図と模型でわかる木構造
内容紹介
初めて在来軸組工法を学ぶ人に最適なテキスト
標準的な在来軸組工法をとりあげ、初めて学ぶ人がやさしく総合的に木造を理解できるよう工夫した。まず平面図を立体図と見比べて空間をつかむ。次に模型をつくりながら立体を体感し部材の位置関係を理解する。最後に立体図と比べながら順を追って構造図を描くことで、木構造の基本をマスターできるようになる。模型の型紙も付けた。
体 裁 A4変・96頁・定価 本体2800円+税
ISBN 978-4-7615-2271-1
発行日 2001/10/30
装 丁 上野 かおる
序-1 軸組模型をつくるのに必要な道具と材料
序-2 木造建築について
演習1――図面を理解し,模型を作る
1-1 図面の種類
1-2 意匠図を見る
1 平面図
2 立面図
1-3 構造図を見る
1 基礎伏図
2 床伏図
3 小屋伏図
4 軸組図《全体(アイソメ図)》
4-1 軸組図《外壁》
4-2 軸組図《内壁》
1-4 各部断面詳細図を見る
1 基礎・床組
2 小屋組
基礎知識 基礎の種類
1-5 模型を作る
1 ベースの準備
2 基礎の作り方
3 床組の作り方
4 軸組の作り方
5 小屋組の作り方
発 展 2階建の軸組模型を作る 44^k
演習2――形を理解し,図面を描く
2-1 意匠図を見る
1 平面図
2 立面図
3 断面図
2-2 構造図を描く
1 基礎伏図
1-1 布基礎を記入する
1-2 床下換気口を記入する
1-3 束石・土間コンクリート・アンカーボルトを記入する
2 1階床伏図
2-1 土台を記入する
2-2 1階の柱を記入する
2-3 火打土台を記入する
2-4 大引きを記入する
2-5 根太掛けを記入する
2-6 根太を記入する
3 2階床伏図
3-1 胴差し・通し柱を記入する
3-2 1階の柱・頭つなぎを記入する
3-3 2階の床梁を記入する
3-4 胴差しの寸法を変更する
3-5 2階の柱を記入する
3-6 火打梁を記入する
3-7 2階の根太を記入する
3-8 1階の小屋伏図を記入する
4 小屋屋伏図
4-1 軒桁・妻梁・頭つなぎを記入する
4-2 火打梁を記入する
4-3 小屋梁を記入する
4-4 小屋束を記入する
4-5 母屋・棟木を記入する
4-6 隅木を記入する
4-7 垂木を記入する
5 軸組図
5-1 土台・柱・胴差し・軒桁を記入する
5-2 筋かいを記入する
5-3 まぐさ・窓台を記入する
5-4 間柱を記入する
5-5 軸組《全体(アイソメ)》
本書は,木造の標準的な在来軸組工法をとりあげ,はじめて木造の構造を学ぶ人が,できるだけやさしく,総合的に理解できるように,次のように構成されています.
演習1 図面を立体図(アイソメ)と見くらべ,立体的に把握する.
模型を作りながら立体を体感し,部材の位置関係を理解する.
演習2 模型を作り,部材の位置関係を理解できたところで,順を追って構造図を描いていく.
皆さんの考えたオリジナルプランでも進めていけるように,説明しています.
このように本書では,まずは模型を作り,それぞれの部材の構成や位置関係等を一つ一つ立体で視覚的に把握することで,木構造の原理を総合的に理解していきます.
次に,立体を想像しながら,順を追って構造図を描いていきます.
このような順序で学べば,それぞれの部材の役割から働きまでを,理解できるようになるでしょう.
また,常に立体を想像しながら図面を見ることで,構造図だけでなく,その他の図面からでも空間そのものを正確に読みとれるようになるでしょう.同時に,空間を平面的な図面に置き換えることもできるようになるでしょう.
本書の内容は,読むだけでもある程度は理解できますが,やはり模型を作り,立体を体感することが重要です.
本書は基本としての木造建築の構成について,初歩的な問題からわかりやすく手軽に修得できる範囲を扱っています.本書を使い,一歩一歩理解を深めることで,皆さんのより奥深い木造建築の技術と知識の修得への足がかりとなれば幸いです.
2001年9月 著者
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