空き家・空きビルの福祉転用
地域資源のコンバージョン

1章 福祉転用とは

 1-1 「支え合いの福祉」の環境づくり
 1-2 既存建物を再活用することの意味と価値
 1-3 福祉転用に関わる既存制度への対応と課題
 1-4 既存建物を活かす計画と技術
 1-5 福祉転用における安全とリスクの考え方

2章 事例に見る工夫

   事例の読み方―分類とその特徴

 2-1 住宅から
   事例01 [住宅→認知症グループホーム]
         グループホームせせらぎ
         伝統的な農村住宅を活かす最小限の改修
   事例02 [住宅→精神障害者グループホーム]
         あおいホーム
         作業所に歩いて通える空き家を活用
   事例03 [住宅→自立援助ホーム]
         ステップハウス
         間仕切りの工夫で空間の質を高め法規もクリア
   事例04 [住宅→小規模多機能拠点]
         ほたる
         懐かしい伝統的空間と現代的新築空間の共存
   事例05 [住宅→高齢者デイサービス]
         潤生園やすらぎの家 成田
         建物が醸し出すやすらぎの力を活かす最小限の改修
   事例06 [住宅→障害児デイサービス]
         ちゃれっこくらぶ
         所有者の意向を尊重し良好な関係を築く
   事例07 [住宅一部→保育拠点]
         保育ママさんの「おうち」
         使い方の工夫で自宅を保育空間に
   コラム1 グループホームとは

 2-2 集合住宅から
   事例08 [集合住宅→高齢者共同住宅]
         まきつかだい高齢者生活支援住宅
         画一的住戸から生活の馴染みや多様性を生み出す
   事例09 [店舗付き共同住宅→重度身体障害者グループホーム]
         重度身体障害者グループホーム よこかわ
         設計者が利用者の自宅に泊まり込んでニーズを把握
   事例10 [集合住宅一部→高齢者デイサービス]
         いずみの里
         1階の2住宅をウッドデッキでつなぎアプローチを確保
   事例11 [集合住宅一部→コミュニティカフェ]
         花しょうぶ
         角地の特徴を活かしたアクセスと入りやすい雰囲気
   事例12 [集合住宅一部→地域包括支援センター]
         あんしんすこやかルームふかえ
         高齢者が訪れやすい団地内住戸を活用
   コラム2 コミュニティカフェ・コミュニティレストランとは

 2-3 宿泊系施設から
   事例13 [宿泊施設→特別養護老人ホーム]
         うつくしの丘
         動線が長くならないようユニットに分割
   事例14 [病院→サービス付き高齢者向け住宅等]
         安心ライフ寿
         病院隣接の旧建物を利用し医療と介護の連携を実現
   事例15 [病院→特別養護老人ホーム等]
         みなとレインボーハイツ
         動線や採光を工夫しコストを抑制
   コラム3 宅老所・小規模多機能拠点とは

 2-4 文教系施設から
   事例16 [小学校→サービス付き高齢者向け住宅等]
         ヘルスケアタウンにしおおい
         地域のシンボルを敷地分割により転用
   事例17 [中学校→高齢者デイサービス等]
         ケアコミュニティ原宿の丘
         地域のシンボルを残しつつ大規模な容積を活用
   事例18 [小中学校一部→保育所]
         湯涌保育園
         学校の堅い空間を柔らかくする工夫
   事例19 [小学校一部→保育所]
         中延保育所分園
         改修を抑え小学校へのスムーズな就学を目指す
   事例20 [コミュニティ施設一部→保育所]
         A認証保育所
         間仕切りのない開放的スペースのまま活用
   コラム4 デイサービスとは

 2-5 店舗等から
   事例21 [ホームセンター→有料老人ホーム等]
         榛名荘
         まちなかの立地を活用
   事例22 [醸造酢工房等→認知症グループホーム等]
         鞆の浦 さくらホーム
         まちなかの立地と建物の歴史性を活かす
   事例23 [料亭→小規模多機能拠点]
         ちくぜん
         美しい建物と庭園を最大限活かす
   事例24 [店舗→保育所]
         木もれ陽保育園
         開放的な空間のまま食・寝・遊を分離
   事例25 [店舗→障害者や近隣住民の集うカフェ・ギャラリー等]
         地域活動支援センター のぞえの杜
         国道沿いの店舗を暖かみのある空間に
   事例26 [店舗→コミュニティレストラン]
         まきつかだいレストラン
         2店舗をつなぎ多様な階層の利用空間を実現
   事例27 [店舗→コミュニティレストラン]
         ふれあいお食事処明舞ひまわり
         団地内センタービルの空き店舗活用
   コラム5 学童保育・子育てサロンとは

 2-6 事務所・工場・倉庫から
   事例28 [倉庫→集合住宅+精神科デイケア]
         生活支援ホーム シェホームM
         減築により質を上げ法規もクリア
   事例29 [作業員詰め所→高齢者デイサービス等]
         関三倶楽部
         簡易な建物で落ち着ける空間を実現
   事例30 [支店社屋→高齢者デイサービス+障害者・児日中活動支援サービス]
         福祉交流館
         パレットせいわ 増築等も併用し多様なニーズに対応
   事例31 [信用金庫→高齢者デイサービス等]
         中込デイサービスセンター
         金庫の湯として親しまれる空間を実現
   事例32 [事務所→精神障害者デイサービス]
         豊玉障害者地域生活支援センター きらら
         近隣との協働のまちづくりで理解を得る
   事例33 [木材置き場→重症心身障害者デイサービス]
         デーセンターモモの家
         五感を刺激する開放的な空間と屋上緑化でグッドデザイン賞受賞
   事例34 [診療所→高齢者デイサービス+コミュニティレストラン]
         わたぼうしの家
         最小限の改修を積み重ね使い込む
   事例35 [貸し事務所→障害児デイサービス]
         じらふ難波
         音漏れ対策を施し繁華街に外出しやすい立地を活かす
   事例36 [機械工場→障害者が働くカフェ]
         路地カフェ
         既存建物の特徴と敷地の制約を逆手にとった隠れ家
   事例37 [事務所→コミュニティカフェ]
         芝の家
         新たな関係・活動が生まれるしかけづくり
   コラム6 支援付き住宅とは

3章 制度と技術

 3-1 福祉施設の制度と基準
   1 社会福祉施設の制度化の流れ
   2 高齢者系福祉施設の制度と種類
   3 障害者系福祉施設の制度と種類
   4 子ども系福祉施設の制度と種類
   コラム7 最低基準
   コラム8 運営形態
 3-2 建築の制度と基準
   1 建築に関する法規
   2 用途変更と複合用途
   3 公営住宅における目的外使用
 3-3 建築の技術
   1 省エネルギー対応
   2 シックハウス・アスベスト対策
   3 耐震改修
   4 設備改修
 3-4 バリアフリーの制度と技術
   1 バリアフリー改修
   2 エレベーターと段差解消
 3-5 消防の制度と技術
   1 消防の考え方と対応
   2 スプリンクラーの種類と効果