目次 はじめに　海の時代へ 一章　海域アジアにおける居住地の成立 １　アジアの都市文明 中国の都城　中心核、南面、格子状街路 風水居住地 仏教・ヒンドゥの都市 港市権力 イスラーム教と港市の成長 ２　外国人居住地の形成 イスラーム教徒の居住地 マラッカの中国人 ヨーロッパ人のアジア進出 ３　南洋華人街の成立背景 福建・広東省沿岸の漁村・港町 現地権力港市内の民族別居住地 現地王都外部の民族別居住地 ヨーロッパ商館都市の民族居住地 ヨーロッパ植民地都市の民族居住地 二章　華人街の空間構成 １　自然発生的な漁村・港町──珠江河口の島々 西貢天后古廟 長洲天后廟 その他の居住地の天后廟 ２　現地王国の外港──広南阮朝ヴェトナム ホイアン フエ ロンスエン、ミトー ３　内陸都市から交易都市へ──チャオプラヤー川沿い アユタヤ バンコク ４　交易指向の都市──マレイ半島沿岸 パタニ ソンクラー プーケット コタバル マラッカ ペナン シンガポール ５　独立した交易居住地──ボルネオ島 クチン 西カリマンタン─ポンティアナック、ムンパワ、スンガイ・プニュ ６　閉鎖的な居住地──ジャワ島 バンテン スマラン ラサム　 トゥバン レンバン ７　消失してしまった華人街──フィリピン諸島 マニラ サン・フェルナンデスとヴィガン ８　都城外の河岸に拓かれた居住地──福建省沿岸 泉州 福州 台湾─鹿港と澎湖島 三章　華人街の構成要素 １　寺廟──華人たちの神々 媽祖廟　航海安全の女神 関帝廟　商売繁盛の神 土地公、福徳祠、城隍神、石敢当　土地の守り神 ２　宗廟──故地との結びつき 宗祠、会館　祖先崇拝と同郷組織 四章　華人街の都市住居 １　四合院と小さな街屋──中国南部の都市住居 四合院 福建の小規模街屋 福建の中規模街屋 ２　奥行きの深い街屋──南洋華人街の都市住居 ホイアンとフエ パタニ ３　規格化された街屋──植民地都市内の華人街屋 マラッカとペナン ジャワの街屋 五章　植民地支配とチャイナタウン １　街路の景観の整備──庇と連続歩廊 街路沿いの庇下空間 バタフィアの西洋的景観と「カキ・リマ」 シンガポールのアーケード付ショップハウス アーケードの拡大 ２　居住改善事業──上下水道と公衆衛生 ヨーロッパ人とアジア人の居住地分離 現地住民居住地の形成 過密居住と過密対策 娼館を管理下に 居住環境問題への介入 チャドウィックが見た太平山 改善提案と実施のためのハードル 公衆衛生と建築の問題の一体化 モデル案の評価と改善事業の結末　 衛生改善から健全な娯楽の提供へ 六章　華人街の現在 １　信頼の商売 街の出入口の商い　両替・金舗・金融 角地のショーウインドウ　薬房 故郷への窓口　旅行代理店と代書屋 ２　飲食の商売 最も手軽な一品料理　屋台 バラエティに富んだ料理　屋台食堂 ３　観光資源と文化遺産──華人街の今後 おわりに 参考文献 海域アジアを中心にした世界史年表