はじめに
1章 園池と風景 古代の園池 ◆発掘された奈良時代の庭園 ◆「しま」という言葉 ◆古代朝鮮の園池 ◆古代中国の園池 平安時代の園池 ◆中国風の庭園 ◆庭園の国風化 ◆名所を写す ◆浄土式庭園の形態 室町時代の園池 ◆西芳寺の意味 ◆金閣寺と銀閣寺の類似性 ◆北畠氏館跡庭園と旧秀隣寺庭園 ◆書院造庭園の特性 江戸時代の園池 ◆潮入りの庭 ◆鴨場としての池 ◆中国の風景 ◆『築山庭造伝(前編、後編)』 現代の園池 ◆現代の問題点 ◆新しい園池
2章 流れと風景 水源と風景 ◆湧水と祭祀 ◆寝殿造と湧泉 ◆地下水位の低下 遣水と風景 ◆引水の苦労 ◆『作庭記』の遣水 ◆曲水の宴 ◆遣水の起源と変遷 ◆自然風の流れ 滝と風景 ◆古代の滝 ◆別荘の滝 ◆武将好みの滝 ◆趣向をこらした滝 現代の流れ ◆湧水の保存 ◆現代の河川 ◆滝の魅力
3章 築山と風景 古代の築山 ◆縄文時代の石組 ◆須弥山石像 ◆「しま山」の形態 ◆中国と朝鮮の築山 平安時代の築山 ◆南庭の築山 ◆一般化した築山 ◆『作庭記』の築山 室町時代の築山 ◆築山の事例 ◆築山という言葉 ◆枯山水の築山 江戸時代の築山 ◆回遊式庭園 ◆大名庭園の富士山 ◆民間の富士山 ◆天保山の築造 現代の丘陵 ◆現代の築山 ◆自然丘陵の破壊
4章 庭園植栽と風景 古代人と植物 ◆植物との関係 ◆「しま」の植栽 ◆一般的庭園の植栽 平安時代の庭園植栽 ◆サクラの流行 ◆前栽の出現 ◆秋の野の姿 鎌倉、室町時代の庭園植栽 ◆定家と義政の好みの相違 ◆庭園植物の種類 ◆別荘周辺の植生 ◆名所の植物 江戸時代の庭園植栽 ◆露地の植栽 ◆鳳林承章と庭園植栽 ◆回遊式庭園の植栽 ◆京都の行楽地の植物 現代の植栽 ◆時代の特色 ◆渡来植物
5章 借景と縮景 借景式庭園 ◆江戸の大名庭園の眺望 ◆眺望から借景へ ◆借景の定義 ◆円通寺庭園の構成 ◆借景の破壊 ◆琵琶湖と借景 縮景式庭園 ◆非縮景式庭園 ◆百花園の特殊性 ◆具象的な枯山水 ◆竜安寺庭園の抽象性 ◆回遊式庭園の原寸風景 借景と縮景の意味 ◆借景としての空 ◆縮景の技法
6章 立地条件と風景 郊外の別荘 ◆古代人のレクリエーション ◆山荘の楽しみ ◆川辺りの離宮 ◆嵯峨院の庭園 広大さと眺望 ◆鳥羽殿 ◆伏見殿 ◆水無瀬殿と北山殿 空間の構成 ◆夢窓疎石の構想 ◆義満と金閣 ◆東山殿の装い 限定された空間 ◆戦国時代の城館 ◆発掘された城館庭園 ◆城郭の庭園 囲い込みと造景 ◆大名庭園の条件 ◆後水尾上皇の構想 ◆水戸光圀の造景 将来の風景 ◆現代の風景 ◆風景の再生 おわりに 索引