連載「欧州ランドスケープ探訪」vol.5|ミラノ:所有する緑に感じるルネサンス

イタリア人の同僚とミラノでの旅の話をしていた時、イタリアは他のヨーロッパの国々に比べて公園の数が少なく、憩いの場として公園を求める意識が薄いことに話題が及んだ。

イタリアの多くの都市は他の国の都市と比べると小さく、街のすぐ隣に山や海などの自然があることが多い。特にシチリアなどの南部では主要産業が農業や漁業等の一次産業であり、日頃から自然に触れる生活が定着している。わざわざ都市内の公園で人工的な自然に触れる必要がないのだ。