序章 『対話による建築・まち育て―参加と意味のデザイン』の活用にあたって……延藤安弘
0・1 参画は△か□か○か?
0・2 本書の理解と活用のためのキーワード
0・3 本書の構成
0・4 本書に登場する「意味」の意味
第1章 コミュニティが生む「新しい公共」……林 泰義
1・1 ある中山間地域の試み:地域の力を開放する「元気づくり支援事業」
1・2 コミュニティと「まちづくり」をめぐる状況
1・3 「まるごとまちづくり」は計画するものじゃない:多発を促し活かすプロセスへ
1・4 「新しい公共」と社会資源・社会資本の循環的増殖
第2章 中間的公共性としての地域コミュニティ―「地域のことは地域で決める」とはどういうことか……乾 亨
2・1 「真野まちづくり」は本当に住民主体なのか
2・2 学区単位のネットワークづくり:京都のまちづくりの古くて新しい流れ
2・3 反対意見やつぶやきを封じ込めずに「地域のことを地域で決める」ために
2・4 どこにでもありうる小さな希望の物語としての真野地区・本能学区・梅津学区
第3章 「私」からほとばしる公共性―「参加」による意味の変換……北原啓司
3・1 「新しい公共」と「参加」
3・2 セミ・パブリックなまち育て戦略:黒石「こみせ」物語
3・3 空間を育てる対話のデザイン:相馬村「すばる103」
3・4 「参加」による意味の変換とは
第4章 「まちの記憶」を形にすること―広島・猿楽町映像復元プロジェクト……福田由美子
4・1 記憶に内在する生活の価値
4・2 失われたまちを取り戻す試み
4・3 自己の生活とまちの記憶をたどる過程
4・4 記憶を繋いでいくことで見えてきた意味
第5章 成果主義におちいらない脱力的まちづくり……倉原宗孝
5・1 力ではなく共感に育まれるまちづくりへ
5・2 小さな物語にあるまちづくりの果実
5・3 出会い・遊び・いとなみへの共感に向けて
第6章 共に生きる意思の発露をつつむ環境計画へ―目的的計画学からこぼれた世界……横山ゆりか
6・1 「目的的」計画のめざす世界
6・2 目的的計画からこぼれた世界
6・3 トピック1:心身の異なるひとりが家族に協調しようとする意思を育てる環境について
6・4 トピック2:家庭の維持に参加しようとする家族の意思を育てる環境
6・5 トピック3:地域環境を資源として互いに利用・維持しようとする住民の意思を育てる環境
6・6 環境デザインの計画手法の転換にむけて:意思をくじく計画から意思をはぐくむ計画へ
第7章 トラブルをエネルギーにする―対立を対話に変える物語性のデザイン……延藤安弘
7・1 物語は人間の意図の転換をはらむ
7・2 「杓子定規」を捨てる
7・3 〈誠意〉をもって、体験・表現の流れづくり
7・4 危機に立ち向かう〈勇気〉が状況を変える
7・5 市民に潜在している〈生活知〉を解読する
7・6 〈寛容〉な情念の民主的態度を育む
7・7 専門家の自己変身の旅
第8章 参加のデザインによる設計方法論……伊藤雅春
8・1 参加のデザインに求められる設計者の態度
8・2 ファシリテーターの役割と参加のプログラム
8・3 参加のデザインがもたらすもう一つの意味
第9章 人間と環境が一体となった生活空間計画……森永良丙
9・1 生活空間に漂う意味
9・2 人間と環境の関係をとらえる
9・3 人間と環境の一体的なデザイン
9・4 おわりに
第10章 物語とプロセスの建築デザイン……連 健夫
10・1 AAスクールの体験から見る創造性と物語性
10・2 建築思潮から見た意味のデザイン
第11章 かたちの意味とコンテクスト……秋元 馨
11・1 ポストモダン論から1990年代へ
11・2 コミッショナー制という方法
11・3 デザインコードという方法
11・4 ワークショップという方法
11・5 対話によるデザインの意義
索 引 / あとがき
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