連載「欧州ランドスケープ探訪」vol.2|ハンブルク:巨大建築の都市を縫うヴォイドがもたらす秩序

ハンブルクはドイツの北部の港湾都市だ。古くから欧州における貿易の中心地で、裕福な商人が集まる街である。商人たちは貴族や教会と闘い徐々に政治的な力を獲得していき、関税や経済に関する特権を得てますます裕福になっていった。そして、地方領主や司教により政治的に支配されない、皇帝直属の自由都市としての地位を獲得した。この商業と自由の歴史は、欧州の中でも稀有であり、ハンブルク市民の誇りである。・・・