阪神大震災復興市民まちづくり
vol. 1

発刊に際して


 阪神大震災で被災した各地では、 市民の手によるまちづくりが高まりを見せており、 様々なまちづくりニュースが発行されています。 これらは、 主に地元向けに発行しているものですが、 復興まちづくりにとっては共通課題も多く、 異なる地域がお互いの経験を共有することは極めて重要であり、 また被災地の生の声を広めていくことは多くの支援を得ることにもなると考えます。

 当支援ネットワークでは、 震災後「きんもくせい」という主に阪神間を対象とした復興市民まちづくりを支援するためのニュースを発行し、 大学の先生方や都市計画コンサルタントの皆さんのFAXネットワークによる送信や、 当事務局にアクセスされている多くの方々に配布してきており、 こうして多方面の様々なご支援によって被災地のみならず徐々に全国的な広がりを見せています。 当事務局では、 こういった「きんもくせい」による経験を生かして、 多くの様々な地元発信のニュースを何とか広めていけないかと考えていましたが、 「きんもくせい」ネットワークで送信・配布するには量も多く、 負担も大きくなることから、 学芸出版社のご厚意により、 広くだれでも入手できるようにと合本・出版することになりました。


 発行に際しては、 本書の性格上できるだけ早い情報提供が必要であることから、 即時性を重視した編集方針をとることになりました。


 事務局では、 今後一定の期間をおいて第2号、 第3号と発行していきたいと考えています。 被災地から発信されたこれらのまちづくり通信が、 少しでも復興の手助けとなることを願ってやみません。 多くの方々の復興市民まちづくりへのご支援のほどよろしくお願いします。 また、 多くの市民まちづくりに関するニュース・通信などお送りいただけるようお願いします。

 なお、 当事務局に対してニュースを提供していただいた各種団体の方々に対して厚くお礼を申し上げるとともに、 復興まちづくりに向けて長い道程ですがお互いに頑張れるようエールを送りたいと思います。

  1995年5月


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学芸出版社『阪神大震災復興市民まちづくりVol. 1より』

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