ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか

質を高めるメカニズム

はじめに ─400年間「最新」であり続けるまち


1章 ドイツのまちの捉え方

1 都市のクリエイティビティは人口規模に比例しない
2 まちを捉える鳥瞰的思考
3 ドイツ流社会的市場経済

2章 クリエイティビティのエンジン

1 25%が外国にルーツを持ち、人口流動をまちの活力に
2 産官学で地域資源を可視化する
3 余暇はボランティアに熱中する
4 地縁に代わるフェラインというコミュニティ組織
5 都市連携はイノベーションのプラットフォーム

3章 コンパクトシティのアクティビティ

1 歩いて10分のメインストリートが賑わう理由
2 自転車交通は成熟社会を計る指標
3 500万人がはまる都市農園の効能
4 まちの歴史にアクセスできる豊富なツール

4章 まちと成長する企業の戦略

1 金融の地産地消に取り組む銀行
2 500年前から続く地ビールと地域ブランディング
3 村のパン屋が120年、地元で愛されてきた理由
4 60の医療ベンチャーを支援するインキュベーター
5 企業が拠点を構えたくなるまちの基準

5章 コミュニティをしなやかにつなぐインフラ

1 100のスポーツクラブはコミュニケーションのインフラ
2 社会的弱者の社会参加を支援する
3 教会はコミュニティのハブ
4 ローカルメディアは市民のメディア
5 祭りは地域の連帯感を高める最強ツール

6章 パブリックマインドが生まれるしくみ

1 寄付が支える劇場のリノベーション
2 市民が出資する再生可能エネルギー増産のスキーム
3 なぜ企業は地元の文化を支援するのか
4 市民と行政・政治の距離が近い

7章 まちを誇るメンタリティ

1 9割の市民が自分のまちが大好き
2 ドイツの人々はなぜ地元を誇らしく思うのか
3 郷土を守りたいという価値観
4 多様性の追求とアイデンティティの共有
5 自立と連帯のメンタリティ

8章 競いあい磨かれる、まちの価値

1 ドイツで最もクリエイティブな都市
2 都市間競争を加速させる多彩なコンクール
3 差別化できなくなった「環境都市」というブランド
4 「医療都市」に生き残りをかけた経済戦略
5 まちの価値を決めるクオリティ・ループ

おわりに―お喋りな都市に宿る創造性