日本の都市環境デザイン

あとがき


 会議の発足以来、 〈都市環境デザイン年鑑〉のようなものを定期的に刊行したいとの考えがあったが、 ようやく組織の活動も軌道に乗りだした93年10月、 広報出版委員会の呼びかけで編集準備委員が集まり、 企画準備を始めた。 94年4月には、 およその構成案がまとめられ、 6月の総会で正式に承認されたのち本格的な編集作業に入った。 94年11月の編集委員会で最終編集方針が決定され、 95年年明けから各自執筆あるいは執筆依頼をと考えていた矢先、 兵庫県南部地震が発生した。 鳴海編集委員長からは、 震災対応で忙しくなるからとのことで編集委員長辞退の申し出があったが、 体制はそのままとし、 以降土田旭が編集委員長代行として編集取りまとめにあたることにした。 また従来考えられていた内容構成に、 新たに大震災関連の内容を取り込むこととした。

 阪神・淡路大震災という未曾有の大災害に直面しながらも、 この書を出版することができたのは、 編集委員や執筆者各位の都市環境デザインに対する熱意の賜物であると考えている。 さらにいうならば、 震災がその熱意を後押ししたともいえよう。

 さて今回、 〈年鑑〉は「1985C95」というかたちとなり、 ここ10年を振り返りつつ未来を展望する内容となった。 〈年鑑〉ということで毎年刊行し新奇性ないし時間性を問題にすることには都市環境デザイン自体あまりなじまず、 2、 3年ないし5年おき程度に時間をダブらせながらみていく方が適切ではないかという気がしている。 正直いえば毎年刊行をする体力のないこともある。

 末尾になったが、 本会議会員でもある学芸出版社の前田裕資氏の協力がなければ、 この時期に出版にこぎつけることができなかったと思う。 あらためて感謝したい。


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学芸出版社『日本の都市環境デザイン 85〜95』

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