多自然型川づくりを越えて


もくじ

はじめに

第1章 多自然型川づくりをめぐる経過と展望

1)川づくり、河川整備の経過
(1)この100年の川をめぐる状況の推移
(2)この100年の川の変貌
(3) 20世紀後半の川の整備、河川管理の背景
(4)多自然型河川工法の導入前の先駆的取り組み
(5)河川法の改正

2)従来の川づくり、河川整備の基本事項
(1)河道の計画の視点(治水面からの視点)
(2)川の動態
(3)川づくり、河川整備の機会と河川管理

3)従来の多自然型川づくりの基本事項
(1)基本とされてきた事項
(2)実施段階での配慮、モニタリングと改善
(3)災害復旧・改良復旧工事での多自然型川づくり

4)多自然型川づくりの問題点と今後の展望
(1)多自然型川づくりの検証
(2)河川用地という本質的な課題
(3)多自然型川づくりを越えて

第2章 多自然型川づくりを越えて:自然河川工学からの展開

1)川の構造と河川生物の関係
(1)河川に生息する淡水魚類とその特徴
(2)河川形態と生息環境の分類
(3)河川内での魚類生息環境

2)多自然型川づくりの生態学的な問題点
(1)護岸
(2)魚類生息施設としての水制工
(3)正常流量と水深確保対策としての低々水路
(4)魚道の設置

3)自然河川工学論

4)自然河川工学の実践
(1)河道計画法線および断面形状の考え方
(2)護岸の考え方
(3)河川横断構造物(砂防施設、床止工、水制)の考え方
(4)魚道(自然河川に学ぶ魚道形式など)の考え方

5)自然河川工学の実践例
(1)河道法線と断面の工夫
(2)横断構造物と河川形態の創造
(3)砂防・治山施設の改良
(4)自然河川に学ぶ魚道計画

第3章 多自然型川づくりを越えて:空間デザインからの展開

1)いい川とは何か

2)河川の空間デザイン

3)川の自然回復と空間デザイン実践事例
(1)いたち川低水路整備
(2)いたち川ふるさとの川整備事業:稲荷森の水辺
(3)和泉川:東山の水辺・関ヶ原の水辺

第4章 多自然型川づくりを越えて:都市・地域、流域圏からの展開

1)自然的空間としての川の利用と活用

2)都市・地域の「空間としての川」の再生、利用
(1)都市軸としての河川空間
(2)親水空間としての再生
(3)都市再生の要としての川の再生
(4)今後の課題

3)渇水、洪水、水質対策
(1)激化する世界の水不足、洪水問題
(2)新たな洪水問題
(3)水資源問題

4)生物のすみ場としての河川
(1)エコロジカル・ネットワークの一員
(2)川の区画と生物のすみか
(3)水域と生態系のネットワークの保全
(4)流域でのネットワークの保全

5)自然と共生する流域圏・都市の再生
(1)水循環(系)と流域管理
(2)先進的な取り組みの事例
(3)自然と共生する流域圏・都市の再生シナリオ
(4)自然と共生する都市再生シナリオ
(5)国の取り組み

おわりに