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グリーンネットワークシティ




はじめに



 一九八八年の初頭、主として関西に在住する女性造園家たちの間で、自己の啓発の機会や情報収集の機会を得るため、任意の組織を作り活動していきたいという声が上がり始めた。そして、発足メンバーによる半年間の準備期間を経て、同年一〇月一〇日に多くの方々のご支援により、関西女性造園家協会が産声を上げることができた。
 発足に際して、諸先輩をはじめとして多くの方々から、たくさんの研究・検討課題を与えられていたが、われわれの微力のためこれまで充分にこれに応えていくことができていなかった。しかし、われわれの組織も年六回の研究会を開催しつつ六年間の活動を継続することができ、会員相互の技術力の向上や情報交換等についても一定の機能を果たしてきている。
 また、一昨年の秋にわれわれの主要メンバーであり、実質的にこの組織の生みの母であった北畠淑江さんを病魔によって奪われるという悲しい出来事も経験した。
 そこで、北畠さんの遺志を継いで、都市や地域の景観を構成する緑、居住空間のアメニティ要素としての緑、「親しみ、憩い、潤いの場」である緑のある都市は如何にあるべきか、あるいは緑空間の創造に如何に創意工夫をこらすべきかについて会員有志で分担してとりまとめたものが本書である。
 都市に生まれ、住み、子供を育て、都市で遊び、そこで憩い、永遠の眠りにつくわれわれにとって、緑がネットワークされた都市づくりは大きな目標でもある。
 これから緑や環境を学ぼうとする学生や幅広く自然や緑、環境問題に関心をもつ方々にとって、少しでも本書が役立てば幸いである。
 一九九四年九月
筆者一同  



もくじ
あとがき
著者略歴



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