創造性が都市を変える
クリエイティブシティ横浜からの発信

〈編著者〉

鈴木伸治(すずき のぶはる)

横浜市創造都市アドバイザー/横浜クリエイティブシティ国際会議2009企画委員会委員長/横浜市立大学国際総合科学部ヨコハマ起業戦略コース准教授

1968年大阪府生まれ。京都大学工学部建築学科卒業、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻修士課程修了。同大学助手、関東学院大学社会環境システム学科助教授を経て現職。博士(工学)。共著に『明日の都市づくり』(慶應義塾大学出版会、2002年)、『日本の風景計画』(学芸出版社、2003年)等。

〈著 者〉

福原義春(ふくはら よしはる)

創造都市横浜推進協議会会長/横浜クリエイティブシティ国際会議2009実行委員会委員長/株式会社資生堂名誉会長

1931年東京生まれ。1953年慶応義塾大学経済学部卒業後、株式会社資生堂入社。1987年代表取締役社長、1997年代表取締役会長、2001年名誉会長。東京都写真美術館館長、文字・活字文化推進機構会長、企業メセナ協議会会長、日仏経済人クラブ日本側議長、東京芸術文化評議会会長、世界らん展日本大賞組織委員会会長など公職多数。平成21年度神奈川文化賞ほか受賞多数。2007年度から創造都市横浜推進協議会会長。

ピーター・ホール

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン バートレット校都市計画・都市再生学科教授

ケンブリッジ大学で地理学博士号取得後、ロンドン大学スクール・オブ・エコノミクス、レディング大学、カリフォルニア大学で教鞭を執る。1991〜1994年英国環境大臣の戦略的プランニング特別顧問として、ロンドンおよび南東部の地域計画問題を担当。1998〜1999年副首相の都市問題分科会、2006年プランニング・システムのバーカー報告に対する特別諮問委員会、2008年エコタウン・チャレンジ・パネルのメンバー。2009年からSINTROPHER(新交通の技術移転促進を行うEUの大プログラム)の総指揮を執る。

吉本光宏(よしもと みつひろ)

株式会社ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室長/創造都市横浜推進委員会委員長

1958年徳島県生まれ。早稲田大学大学院修士課程(都市計画)修了後、社会工学研究所などを経て、1989年からニッセイ基礎研究所に所属。現在創造都市横浜推進委員会委員長、NPO法人STスポット横浜副理事長、NPO法人アートNPOリンク理事。主な著書に『旦那と遊びと日本文化』(共著、PHP研究所、1996年)、『アート戦略都市―EU・日本のクリエイティブシティ』(監修、鹿島出版会、2006年)等。

松尾子水樹(まつお こなぎ)

NPO法人STスポット横浜理事

1967年鎌倉市生まれ。立教大学文学部日本文学科卒業。斎藤記念川口現代美術館学芸員、神奈川県民ホールギャラリー学芸員、NPO法人STスポット横浜アート教育事業部主任学芸員を経て現職。神奈川県文化芸術振興審議会委員。神奈川県立近代美術館活用推進委員会委員。

白土謙二(しらつち けんじ)

株式会社電通執行役員

1952年生まれ。1977年株式会社電通入社。クリエーティブ・ディレクター、CMプランナー、コピーライターを務め、現在では企業の経営・事業戦略から企業カルチャー変革まで、幅広い領域の統合的コンサルティングを行う。2009年より現職。第33回カンヌ国際広告祭銀賞(1986年)をはじめ、広告賞多数受賞。

橘田洋子(きつだ ようこ)

デザインディレクター/シトラス〔Citrus〕主宰

東京都生まれ。日本女子大学家政学部住居学科卒業。東京ガスの生活シンクタンク「都市生活研究所」、デザインセンター「リビングデザインセンター OZONE」を経て現職。主に、住宅、店舗、家具、プロダクトの企画開発、デザイン、展覧会、PR等を手掛けるほか、地域産業のコーディネートも行う。横浜商科大学非常勤講師、大同大学客員教授。

岡部友彦(おかべ ともひこ)

コトラボ合同会社代表社員

東京大学大学院建築学修了。2004年横浜にてFunnybee株式会社取締役を経て、2007年コトラボ合同会社設立。2005年より外国人ツーリストを呼び込み地域活性化を図るプロジェクトYOKOHAMA HOSTEL VILLAGEを実施。2008年横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞。

篠田 昭(しのだ あきら)

新潟市長

1948年新潟市生まれ。上智大学外国語学部卒業。新潟日報社編集局学芸部長兼編集委員、論説委員兼編集委員などを経て、2002年に新潟市長選に立候補し初当選。近隣14市町村との合併をまとめあげ、2007年4月本州日本海側で初の政令指定都市移行を実現。2006年再選。主な著書に『新潟力』(新潟日報事業社、2004年)、『水と土の文化王国にいがた』(新潟日報事業社、2008年)など。

森 源二(もり げんじ)

金沢市副市長

1989年東京大学法学部を卒業。1989年自治省入省。1993年ケネディ行政大学院公共政策学修士。1995年春日井市企画調整部長、1998年京都府地方課長、2003年内閣官房地域再生推進室補佐、2005年総務省自治行政局行政課行政企画官、2007年総務省大臣官房参事官(財政課担当)を経て、2008年より現職。

林 崇傑(リン チュンチエ)

台北市都市再開発本部本部長

2007年東京大学博士課程修了。建築家、都市計画設計専門家。国立台北科技大学兼任教授。2005〜2009年台北パブリックアート審査委員会委員、2000〜2009年中国都市計画設計学会常任理事、2005〜2009年台湾歴史資産管理学会理事。開発メカニズム、条例、実践を重視し、台北市当局による都市計画、都市環境保存、地域活性化、パブリックアートの振興に大きく貢献する活動を行っている。

楊 惠亘(ヨウ ケイセン)

東京大学大学院博士課程

台湾台北市出身。2003年国立台湾大学農学部園芸学科卒業。2004年来日。2007年東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻修士課程修了。現在同博士課程都市デザイン研究室に在籍。修士論文は台北市による歴史的建造物の再活用方策。現在、文化・芸術を主軸においた都市空間政策による都市再生について研究。

呉 旻根(オ ミングン)

大韓国土都市計画学会景観研究委員会副委員長

2006〜2008年韓国文化体育観光部空間文化課及び地域文化課専門委員として公共デザイン、産業遺産、地域再生のほか、 ユネスコクリエイティブシティネットワーク登録に向けた政策業務等を担当。2009年9月まで特殊法人文化遺産国民信託事務局長。^n

ターニャ・ミュールハンス

ベルリン市経済技術女性局文化経済イニシアティブコーディネータ

1995年ベルリン自由大学を卒業、1998年からベルリン市で映像・メディア産業を担当。創造産業報告書作成、ユネスコネットワーク都市の認定取得、クリエイト・ベルリン等のネットワークづくり、創造産業マスタープラン等イノベーション・プロジェクトの実施やベンチャーキャピタル基金、コーチング・プログラムといった新しい支援施策の制定等を行う。また、ファッション・ウィークや国際デザイン・フェスティバルなどプラットフォームの創設にも関わる。

フォルカー・シュタイン

フランクフルト市副市長/秩序・安全・防災局責任者

1976年ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学卒業。1988〜1989年オッフェンバッハ郡副市長として、スポーツ、文化等を担当。ヘッセン州を経て、1991〜2001年ドイツ連邦軍で訓練の指揮。2001〜2007年フランクフルト市自由民主党会派会長、2007年11月からフランクフルト市の要職に就き、副市長および公安・治安・防災部門の責任者として、治安維持、危機管理、救急医療、港湾・市場管理を担当。

ローラン・トロンタン

リヨン大都市圏経済創造産業顧問

民間企業顧問として、企業の変革、創造性を活かした企業活動創設支援を9年間行ったのち、2009年から現職。リヨン大都市圏で活動する創造産業の担い手や企業が新しい製品コンセプトやサービスを創り出すための企画調整を行う。また、リヨン大都市圏が支援する高機能繊維企業クラスタ−「テクテラ」とリヨンのファッション分野での才能ある若手の支援を行う「クリエイターズ・ビレッジ」の監督責任者でもある。

ジャン=ルイ・ボナン

ナント市文化顧問

仏ランス市、ラ・ロッシュ市、ブロワ市で文化企画局長を務めた後、ジャック・ラング文化相のもとで、ブロワ城の修復、国立文化センターの創設を行うなど、フランス各地で文化専門家としての業績を残す。1983〜1986年には、文化省主催の文化政策担当に対する講座の責任者を務める。フランスにおける文化行政、地方文化政策の専門家である。1995年からナント市文化局長、2006年から現職。

ロバート・マライニセン

クリエイティブシティ・アムステルダムエリア プログラムマネージャー

20年間にわたるアートマネージメント、都市計画コンサルタントの後、2002年よりアムステルダム市役所で「文化行政長期計画展望2015」「創造的産業育成プラン」の文化及び産業政策の策定に当たる。現在も、クリエイティブ・シティズ・アムステルダム・エリア(CCAA)で「創造的産業育成プラン」の実施に携わるとともに、「創造産業のための都市計画」をテーマにアムステルダム大学と共同研究を行っている。

飯笹佐代子(いいざさ さよこ)

総合研究開発機構(NIRA) 研究調査部リサーチフェロー

一橋大学大学院修了、博士(社会学)。2010年4月より東北学園大学総合政策学部准教授。主要著書として、単著に『シティズンシップと多文化国家―オーストラリアから読み解く』(日本経済評論社、2007年、大平正芳記念賞受賞)、共著に『都市空間を創造する―越境時代の文化都市論』(日本経済評論社、2006年)、『創造都市への展望―都市の文化政策とまちづくり』(学芸出版社、2007年)、『価値を創る都市へ―文化戦略と創造都市』(NTT出版、2008年)等。

林 文子(はやし ふみこ)

横浜市長

東レ等に勤務後、自動車販売業界で活躍。ファーレン東京代表取締役社長、BMW東京代表取締役社長、ダイエー代表取締役会長兼CEO、東京日産自動車販売代表取締役社長を歴任。2004年米ウォールストリートジャーナル紙「注目すべき世界の女性経営者50人」に選出、2008年米フォーチュン誌「世界ビジネス界で最強の女性50人」選出など、女性経営者として世界からも注目される存在となる。2009年8月、第30代横浜市長に就任。

※発表等の原文が外国語である第1章、第3章5・6・7・8・9節については、林はる芽氏ほかの翻訳をもとに編著者の責任でとりまとめた。