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蓑原 敬

街づくりの変革

生活都市計画へ

カバーイメージ
このままでは街がなくなる。都市計画は化石となり、開発は死滅する。求められるのはラジカルな転換だ。住宅政策、都市デザイン、都市計画制度の改革を訴え続けてきた著者が、縦割り行政への警鐘、民間活力の活用、そして生活環境の維持改善と地域内発型の産業振興をめざす本来の意味での都市計画=街づくりへの転換を訴える

 

A5判/288ページ/並製
定価 本体2800円+税
ISBN4-7615-2191-0

書  評

『都市計画』219号

目 次

はじめに

プロローグ 街は要りますか

●都市計画のパラダイムの変換

1 八〇年代における社会構造の変化と都市計画

私の基本的な立場/第一のテーマ―産業構造の再編成/第二のテーマ―家業型から企業型へ/第三のテーマ―個業社会の発生/第四のテーマ―将来の都市計画の枠組み

2 都市をデザインする力

茨城県営住宅の試み/近代主義住宅計画への疑問/都市型住宅のコンセプトの模索/デザイン実現のシステム/多様性実現の方策/大地の力・時間の累積・変身の願望/地方都市における試み/都市をデザインする力―若い人々へ

3 広域計画、道路計画と都市デザイン

4 生活都市計画への転換

都市は要りますか/都市の計画は要りますか/地価が下がる時、都市開発は可能ですか

●計画から介入へ

1 計画は団子の串か

2 土着の都市計画を目指して

3 ポスト・モダンの都市計画―民活、規制緩和の意味するもの

4 今日的問題としてのデレギュレーション(規制緩和)

5 「規制緩和」と「民間活力の活用」は何を意味するのか

6 再開発地区計画制度とは何であったのか

7 構造の変革か変革の構造か

8 計画から介入へ―今後の開発プロジェクトのありかた

●住宅政策を考えなおす

1 住宅計画における地方性・地域性

国の住宅政策の流れの中で/公共住宅の中での地方性/住宅タイプの変遷の流れの中で/実践的立場で考えた地方性/「地方性」の在りか

2 住宅政策の構造は、このままで良いのか

住宅問題の構造/住宅政策の一般的枠組み/現象としての住宅問題/住宅政策の構造を変えよう/公営住宅を中心とする公共賃貸住宅制度の改善についての提案

●住宅で都市をつくる

1 都市住宅の原型を求めて―幕張プロジェクト

2 今、なぜ幕張なのか

●文化・歴史的空間と都市計画

1 都心の空間構造の歴史的継承―紅葉か丘文化ゾーンの再編整備

エピローグ 心の都市化へ


蓑原敬略歴
1933年東京生まれ福岡育ち。東京大学教養学部で地域研究(アメリカ)、日本大学で建築を学ぶ。ペンシルバニア大学大学院に留学、アメリカの都市計画にふれる。建設省、茨城県で都市計画と住宅行政の政策立案と実施の現場を経験。現在、蓑原計画事務所所長。常陽地域研究センター参与。主な著書に『新建築学大系15 都市・建築政策』(編著、彰国社)、『サンフランシスコ都市計画局長の闘い』(共訳、学芸出版社)など。

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