カラー版 図説 デザインの歴史
内容紹介
図版450点見開きカラービジュアルの決定版
産業革命以後のデザイン史の変遷について、アーツ・アンド・クラフツ運動やアール・ヌーヴォーの時代から、ポストモダニズム、現代的なテーマまで網羅する決定版のデザイン史教科書。図版450点以上を掲載し、見開きスタイルのカラービジュアルでまとめた決定版教科書。デザイナー、初学者、学生必携書。流れがわかる年表付。
体 裁 B5変・124頁・定価 本体2800円+税
ISBN 978-4-7615-2834-8
発行日 2022-09-25
装 丁 KOTO DESIGN Inc. 山本剛史
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デザインとは何か──はじめに
デザイン史を学ぶために
第1部 アーツ・アンド・クラフツ運動
01 近代デザインの源流
02 アーツ・アンド・クラフツ運動
03 プライベート・プレス運動とその後継者たち
04 19世紀の印刷技術とポスター印刷
コラム1 日本のデザインの源流
第2部 アール・ヌーヴォー
05 鉄とガラスのアール・ヌーヴォー
06 都市と市民層の拡大
07 工芸と装飾の近代
08 ユーゲントシュティルと分離派
09 ドイツ工作連盟
10 アール・ヌーヴォー期のグラフィックデザイン
コラム2 明治時代の動向
第3部 アール・デコ
11 絵画的モダニズムとアール・デコ様式
12 ルネ・ラリックとアール・デコ
13 アメリカのインダストリアル・デザイン
コラム3 日本のアール・デコ
第4部 モダニズムのデザイン
14 バウハウスとその理念
15 イッテンとモホイ=ナジ
16 バウハウスの継承者たち
17 デ・ステイルの理想
18 前衛芸術運動とグラフィックデザイン
19 バウハウスとニュー・タイポグラフィ
20 フランク・ロイド・ライトとル・コルビュジエ
21 統制下のデザイン
コラム4 日本の工業デザイン教育のはじまり
第5部 ミッドセンチュリーのデザイン
22 グッドデザイン・ミッドセンチュリー
23 北欧のデザイン
24 スイス・スタイルと視覚伝達
25 戦後ヨーロッパの工業デザイン
26 ポップとサイケデリック
27 広告・CIデザインとアートディレクション
28 軽くて小さい製品
29 よく遊び、よく学べ
30 オリンピックと万博
コラム5 高度成長期と日本のデザイン
第6部 ポストモダン以降
31 ソットサスと倉俣史朗
32 脱構築と襞
33 生活領域横断型ブランド
34 マーケティングとPR
35 家電──風と熱の利用
36 モビリティのデザイン
37 人間工学とユニバーサルデザイン
38 形態は機能に従う?
39 スポーツカジュアル
コラム6 ジャパン・アズ・ナンバーワン
第7部 デジタルデザインと現代的課題
40 アップルとスティーヴ・ジョブス
41 電子時代のグラフィックデザイン
42 インターネットとウェブ
43 地球にやさしく
44 存在しない女たち
コラム7 民藝
図版出典
参考文献
索引
著者略歴
奥付
デザイン史を学ぶために
多くの大学や短大、専門学校では「デザイン史」という科目が開講されている。本書はその授業で活用してもらうことを目的とした教科書として編纂されたものである。
今日の日本の教育現場では、デザイン教育は2つのアプローチに大別される。1つは美術学校におけるデザイン教育で、ここではデザインは絵画や彫刻と同じく美術の一部門としてカテゴライズされている。もう1つが工学校におけるデザイン教育で、ここではデザインはエンジニアリングやテクノロジーの一環として組み込まれている。当然、「デザイン史」も各々のカリキュラムに適合した形で組み込まれており、前者と後者では、教員の意識も学生の意識も違っているはずだが、本書はそのどちらのアプローチにも対応可能な汎用性の高い書物として設計されている。
もちろん、デザインを専攻する学生のための専門科目としてではなく、全学教育のための一科目として「デザイン史」が開講されている学校も多々あるだろう。この場合、多くの学生は教養科目の1つとして比較的気軽な気持ちで授業を受講するはずだが、本書はそうした学生にも大いに有益な間口の広い、敷居の低い書物としても設計されている。
本書は、デザインを専門とする5人の研究者の共著として成立した。各々の専門や関心は異なるものの、われわれは頻繁に担当編集者を交えてオンラインでの打ち合わせを繰り返し、問題意識の共有を図りつつ、デザインをめぐる集合知の結集を目指してきた。初学者のための入門書として企画されたものであるが、その枠を超えて、デザインに関心を持つ多くの読者に「刺さる」だけの内容があると自負している。
もちろん、「教科書」である以上、「定説」の平明な記述を心がけたことは当然だが、特に近年のデザインに関しては、SDGs等の喫緊のテーマも積極的に取り上げるようにした。内容に関しては、グラフィック、プロダクト、スペース等各分野のデザインをバランスよく取り上げることに留意し、またどのようなトピックを取り上げるかについては、著者間で討議を繰り返した。理解を促すため各章節には豊富な図版を採録し、また各章末には同時代の日本のデザインの理解を促すためのコラムを採録した。年表も、理解の一助としてぜひ参照してほしい。
デザイン史は美術史、技術史、文化史などの様々な側面を持つ歴史であり、学校の教室はもちろん、社会の様々な現場でも学ぶだけの価値がある。本書を通じて、その魅力の一端に触れてもらえれば、著者として望外の幸福である。
著者を代表して 暮沢剛巳
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