伸縮・膨張対策
竪樋は伸縮部材無しに両端を接着固定しない
第4章 外壁工事編
001 防水テープの比較と透湿防水シートとの相性
膨潤しない透湿防水シートと防水テープを採用する
002 窓廻りからの雨漏り予防対策手順①
3方の防水テープは工具にて十分に圧着させる
003 窓廻りからの雨漏り予防対策手順②
サッシ縦枠・上枠から5mm程度の隙間をあける
004 窓廻りからの雨漏り予防対策手順③
透湿防水シートは窓下から差込み両側はシワをつくらない
005 窓廻りからの雨漏り予防対策手順④
透湿防水シートは窓上でジョイントせず通し張りとする
006 透湿防水シートの留付け基準①
各部位の重ね代と留付けピッチを整理する
007 透湿防水シートの留付け基準②
損傷した透湿防水シートは張り直すか増張りか防水ブチルテープで塞ぐ
008 土台水切り廻りの施工と工夫と注意点
防虫・防鼠部材の使用と電食対策を図る
009 軒裏の透湿防水シートの張上げ範囲(平側)
透湿防水シートは垂木まで張り上げかつ50mm程度折り返す
010 軒裏の透湿防水シートの張上げ範囲(妻側)
透湿防水シートは野地板まで張り上げかつ50mm程度折り返す
011 軒裏の透湿防水シートの張上げ範囲(バルコニー下・オーバーハング軒裏・玄関ポーチ軒裏)
透湿防水シートは軒天裏面から200mm以上張り上げる
012 勾配軒天の後張り透湿防水シートの納め方
胴縁面から垂木下にかけて後張り透湿防水シートを各100mm程度張り込む
013 FRP 防水の立上り部分の透湿防水シートの納め方
通気層に浸入した雨水排水のため段差部は面をとる
014 バルコニー手摺天端からの雨漏り予防対策①
手摺天端の二次防水層の施工手順を決める
015 バルコニー手摺天端からの雨漏り予防対策②
手摺-壁の取合い用防水部材の施工手順を整理する
016 バルコニー手摺天端からの雨漏り予防対策③
手摺天端に防水テープを貼った上に胴縁を留付ける
017 バルコニー手摺壁内の結露予防対策
手摺壁内の通気経路を確保するため胴縁間は隙間を設ける
018 バルコニー手摺壁の防露と防水の両立①
手摺壁の標準納まり図を決める
019 バルコニー手摺壁の防露と防水の両立②
手摺壁天端のサイディングは表張りとする
020 パラペット天端からの雨漏りと結露の予防対策①
パラペット天端の二次防水層の施工手順を決める
021 パラペット天端からの雨漏りと結露の予防対策②
天端サイディングは表張りかつ通気経路を確保する
022 貫通パイプ・ダクト廻りからの雨漏り予防対策①
透湿防水シートは貫通パイプ上部でジョイントせず通し張りとする
023 貫通パイプ・ダクト廻りからの雨漏り予防対策②
縦の防水テープの突出しに注意。下側は防水テープを貼らない
024 貫通可とう電線管廻りからの雨漏り予防対策
防水部材のツバはCD管・PF管の同じ溝にかませる
025 外壁胴縁材の樹種選定①
防腐防蟻処理した胴縁は使用しない
026 外壁胴縁材の樹種選定②
耐久性区分D1の特定の樹種を使用する
027 外壁胴縁施工の注意点①
胴縁サイズと通気経路と留付け基準を決める
028 外壁胴縁施工の注意点②
外壁通気経路として胴縁間は30mm程度隙間を設ける
029 軒先の標準納まり①(軒有- 水上側)
天井断熱・屋根断熱共通:下地と仕上げの納まりを決める①
030 軒先の標準納まり②(軒有- 水下側)
天井断熱・屋根断熱共通:下地と仕上げの納まりを決める②
031 軒先の標準納まり③(軒有- けらば側)
天井断熱・屋根断熱共通:下地と仕上げの納まりを決める③
032 軒先の標準納まり④(軒ゼロ‐ 水上側)
天井断熱:下地と仕上げの納まりを決める①
033 軒先の標準納まり⑤(軒ゼロ‐ 水下側)
天井断熱:下地と仕上げの納まりを決める②
034 軒先の標準納まり⑥(軒ゼロ‐ けらば側)
天井断熱:下地と仕上げの納まりを決める③
035 窯業系サイディングの切欠き施工の注意点
クラック予防のため10mm程度のシーリング目地を設ける
036 サッシ上枠廻り・外装シーリングジョイントからの漏水予防
窓上の目地には水抜き穴を設置し外装ジョイント目地は二面接着とする
037 シーリング施工の注意点
外装目地はプライマーを使用・外壁金物の下側はシーリングを打たない
038 シーリング材の選定①
シーリング材の主成分と特性を理解し選定する
039 シーリング材の選定②
将来のシーリング打替えまで想定し選定する
第5章 FRP 防水工事編
001 バルコニーのFRP 防水
バルコニーのFRP防水は密着工法を採用する
002 バルコニーのドレン廻りからの雨漏り予防対策の工夫
排水ストレーナーを目詰まりさせない
003 排水ドレン管・オーバーフロー管の選定
FRP防水とドレン管等は同一メーカーを採用する
004 防水の立上りが低い場合のFRP 防水の施工範囲
FRP防水の施工範囲を数値化する
005 陸屋根のFRP 防水
危険な場所のFRP防水は緩衝工法を採用する
第6章 内装・左官仕上工事編
001 クロス施工の注意点
パテ処理範囲や施工上必要アイテムの使用をルール化する
002 吹抜けのクロスのひび割れや隙間対策
先打ちボンドコークの上重ね貼りをする
003 水廻りのクッションフロア施工の注意点
床・壁取合いにシーリングを打つ
004 土間モルタルのクラック抑制
クラック抑制のため誘発目地を設ける
005 基礎巾木の補強
弾性樹脂塗装材を使用する
第7章 給排水設備工事編
001 ベタ基礎を貫通する設備配管施工と注意点①
サヤ管工法による補強筋とかぶりと定着寸法を理解する
002 ベタ基礎を貫通する設備配管施工と注意点②
貫通パイプ同士の離隔は各径の平均の3倍以上とする
003 立上り基礎を貫通する設備配管施工と注意点
スリーブ径と補強筋とかぶりと定着寸法を理解する
004 床下点検・メンテナンスを見据えた施工ルールを決める①
床下排水管施工の安全対策と詰まり対策と予防処置を決める
005 床下点検・メンテナンスを見据えた施工ルールを決める②
トイレ汚水系統は屋外まで単独排水とする
006 床下点検・メンテナンスを見据えた施工ルールを決める③
UB床下廻りの基礎貫通配管ルールを決める
007 給水給湯ヘッダーの設置及び配管施工の注意点
給水給湯ヘッダーの設置場所と分岐ルールを決める
008 基礎の貫通配管廻りの処置と注意点①
貫通配管廻りの穴埋め方法を決める
009 基礎の貫通配管廻りの処置と注意点②
重ねた配管の隙間から雨水が浸入しないようにテープで束ねる
010 構造材の欠損①
設備配管・電気配線の構造材の貫通・欠込み基準を決める①
011 構造材の欠損②
設備配管・電気配線の構造材の貫通・欠込み基準を決める②
012 構造材の欠損③
設備配管・電気配線の構造材の貫通・欠込み基準を決める③
013 排水配管施工と工夫
屋内排水・汚水管の遮音処理と通気処理と管材選定のルールを決める
014 2 階からの屋外排水竪管施工の注意点
天端は通気口付きキャップを設置する
015 エコキュート設置の注意点
ヒートポンプユニット位置は寝室の傍を避ける
016 豪雨時の雨水・汚水の逆流現象対策
排水排除方式(合流式)の場合は圧力開放蓋を設置する
017 雨水・雑排水の排水計画・施工の注意点
排水排除方式(分流式)の場合の雑排水は雨水系統に接続しない
第8章 電気設備工事編
001 幹線の選定
幹線の許容電流と主幹容量(ELB)より選定する
002 分電盤の配列
分岐回路数・分岐回路の割当て・相の割振りを決める
003 TV・インターネットの配線経路①
CATV・光の配線経路を決める
004 TV・インターネットの配線経路②
同軸・光ケーブル引込~端末までの配線経路と仕組みを決める
005 TV 関連機器・同軸ケーブルの標準仕様の設定
TV分配器・TVユニットの仕様・同軸ケーブルの規格を決める
006 構造材の欠損④
耐力壁面材の小開口の設け方を決める
007 幹線の引込
幹線の貫通可とう管径の特定
008 断熱材に接する電線仕様①
電線・ケーブルは断熱材との直接の接触は避ける
009 断熱材に接する電線仕様②
断熱材に接する配線の種類及び施工ルールを決める
010 端末機器の電線仕様
端末機器の電線仕様及び専用配線かどうかの確認をする
011 屋内配線のジョイント部の処理と注意点
電線・ケーブルのジョイント部には中継・分岐用ボックスを使用する
012 屋外へ貫通する配線・配管施工のルール化
貫通可とう管・パイプ・ダクトは外に向けて水勾配をとる
013 屋外へ貫通するダクトの内部施工のルール化
防水・防湿・気密・防耐火処理の施工ルールを決める
014 スリーブの位置設定と下地と注意点
スリーブの標準位置決めと機器固定用のビス留め下地を設ける
015 エアコンスリーブ隠蔽配管の位置設定
壁掛けエアコンのACスリーブは正面左側に設ける
016 エアコンスリーブ隠蔽配管の断熱処理①
屋外扱いのACスリーブに断熱材を巻く
017 エアコンスリーブ隠蔽配管の断熱処理②
屋内扱いのACスリーブに断熱材を巻く
018 外壁に面するスイッチ・コンセントの防湿・気密処理
外気の侵入・空気の流入抑制のため防湿気密カバーを使用する
019 弱電・強電一体型コンセント施工の注意点
弱電・強電分離のための絶縁用セパレータを使用する
020 接地極付きコンセントとする場所と機器
将来のメンテナンス配慮かつ使用機器に応じたコンセントを選定する
021 24 時間換気の重要性
24時間換気スイッチをOFFにしない工夫をする
022 屋根断熱の場合の小屋裏換気の重要性
第3種換気の場合は2室用換気扇を使用する
023 住宅用火災警報器の設置基準と注意点
設置場所と設置位置・距離を整理する
024 屋内局所換気扇と外部フード選定と組合せ
気密性能とメンテナンスを配慮した組合せを選定する
025 シーリング施工の注意点
外壁取付金物は3方シーリングとし下側は水抜きとする
あとがき
この本は、住宅建築に携わる方々に是非読んでほしい内容としています。特に、まだ経験の浅い若手の現場監督には、必携となればという思いを込めて書きました。
その他に設計・監理・調達・商品開発・アフターメンテナンス部門、さらには経営者や毎日現場で頑張っていただいている職方の方々にも十分にお役に立つような内容となっております。
この本の内容は、各業種ごとに注意すべき納まりや考え方のポイントを画像や納まり図により、分かりやすくまとめたものとしています。さらに日常業務において分からないとき、迷ったとき、悩んだときの参考書としても活用することができます。
特に着目してほしいポイントは、画像や納まり図といった「結果」ではなく、その結果を導くに至った「考え方や根拠」です。この本の「結果」というものは数ある答えの中の一つに過ぎません。その「考え方や根拠」より、読者自らが、正しい「結果」をどう導き出すかを考えながら読んでいただければ幸いです。
昨今、建築主と住宅会社との間で欠陥住宅のトラブルや紛争も多発しており、私自身も過去に欠陥住宅だと訴え引渡しを拒まれた建築主と住宅会社との裁判や調停に携わった経験があります。住宅会社にとっては何千何万を建築するうちの1件かもしれませんが、建築主にとっては、一生のうちの1件なのです。それだけ住宅会社や実際の建築に携わる技術者には、重責があるのです。
こういったトラブルの主な原因の一つは、その技術者の知識不足や経験不足や慣れによる責任感の薄れではないかと思っています。
そこで、この本がこういった現場監督の知識不足や経験不足を補い、また経験の浅い方とベテランで、品質のムラが生じず一律の高品質住宅をつくるための一助になり、結果としてそれが建築主とそのご家族に末永く喜んでいただけることに繋がれば幸いです。
実際、建築するための基準やマニュアル、国交省や各団体、瑕疵保険法人、メーカー等が出している仕様書及び施工マニュアル等があり、様々なところに様々な基準があるため、造り手側の技術者も正直分からない、気付かない、知識が追い付いていかないといったことが現実であり、それが実態であることも事実です。
そこでこの本は、そういった様々な基準書やマニュアルをできるだけこの本に集約し、かつ私自身が約30年間建築業界に携わってきたその経験の中で築き上げた私の考えを著者推奨基準として凝縮し、まとめた内容となっています。
施工方法については、答えは一つでもないし、私の考えについても賛否はあるでしょう。ですが、建築主に喜んでもらうという目的やゴールは一つです。
住宅会社にとって住宅を建て引渡しをすることはゴールでもないし答えでもありません。むしろスタート地点だと思っています。引き渡した後にトラブルもなく何十年と暮らし続けたその先に、その答えがあると思っています。
そのために技術者は日々研鑽を重ね、向上し、何十年先のその答えを確認するために次の若い世代に知識や技術を引き継ぐ必要があるのではないでしょうか。そのお役に立てるための一冊になれば幸いです。
※ この本の住宅仕様としては、主に床- 壁- 天井断熱かつ壁充填断熱仕様及び(壁・天井)防湿フィルム付繊維系断熱材、(床・一部基礎)発泡プラスチック系断熱材仕様の木造平屋・2 階建て住宅をベースとしています。また、省令準耐火構造や準耐火構造及び高断熱住宅といった性能向上に特化した内容ではなく、一般的な仕様を前提としています。
春山 浩司
住宅の品質向上には、当然施工技術も重要ではありますが、施工や納まりを無視した設計をすると、瑕疵のリスクは高まります。さらには、調達部門による使用する資材商材等の物選びも重要であり、この選定も一つ間違えると瑕疵のリスクは高まります。設計や調達材のリスクを、施工技術ですべてカバーできるものではありません。逆に設計や調達材が素晴らしくても施工技術が悪ければ、欠陥住宅に繋がります。よって、施工・設計・調達は三位一体であり、その各部門のチームワークや横断連携が住宅会社の中で最も重要なポイントとなるでしょう。
我々技術者の使命として、目指すべきポイントは一つ。
・「リスク」を抑制し、「べネフィット」を創出する。
これが私自身の考えであります。
ここでいう「リスク」とは、欠陥住宅(瑕疵)であり、いわゆる「負債」をいい、「べネフィット」とは、瑕疵のない住宅やお客様の満足であり、いわゆる「資産(利益)」のことです。
少なくとも施工技術や品質管理の知識やノウハウがあれば、そういった瑕疵のリスクを小さくすることは可能なので、この本ではそこを重点的に取上げました。
私が建築の世界に入って30年間の経験とこれまで見てきた良いもの悪いもの、また建築主の笑顔や泣き顔など心に刻んできたことを想い浮かべながら、ずっと取り組んできたことを、約2年の月日をかけて、この本に凝縮し書き上げました。
私がこの一冊の本に込めた想いは二つ。
「次の世代を担う若手の技術者の成長」と「紛争トラブルのない家づくりの実現」この二つのことが現実になることを願っております。
この本を執筆するにあたり、画像及びカタログやホームページの資料の提供やご意見をくださったすべての皆様方に心より感謝を申し上げます。
これまでご意見やご指導してくださり、この本の監修までしていただきました玉水新吾氏に心より感謝申し上げます。
玉水新吾氏を紹介してくださった市川卓氏、この出会いのきっかけをつくっていただいたおかげで本の出版に繋がりました。心より感謝申し上げます。
学芸出版社編集部の岩﨑健一郎氏、出版に向けてのご指導とご尽力を賜り、心より感謝申し上げます。
これまで幾度となく壁にぶつかってきましたが、このように多くの方々のご協力やご支援、また家族からの励ましがあったからこそ、壁を乗越え最後までやり遂げることができました。
ご協力をしてくださった皆様に、この場を借りて深く感謝申し上げます。
有難うございました。
春山 浩司
開催が決まり次第、お知らせします。