ハードワーク! グッドライフ!
新しい働き方に挑戦するための6つの対話


目次

PROLOGUE
studio-L が選んだ働き方  山崎亮

働き方が問われている
高めあう個集団、studio-L
志を同じくする仲間が一つにまとまった
現代の職人集団“ギルド”を目ざす
始まりは大学の研究室のような職場
そして「ライフ・イズ・ワーク」な日常
採用後も働き続けるのは一〇〇人のうち二人
合流一年目は無報酬となる理由
報酬の仕組み
熱意を削ぐ「分業」システム
studio-L が直面している課題

CONVERSATION 1
ワークライフバランスとは何か  駒崎弘樹

働き方をデザインするために
「昭和脳」の上司を「平成脳」に変えられるか
中小企業が生き残るには「働きがい」と「働きやすさ」
「夕方六時から全開」を「六時に帰る」に変えた
アフター6でできる「お試し起業」のすすめ
「感謝」という報酬があるからやっていける
ライフがワークを支える
働き方の変革は、地域や家庭も変える
仕事の種は課題の多い地域にこそ眠っている
ワークライフバランスの真の意味
人口の一万分の一が変われば、変革は起きる
《レビュー》 自分でバランスを決めることの大切さ/山崎亮

CONVERSATION 2
その価値は誰のためのもの?  古田秘馬

古田流、価値の再発見
古田流、人生の選択──サッカー選手になろうとイタリアへ
まず先に「夢」を描いてしまう
好きな分野で走る。仕事はついてくる
公園で古事記を語り合う日々が生んだもの
お金より、まず楽しさを追いかけて
カネがなければご馳走してもらう
働き方の方法論より大切なこと
価値あるものを提供できているか
利益を生むのは、価値を見極める力
それは誰にとって価値のある企画なのか
マスではなく、コミュニティ単位がヒットを生む
「朝」という負荷を乗り越えた先に集まる人たち
足を運び、人に会うことからしか始まらない
マーケットではなく、自分に響く価値を信じて
《レビュー》 価値の見つけ方、共有の方法/山崎亮

CONVERSATION 3
起業家としての成功と、会社の成功  遠山正道

個人性と企業性を両立できるのが食の小売り業だった
社長になる!と決めた
自分でジャッジがしたいから
思いついちゃったアイデアの営業マン
社長の役割は常にウキウキしていること
やりたいことをビジネスに着地させる
企画書という「物語」を共有する
憧れの外食産業になりたい
スマイルズの五つの言葉
「公私混同」ではなく「公私同根」
マネジメントのコツはない!
頼まれもしないことを、あえてやってみる
小さなことでも、心が動く瞬間を逃さない
次に勝負できる仕事環境を整える
実務と共感を兼ね備えた人と働きたい
《レビュー》 起業することと、経営することの両方をいかに楽しむか/山崎亮

CONVERSATION 4
フリーランスのチームワーク  馬場正尊

フリー・エージェント方式とチームの一体感の両立
「先が見えちゃった不安」からの脱却
趣味で始めた個人ブログが事業に
本という「企画書」で世の中にビジョンを投げかける
ライバル同士でもギスギスしない関係性
採用の責任を分け合う新・後見人制度
「社員旅行」という名のモチベーション装置
社員教育の難しさ
地方のソリューションの鍵は地方のなかに
個人の人間力で切り開く泥臭さも必要
「よそ者」の提案をどう採り入れていくか?
一課に一人「ストレンジャー」を採用してみる
「よそ者」として入って行く側の心得とは?
やりたいことより「今やれること」を追いかける
「オフサイド」ぎりぎりを狙うトライアルの気持ちで
日銭を稼ぎながら無風地帯のビジネスに乗り出した
《レビュー》 チームであるために必要なこと/山崎亮

CONVERSATION 5
面白い会社のつくり方  柳澤大輔

鎌倉の会社、面白法人カヤック
社員全員がウェブクリエイター
やらされ仕事じゃない、自分事感覚を
軸のあるフリーランサーと働きたい
退職者も巻き込んだクリエイターの生態系が“カヤック”をつくる
経験やノウハウは蓄積より更新が重要
採用も面白く──人事部の創造的採用企画
カマコンバレーで働く理由
多様性こそが面白さの源泉に
〈面白い仕事〉は数値で計測できる
数値化、見える化で働く人の意識が変わる
会社は大きくしないといけないと気づいた
経営理念は「バージョン4」に更新中
オープンでハードな職能集団
直感が生んだロジカルな仕組み「サイコロ給」
「直感」と「論理的思考」のバランス感覚
《レビュー》 個人の面白さと会社の面白さの両立/山崎亮

CONVERSATION 6
育つこと、育てること  大南信也

過疎の町、「奇跡の人口増」のきっかけ
仲間との小さな成功体験
地元に雇用がないのなら、仕事を持った人に移住してもらおう
ワーク・イン・レジデンス
日帰りできない「遠さ」がもたらす濃い人間関係
巻き込む人の数ではなく「質」で見る
一〇年続けてみると取り巻く人の心も変わる
ものごとは長期的に見る、しつこくやってみる
焦らない関係づくりが、副産物を生む
ブレークスルーのヒントは先入観のない移住者の「つぶやき」
過疎化・高齢化のモデルを日本の輸出品に
《レビュー》 楽しみながら待つことの難しさ/山崎亮