地方都市圏の交通とまちづくり
持続可能な社会をめざして

もくじ

1章 地方都市圏の交通システムの現状と課題

 1・1 都市の拡散と私的自動車依存、公共交通衰退の同時進行
 1・2 持続可能な発展と交通システム

2章 交通システムと都市圏の持続可能性(1)─環境面から

 2・1 地球の気候変動
 2・2 気候変動と交通システム
 2・3 環境にやさしい交通システムづくりに向けて

3章 交通システムと都市圏の持続可能性(2)─社会面から

 3・1 交通システムと生活の質
 3・2 自動車依存型のまちづくりと安全性
 3・3 自動車依存型のまちづくりとコミュニティの分断、景観の破壊
 3・4 大気汚染物質の発生源としての自動車
 3・5 自動車依存型まちづくりと健康

4章 交通システムと都市圏の持続可能性(3)─経済面から

 4・1 わが国の道路投資額の推移
 4・2 国と地方の長期債務残高と道路投資
 4・3 わが国の道路整備水準
 4・4 都市の拡散と財政コスト
 4・5 自動車依存と中心市街地の衰退
 4・6 自動車依存型都市圏と空間の浪費
 4・7 資源高騰下のエネルギー効率と交通システム:国・地域の経済競争力の観点から

5章 都市構造の転換─拡散型都市からコンパクトシティへ

 5・1 環境・社会・経済面の諸課題とコンパクトシティ化
 5・2 コンパクトシティの特性
 5・3 海外のコンパクトシティ政策
 5・4 わが国のコンパクトシティ政策
 5・5 コンパクトシティ化に向けて

6章 需要追随型交通システム整備からの脱却

 6・1 都市道路ネットワーク構成の理想像:ブキャナンシステム
 6・2 TDM(交通需要マネジメント)
 6・3 道路を歩行者・住民の手に取り戻す:交通静穏化(Traffic Calming)
 6・4 トラフィックゾーンシステム
 6・5 ロードプライシング
 6・6 カーシェアリング

7章 社会的価値を重視した交通システムの整備・運営

 7・1 厳しさを増すわが国の公共交通経営
 7・2 公共交通の社会的価値
 7・3 公共交通の社会的価値と独立採算原則:日本と欧米の考え方の違い
 7・4 社会的価値に応じた財源再配分の必要性
 7・5 社会的費用便益分析の実施と地域住民参画型交通まちづくり
 7・6 外部経済・不経済の内部化による交通システム整備・運営
 7・7 公的資金投入の仕組みづくり
 7・8 社会的価値を分かりやすくかつ徹底的に伝える努力

8章 一人ひとりの意識と行動の転換を促す─モビリティ・マネジメント

 8・1 モビリティ・マネジメントとは
 8・2 職場(事業所)を対象としたMM:和歌山都市圏の事例
 8・3 地域住民対象のMM
 8・4 学校におけるMM

9章 高齢社会の到来と福祉の交通まちづくり

 9・1 福祉の交通まちづくりの必要性
 9・2 ユニバーサルデザインの考え方を採り入れたバリアフリー
 9・3 わが国の交通施設を中心としたバリアフリー化の現状
 9・4 バリアフリー新法と福祉の交通まちづくり
 9・5 和歌山市六十谷駅周辺バリアフリー基本構想
 9・6 スペシャル・トランスポート・サービスと福祉の交通まちづくり

10章 地方都市圏の公共交通幹線と交通まちづくり

 10・1 都市の多様な交通手段と適材適所的活用
 10・2 鉄軌道の一般的な特性
 10・3 持続可能な地方都市圏づくりと中量輸送システムの役割
 10・4 LRTと地方都市圏のまちづくり
 10・5 LRTを軸とした地方都市圏の交通まちづくり:ストラスブールの事例
 10・6 わが国の地方都市圏の交通まちづくりとLRT
 10・7 BRTと地方都市圏の交通まちづくり

11章 地方都市圏におけるバスの再生と交通まちづくり

 11・1 バスシステムの特性と利用状況
 11・2 バスの需給調整撤廃と補助制度の変容
 11・3 都市のバスシステムの再生方策

12章 地方都市圏における総合的な交通まちづくり戦略の策定

 12・1 これまでの議論を振り返って
 12・2 総合的な交通まちづくり戦略策定の必要性
 12・3 総合的な交通まちづくり戦略策定の具体例:英国の地域交通計画
 12・4 わが国の地方都市圏における総合的な交通まちづくり戦略の策定
 12・5 総合的な交通まちづくり戦略策定への期待