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ゼロ災への道




おわりに



 「ゼロ災への道」は果てしなく、けわしい道である。また即効薬も決め手もないといわれている。しかし「なせば成る」である。先取りの全員参加の「ゼロ災運動」を3年、5年、7年、10年と継続してこそ「ゼロ災」は達成される。このような職場風土が必要である。職場風土とは、職場の人間関係(上司と部下、同僚同士)、そこに自ずから織りなされる雰囲気、価値観のことである。職場の事故・災害は長い眼でみれば職場風土と深い関連があるとされている。
 「ゼロ災運動」は結果重視の無災害運動ではなく「ゼロ災」を継続できるような職場風土づくりの運動であるべきである。しかもその職場風土づくりは、トップの姿勢により強い影響を与え、管理監督者の率先垂範である。職場は生ぐさい人間集団である。生きた人間はどう動かすか、人の心に火をつけ「ゼロ災運動」にかりたてなければならない。管理監督者は、部下と共に同じ人間として、同じ職場で、人間らしく「生きがい」と「働きがい」を感じ、“燃える安全人間集団”をつくりあげることが肝要である。全産業の「ゼロ災運動」の糧となれば幸甚である。


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