リノベーションの新潮流
レガシー・レジェンド・ストーリー

あとがき


 「はしがき」にも書いたとおり、本書は松永が主宰する一般社団法人HEAD研究会の活動の一環として2013年に行ったドイツ・オランダ・リノベーションツアーの成果をもとに、2014年松永自身が行ったフランス・スペイン・イギリス調査を加え、それ以前に滞在した中国の事例をまとめたものである。そして最後に、現在進行中の東アジア調査の最初の事例としてバンコクを取り上げている。この調査は今後継続する予定である。漆原はイギリスの調査と執筆を担当した。

 これら調査には現地の協力者が不可欠である。ドイツではライプチッヒの「日本の家」の主宰者ミンクス典子さんと大谷悠さん、オランダではアムステルダムの建築家吉良森子さんと当時ロッテルダムにおられた建築家の渡邊英里子さん、パリでは建築家のフレデリック・ドルオーさんの事務所、同じく建築家の高松千織さん、バルセロナでは建築家の鈴木裕一さん、イギリスではアーバン・スプラッシュ社、キンググス・クロス開発会社の協力を得た。ニューヨークではハーバード同級生アレックス・チューさん、シアトルでは松永の事務所の元パートナー高俊民さん、中国では同済大学の周静敏教授、バンコクではハーバードの同級生ヴィチャイ・タントラティブドゥさんと建築家のポーンパット・シリクルラタナさんのお世話になった。むろんこれ以外にも現地で取材に応じてくださった方々も無数にあるが、ここでそれを網羅することはできない。

 HEADツアーについては、コーディネーションを会員の村島正彦さんと新堀学さんが中心となって行い、長屋博常任理事、リノベーション・タスクフォースの大島芳彦委員長、不動産管理タスクフォースの西島昭委員長、この分野の専門家深尾精一首都大学東京名誉教授、倉方俊輔大阪市立大学准教授ほかのメンバーが加わり、検討の結果実施にいたった。また、学生事務局から工学院大学の石井千歳さんが随行した。法人メンバーとしては株式会社リビタと株式会社市萬の社員が参加した。

 文中の写真その他は、特記のない場合は著者たちの提供である。出版に当たっては学芸出版社の前田裕資社長の絶大なる協力を得た。深く感謝します。

著者代表 松永安光