建築のウンチク


あとがき

 読者の皆さん! 楽しくお読みいただけましたでしょうか。案じております。
  この本は、最初「初めての建築知識」として初学者向きの話題を揃えていました。次に「建築レシピ」と名を変えて45°方向に進路を転換します。三度目は90°回転して本題のようになりました。
  編集者とわたしの間では、何度もやりとりがあり、思ったより多くの時間を費やしました。モノを造りだす苦しみに、楽しみながら耐えていた、ということです。
  校正をやり終えたときは、肩から力が抜けていきました。それは、読者に対する責任を感じていたからです。「いい本を作りたい」「面白い工学書をめざしたい」は、わたしの長年の願望でした。体験を重ねて、やっとこんな本が作れたかなァーと、思っております。
  本造りには、知力・知恵が必要ですが、それ以上に体力・耐力がいることを今さらのように痛感しています。
  読者の皆さんも、知力・体力・耐力の訓練を積まれ、さらなる向上と発展をされることを、感謝の念と共にお祈りしております。