はしがき
1
序説
欧米都市の風景計画から学ぶ
1・1 広がる都市景観条例
- 1910年代の米国ゾーニング条例と比較して
- 二次元のコントロールから三次元のコントロールへ
1・2 風景計画とは何か
- 都市景観と都市風景
- キーワードとしての「風景」
- 初期の風景保全
- 行政の責務としての風景保全
- 風景の保全育成に向けた計画的関与
- 都市の風景計画という用語
1・3 風景計画の系譜
- 風景計画のいくつかの系譜
- 計画対象による分類
- 広がる風景概念
- 計画システムによる分類
- 国ごとに異なる風景関連施策体系
- 規制の根拠
- 風景計画の2つのシナリオ
1・4 わが国の風景計画へ向けて
2
イギリス
眺望の確保と保全計画
2・1 イギリス都市計画と風景のコントロール
2・2 一般的開発規制による風景のコントロール
- 開発規制と建築物のデザイン
- ディベロップメント・プランと風景計画
2・3 都市内の眺望の保全
2・4 歴史的環境保全のための諸制度
2・5 登録建造物単体の保全と開発規制
- 建造物保全登録(リスティング)の目的と登録手続き
- 登録建造物の規制
- イングリッシュ・ヘリティジ
- 周辺環境
- 事例:ブラッケン・ハウス
3
フランス
歴史的環境の保全と景観計画
3・1 景観整備の背景
3・2 歴史的環境の保全の流れ
- 保全の概念と発展
- 歴史的記念物周辺の景観規制
- 景勝地の保全
- 保全地区
- 建築・都市・景観文化遺産保存地区(ZPPAUP)
3・3 保全地区の制度と運用
- 保全地区の制度と変遷
- ディジョン市における保全地区の運用
- 保全地区における景観規制の手法
3・4 建築・都市・景観文化遺産保存地区(ZPPAUP)の制度と運用
- ZPPAUPの制度上の特徴と作成状況
- ペルヌ・レ・フォンテンヌにおけるZPPAUPの運用
3・5 一般的法定都市計画を駆使した景観計画「「パリ市を例に
- 77年土地占用計画への道程
- 土地占用計画における景観計画の法的構造
- パリ市の土地占用計画における景観規制
3・6 建築外枠規制「「街路景観を守る
- 建築外枠規制の変遷
- 21世紀のための19世紀の保全的刷新
3・7 既得容積率について
3・8 フュゾー規制「「眺望景観を守る
- 「見せ場」「見所」「見せ所」の保全
- モンパルナス・タワーという反面教師
- フュゾー規制の基本的考え方
- フュゾー規制のバリエーション
- パリ市の土地占用計画におけるフュゾー規制
- フュゾーの詳細プランの一例:シャンゼリゼ
- フュゾー規制の一般的法的欠点
- 適用除外事例:バスティーユ・オペラ座
3・9 さらにきめこまやかな一般的法定都市計画へ
- 「界隈の土地占用計画」とは
- シャンゼリゼ界隈プラン:国家的制度の忌避
- 景観保全と都市政策の止揚にむけて
- 基礎自治体本位の景観計画にむけて
4
イタリア
ガラッソ法の風景計画と歴史都心の計画
4・1 パエサッジョ(風景)の保全
- イタリアの風景計画とは
- ガラッソ法とは
- ガラッソ法から十余年が経過して
- 州・県・地方自治体の仕組み
4・2 広域スケールの風景計画の事例
- エミリア・ロマーニャ州
- マルケ州
- ヴェネト州
- リグーリア州
- ナポリ都市圏
- ベルガモ県
- ウンブリア渓谷北部圏
4・3 地方自治体の対応策
4・4 風景計画のまとめ
- 風景のとらえ方とまとめ方
- 風景の公共性と保全地域の拡大
- 風景計画の具体化
4・5 チェントロ・ストリコ(歴史都心)の保存
- 文化性と都市性
- 都市計画法による歴史都心地区の指定
- トレント県の建築工事指導
- ヴェネツィア市のティポロジア
- トリノ市のゾーニング規制
- ローマ市のゾーニング手法
4・6 イタリアの都市計画の動き
- 風景計画が普及した十余年
- 「保全」と「改造」のための都市計画
5
オーストリア
地区詳細計画と風景計画による都市風景の創造
5・1 オーストリアの都市風景とその保全体系
5・2 地区詳細計画による景観的配慮
- ウィーン州の都市計画制度の歩み
- 土地利用および地区詳細計画
- 地区詳細計画の仕組み
- 建築物の審査と建築許可
- ハースハウスにおける景観保全に関する論争
- 新旧共存をはかるための「協議」によるまちづくり
5・3 グリーンベルトづくりと風景計画
- 世紀を越えたグリーンベルトへの試み
- 建設法による緑地保全
- 自然保全法による自然保全
- 風景計画の体系とその内容
- 保存から戦略的計画の体系化へ
5・4 都市の美しさを支える計画システム
6
ドイツ
環境施策と融合した面的規制による都市風景の形成
6・1 ドイツの都市計画
6・2 法的枠組み
6・3 都市風景コントロールの基本ツール
6・4 コンビネーション・プランニングと都市気候解析
- ヴォイドの計画とコンビネーション・プランニング
- 都市気候解析と都市計画
- 都市気候解析とBプラン策定
6・5 都市シルエットと遠望重視
- 都市風景の「図」としての高層建築
- 「地」をつくるゾーニング制限
6・6 街路をコントロールする景観条例
- 既成市街地におけるビスタや眺望規制
- 歴史環境と風景計画
- 屋外広告物と風景計画
- 街路空間の景観条例
- 互いに連携する風景計画
6・7 眺望景観の保護
- 新規開発におけるビスタの保護
- シュツットガルト市の眺望通り
6・8 都市デザイン委員会
6・9 環境施策と結びついた都市風景づくり
7
アメリカ
アーバンデザインと歴史的環境保全
7・1 アーバンデザイン施策の諸局面
7・2 サンフランシスコ市のアーバンデザイン施策
- 都市計画機構
- アーバンデザイン施策体系
- アーバンデザイン・プラン
- 地区計画・特定地区内審査
- ガイドライン
- 高さ及び容積条例
- 各種例外審査
7・3 ボストン市の景観コントロール
- ボストン市ゾーニング条例の略史
- ボストン市ゾーニング条例の仕組み
- 提訴審議会の仕組みと運用
- 大規模開発のデザイン審査
- 小規模開発のデザイン審査
- 屋外広告物のコントロール
- 眺望景観保護施策
7・4 歴史的環境保全制度の全体像
- 連邦・州・地方政府の所轄組織
- 連邦・州・地方政府による保全制度の体系
- 連邦による制度
- マサチューセッツ州による制度
- 地方政府による制度
- 保全制度の重層的構図
- 風景計画への広がり
7・5 ボストン市の歴史的環境保全
- 歴史地区のデザイン審査
- 取壊し延期制度の審査
- 市民が支えるきめ細かな制度
7・6 歴史的環境保全とNPO
- マサチューセッツ州におけるNPOの全体像
- ヒストリック・マサチューセッツ社の活動
- ボストン保存連盟の活動
- ヒストリック・ボストン社の活動
- NPOの社会的基盤
8
カナダ
多様な都市文化を背景とした風景のコントロール
8・1 歴史的遺産保全における各主体の役割
- 連邦レベルの取組み
- 州レベルの取組み
- 自治体レベルの取組み
- NPOの取組み
8・2 バンクーバー市の歴史的遺産保全
- 歴史的遺産保全の経緯
- 歴史的遺産保全制度の枠組み
- 歴史的遺産保全プログラム
- 市民参加
- 豊かな都市環境の背景
8・3 バンクーバー市の風景コントロール
- バンクーバーの風景
- 都市計画制度の概要
- 風景を守る眺望のコントロール
- 歴史地区における風景コントロール
8・4 モントリオールの風景コントロール
- モントリオール
- モントリオールの都市計画の仕組み
- 都市計画による風景のコントロール
- 歴史的遺産の保全
- 歴史遺産の修復活用:オールド・モントリオール
- 多様な都市文化を背景とした風景のコントロール
注
参考文献
日欧対訳用語一覧
索引
学芸出版社
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