一級建築士設計製図試験 エスキースFAQ


あとがき

本書の大きなテーマのひとつとして、「自身で問いを立て、検証していく能力を身に付けていこう」ということを目的とし、そのためのヒント集として活用していただくことを掲げていますが、内容的にはまだ解説しすぎている嫌いがあります。どうしても多くを伝えたいという気持ちが前に立ってしまい、気がつくと多くのことを書きすぎてしまったと反省しています。

教えてしまうことは、発見する喜びを半減してしまいがちです。この喜びの度合いが小さいと記憶に残りませんし、身につきません。しかし、気づいてもらわないと本書の意味自体が薄れてしまいます。私自身が企画したにも関わらず、結局、没になった原稿は300ページを超えました。そのあたりのサジ加減については、学芸出版社の村田譲氏、知念靖広氏にアドバイスいただきながらも今回の執筆で最も苦しんだところでした。

最後になりましたが、図面提供を惜しみなくしていただいた学科製図.com通信添削生の皆さんの存在なしに本書はありえませんでした。さらに村田氏、知念氏の強い忍耐なしに、完成は考えられなかったでしょう。また正月もゆっくり過ごすこともなく協力してくれた家族や多くのスタッフには本当に助けられました。この場を借りてご協力いただいたすべての関係者の皆様に御礼申し上げると共に、皆様の今後のご活躍をお祈り申し上げてあとがきとさせていただきます。

 平成17年3月 

学科製図.com主宰 
曽根 徹