和風胚胎

もくじ


序章 日本建築の闇

歴史空間の深層
日本建築の光と影

一章 世阿弥の魂魄

高くなる舞台
魑魅魍魎
後世を支配した世阿弥の魂魄
舞台を造ったのは誰か

二章 鳳凰堂と曼荼羅

日本唯一の独創
正統日本への背反
曼荼羅の変容
独創を支えた工匠
飛騨匠初期伝説
飛騨匠の淵源

三章 東大寺勧進前夜

平安京の頽落
海の都
厳島神社、海に移された神殿
東大寺勧進

四章 怪僧重源の空間意識

鬼の世界への参入
異界への視座
何故「天竺様」か
早過ぎた森への帰還

五章 平家伝説の里

天保の「中納言の間」時国家の謎
大工への転身
祖谷の葛橋
悲恋の鶴富物語

六章 海人の子、日蓮

「海人の子」
鎌倉・安房・伊豆の空間
日蓮の建築風景
遥かなる波涛を越えて

七章 太平記の空間

名和長年の船上山
後醍醐の吉野潜幸
行宮様々
吉野御所
工匠曼荼羅

八章 歴史の闇

北畠満雅の旗揚げと敗北
禁闕の変前後
一乗谷への展開
飛騨匠の戦国
繁栄の象徴守護屋敷

九章 川上村の怪

長祿の変
敗者の魂魄
数寄屋誕生
谷間の寺院

十章 義政の心象風景

現実の修羅場、応仁の乱
誘う狐狸の里
銀閣寺幻想
東求堂抽象はじめ

参考文献
あとがき