都市・公共土木のCGプレゼンテーション

デザインコミュニケーションと合意形成のメディア

まえがき

 CGプレゼンテーション(CGP)は、単なる「CGを援用したプレゼンテーション」ではない。都市・公共土木を実際につくる主体、それらを利用しそれらから影響を受ける主体、あるいは市民が存在して成り立っている。CGPは、そういうさまざまな主体の間のデザイン・コミュニケーションを仲立ちするメディアなのである。適切に利用することによって、デザインそのもの、デザイン・プロセス、デザイン対象となる都市・公共土木、それに関わる社会に対して大きな影響力をもつ。

 本書では、CGPをビジュアル・シミュレーションとビジュアリゼーションに分け、それぞれについて、手法、利用技術を述べる。そして、CG表現とCGP利用の指針としても用いることができる評価チェックリストを提示する。また、実践事例をカラー・ページで紹介し、CGP適用の対象とその範囲、利用場面、CG手法、目的、課題の広がりを示す。さらには、CGPの何たるかを追求し、そのあり方と将来を展望することを通じてCGP論を展開する。

 都市づくり、公共土木づくりに取り組んでおられる行政・コンサルタント・デザイナーの方々、市民、都市・公共土木のデザイン・計画について学んでおられる方々が、本書を契機として、系統立った理解と必要性の認識のもとに、CGPを広く取り入れ、活用されることを願ってやまない。




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