都市経営時代のアーバンデザイン



目次


各都市の動向(カラー28ページ)

はじめに

1部 人口減少時代のアーバンデザイン

1章 積極的な非都市化を進める ── デトロイト
   
高梨遼太朗・黒瀬武史
      1・1 人口減少と荒廃の先に
      1・2 荒廃の経緯と特徴
      1・3 草の根活動の広がり
      1・4 選択と集中計画の試行錯誤
      1・5 戦略的長期計画デトロイト・フューチャー・シティ(DFC)と
          都市計画の地と図の反転
      1・6 DFCの影響と限界
      1・7 地区単位の積極的非都市化への到達過程

2章 縮退工業都市の戦略とブラウンフィールド ── バッファロー
   黒瀬武史
      2・1 縮退都市とブラウンフィールド問題
      2・2 縮退工業都市の未来を拓く
      2・3 ブラウンフィールド再生を地区の再生に繋げる
      2・4 工業都市の再生を促す産業と戦略

3章 成長都市から定常化へのパラダイムシフト ── シュトゥットガルト
   
坂本英之
      3・1 ドイツ都市のパラダイムシフト
      3・2 ドイツ都市計画の特徴
      3・3 土地利用の原型をつくったバウシュタッフェルプラン
      3・4 シュトゥットガルト市の都市計画の動向
      3・5 インテグレートされた都市開発プログラム
      3・6 シュトゥットガルト21と州民投票
      3・7 丘陵地の整備 ──グリーンUからグリーンリングへ
      3・8 生活者の都市シュトゥットガルト

4章 原発被災地域の復興における経営 ── 福島県南相馬市小高区
   
窪田亜矢
      4・1 経営概念と原発被災地域
      4・2 福島県南相馬市小高区の事例分析
      4・3 原発被災地域の復興における経営

2部 成熟社会を支えるアーバンデザイン

5章 社会的弱者と向き合うポスト都市再生のアーバンデザイン ── バルセロナ
   阿部大輔
      5・1 空間再生のバルセロナ・モデルの系譜
      5・2 公共空間主導の地区再生 ──「つくる」からマネジメントへ
      5・3 バルセロナ都市再生の光と陰
      5・4 社会的包摂を支えるアーバンデザイン

6章 革新的ランドスケープを用いたアーバンデザイン ── ミラノと柏の葉
   宮脇勝
      6・1 ミラノ垂直の森
      6・2 柏の葉アーバンデザイン
      6・3 ランドスケープを主軸にアーバンデザインを考える意義

7章 文化芸術創造都市からインナーハーバー再生戦略へ ── 横浜
   野原卓・鈴木伸治
      7・1 「港町」横浜の誇りと再生 ──海都横浜の誕生と遺伝子
      7・2 横浜の都市デザイン ──六大事業から文化芸術創造都市へ
      7・3 クリエイティブシティ・ヨコハマによる都心再生戦略
      7・4 創造界隈拠点形成によるツボ押し戦略
      7・5 インナーハーバー再生戦略
      7・6 横浜都市戦略のゆくえ

8章 保全型アーバンデザインから創造都市戦略へ ── 台北
   楊惠亘・柏原沙織・鈴木伸治
      8・1 変化するアーバンデザイン像
      8・2 台北におけるアーバンデザインの変遷
      8・3 歴史地区保全とアーバンデザイン
      8・4 URSの仕組みと展開
      8・5 産業遺産の保全と活用
      8・6 北門における景観保存
      8・7 実験を重ねるアーバンデザイン

3部 都市生活のデザインへ向かう「合意形成とリーダーシップ」

9章 企業経営者ブルームバーグ市長のもとでの都市空間再編 ── ニューヨーク
   中島直人
      9・1 再び、アーバンデザインの先進地へ
      9・2 都市空間を再編する長期ビジョンとリゾーニング
      9・3 都市のイメージを刷新する新たな公共空間の創出
      9・4 ブルームバーグ以後のニューヨーク

10章 斜陽都市を欧州文化首都に押し上げる大統領と市長の牽引力 ── マルセイユ
   鳥海基樹
      10・1 地方分権性善説を疑う
      10・2 文化政策を梃子とした都市再生
      10・3 アーバンデザイン・ニュー・ディール
      10・4 凋落都市から欧州文化首都へ

11章 広域自治体大ロンドン庁による歴史的都市景観の形成戦略 ── ロンドン
   岡村祐
      11・1 計画主導によるスカイラインの形成
      11・2 広域的眺望景観の保全
          ──ランドマークへの眺めの保全から多様なスカイラインの形成へ
      11・3 世界遺産の周辺環境の保全
          ──バッファゾーンによらない世界遺産周辺エリアの保護手法の開発
      11・4 「新たな」歴史的都市景観の探求

12章 自転車都市にみる都市再生と合意形成 ── フローニンゲン
    坪原紳二
      12・1 オランダを代表する自転車都市
      12・2 都心に出会い機能を再生する
      12・3 住宅地の史跡公園を再生する
      12・4 都心の歩行空間を再生する
      12・5 自転車都市のブランド化