地域の自立は本当に可能か


目次


はじめに

第1章 ソーシャル・イノベーションの理論と実践………今里 滋

1「人類的課題」としてのソーシャル・イノベーション
2 ソーシャル・イノベーションの潮流
3 同志社大学のソーシャル・イノベーション教育・研究

第2章 地域にイノベーションを起こすネットワークの力………風間規男

1 地域の課題の複雑さ
2 改善とイノベーション
3 ソーシャル・キャピタルの蓄積から地域のネットワークの形成へ
4 ネットワーク内のダイバーシティの確保

第3章 特筆すべき資源がなくても地域活性化は可能か
     ―価値主導型マーケティングの可能性………多田 実

1 地域活性化のためのマーケティング
2 価値主導型マーケティングと地域活性化

第4章 地域から考える文化政策の哲学
      ―地域・観光振興を事例に………井口 貢

1 文化政策とは何だろう
2「十人十色」の文化政策
3 いまだに消えない先進事例礼賛と舶来上等の呪縛
4 地域から考える哲学とは
5 地域と観光−それは、目的なのか手段なのか
6 自律的な観光振興−地域の幸福のために

第5章 協働型まちづくりの政策展開
      ―地域と大学による開かれたガバナンスのデザイン………新川達郎

1 地域自立と協働の可能性
2 地域力を育む地域と大学の協働型まちづくり
3 連携を後押しする国の施策
4 同志社の先駆的実践
5 地域と大学の協働の意義と課題
6 協働型まちづくりを可能にする条件−開かれたローカル・ガバナンス

第6章 個人から地域を改革する意味
      ―苦情が私たちを主人公にする………今川 晃

1 地方自治と民主主義の課題
2 地方自治における民主主義の日常的手段の不足
3 ネットワーク化による参加と協働の推進による問題点
4 参加や協働に関われない人はどうすれば良いのか
 ―イギリスにおける苦情対応を例に
5 個別の声を全体で議論すべき声にする仕組みへ
6 参加と協働を「もやい直し」の原点から考える