住まいの礼節

設計作法と美しい暮らし

目次

まえがき

第1章 住まいづくりは一歩控えて

1 一つ取りやめ、二つ後回しに ──設計とは要望、要求を絞り込むことである
2 質を取るか、量を取るか ──コストのバランスが重要
3 未完成は無限の可能性 ──これから成長する住まいがよい

第2章 画一的にとらえない

4 北側にも日が当たる ──やわらかい間接光を上手に利用する
5 やわらかな間接光の日陰も良い ──日照、採光は南からだけではない
6 日当たりを確保する方法 ──敷地の特性を読み取ること
7 狭い家を広く住む ──狭い空間の上手な使い方
8 夏の設計、冬の設計 ──設計に時間をかけ、過程を楽しむこと
9 子供部屋が密室空間になる ──子供室は流動的にしておくとよい
10 客が泊まらない客間 ──日常の生活空間を大切にする
11 星空は遠くにありて思うもの ──日常と非日常の混同
12 表があれば裏がある ──ものごとは両面から考えること

第3章 不便を楽しむ

13 楽をするより楽しめる住まい ──少し背伸びをして住む心地よさ
14 便利が過ぎると横着という ──ほどよい機能性と合理性がよい
15 名作の家に住めるか ──名建築の住人になる難しさ
16 フリーメンテナンスと産廃 ──将来に産業廃棄物を残さないために

第4章 家は内側だけではない

17 住まいづくりは家庭づくり ──ライフスタイルによる住まいづくり
18 良い住宅地は雨宿りができる ──軒先を貸し借りできるまちづくり
19 住まいは風景をつくる ──住まいは個人のものだけでなく、社会のもの
20 コミュニティはセキュリティ ──犯罪のない住宅地のつくり方
21 住みたくなる街 ──美しい景観は住む人たちの努力

第5章 空間こそ生活の財産

22 もったいないのはモノか空間か ──住まいは倉庫ではない
23 収納管理術 ──住まいをダイエットする
24 歩きまわれるクローゼット ──効率の良い収納スペースのとり方

第6章 共に生きる、より豊かに

25 灯火は愛を語らせる ──明るさよりも質のよいあかりを
26 手づくり照明で変身 ──あかりの重心は低いほうがよい
27 家格の感じられる住まい ──人と接するように家にも敬意を
28 セカンドオピニオンと雑音 ──他人のアドバイスの功罪
29 欠陥住宅はなぜできる ──お互いの信頼関係が重要
30 ゆとりなのか、無駄なのか ──空間を無駄にしない住まい方
31 内部は使えて外部は使えないか ──半屋外空間は生活を多様化する
32 楽しい半屋外空間のつくり方 ──ずらしたり、欠いたり、離してみる
33 本物の良さ、手づくりの味 ──シックハウスにならない自然の材
34 住まいづくりは文化を伝えること ──良い住まいは優れた技術に支えられている

あとがき