改訂版 イラストでわかる一級建築士用語集



改訂版へのまえがき

 時代の変遷により斯界の状況も変化しつつあります。例えば、関係法令の一部改定、そして“技術革新”による関係機器のコンパクト化・高性能化などはめざましいものがあります。
 こういった状況にかんがみ、従来では把握しきれなかった、斯界の現状を見直した改訂版を記した次第であります。
 本書が現在、一級建築士としてご活躍の方、そして一級建築士を目差している受験勉強中の方々に、何かのお役に立てばこの上もない幸甚であります。
 改訂版を執筆するにあたって資料のご提供かつ、多大なるご協力をたまわりました石田拓司様に厚く御礼申し上げます。

2015年11月
中井多喜雄



初版へのまえがき

 経済の発展、国民生活の向上にともなう建設投資は年々増大し、建築技術はより高度化、複雑化し急速な発展を遂げており、首都圏や近畿圏を中心に日本全国各地でビッグプロジェクトが誕生し、次から次へと姿を現し、実に個性的で、高度の機能を備え、かつ、その超高層化は目を見張るものがあります。21世紀に向けて、建築業界への期待は更に大きく、ビッグプロジェクトは勿論でありますが、特に高齢化社会に突入した現在、高齢者や身体障害者にやさしいバリアフリーの建築物・公共施設の実現に一層の努力が求められているわけです。
 このような発展段階にある建築業界の建築技術者の根幹をなしているのが建築士であり、その中枢となるのが、すべての建築物の設計・工事監理が公認される一級建築士であり、それだけに権威があるとともに、社会的責任が極めて大きい資格であります。一級建築士となるには合格率の厳しい国家試験(学科試験および製図試験)にチャレンジし合格しなければなりません。特に先ず合格しなければならない学科試験は、正しい知識をもって臨まなければ合格できず、正しい知識の基礎は正しい建築用語を修得することであります。
 本書は、一級建築士受験に必要不可欠とする用語を厳選し、体系的にまとめ、正確にわかりやすく解説した用語集であり、かつ巻末の索引を利用していただければ、建築用語辞典としても利用できるようにアレンジした次第です。本書を受験参考書として有効的に活用していただき、斯界でのご活躍の栄冠を獲得されるステップとなれば筆者として望外の喜びであります。
 最後になりましたが、素晴らしいイラストを描いて下さった、建築士でもあるイラストレーターの石田芳子先生のご尽力に厚く御礼申し上げます。
2002年1月
中井多喜雄