アメリカ合衆国第46代大統領、ジョー・バイデン。
深刻化した格差問題と気候変動に挑む決意を示した、大胆なビジョンと計画が注目を集めています。
インフラの再生、家族への支援、低炭素への大規模投資、そしてそれを支える増税。
アメリカはこれからどこへ向かうのか――。

「J.バイデンのニューディール:気候変動と格差に挑む」と題したこのラジオでは、元日本経済新聞ロサンゼルス支局長で龍谷大学研究フェローの矢作弘さんをゲストにお迎えし、現状と展望を解説いただきます。

番組は以下の各種Podcastプラットフォームで配信しています。

第1回|「大転換」を掲げるバイデン政権

今回の主な話題

  • 何からの大転換なのか――これまでのアメリカ経済政策を振り返る
  • 示された3つの柱:「アメリカ救済計画」「アメリカ雇用計画」「アメリカ家族計画」
  • バイデンはなぜ選ばれたのか――トランプとの比較
  • 政権を陰で支えるリベラルな若年層
  • 格差に挑む――労働組合へのアプローチ
  • 格差に挑む――都市計画からのマイノリティ支援
  • 格差に挑む――交通計画からのマイノリティ支援
  • 気候変動に挑む――脱自動車・公共交通重視・脱化石燃料
  • 気候変動に挑む――EVと再生可能エネルギー
  • 気候変動に挑む――対中国を意識した技術革新

第2回|バイデノミクスとインフラ整備

今回の主な話題

  • アメリカ土木学会のインフラ評価
  • インフラの劣化――減少し続けてきた公共投資
  • インフラって何?――コンクリートに限定する共和党
  • インフラって何?――ソフトも含めるバイデン&民主党
  • “インフラはジェンダー問題だ”――民主党左派の主張
  • アメリカ雇用計画(通称「インフラ計画」)をめぐる論争
  • 共和党との折衝と妥協――2兆ドル→1.7兆ドル→1兆ドル(※注1)
  • 再生可能エネルギー拡大を目指す理由(※注2)
  • 財源はどうする?――企業課税と徴税強化を目指すバイデン
  • 財源はどうする?――コロナ対策費の余剰充当と受益者負担を主張する共和党
  • 人材や家族への投資は「アメリカ家族計画」へ

※注1:解説中、インフラ投資に関する共和党との合意案の予算規模を「1.2兆ドル」と紹介していますが、正確には1兆ドルでした。1.2兆ドルは現行の歳出を加えた全体の規模です。
(参考|https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN24F6G0U1A620C2000000/
※注2:バイデン政権は「2035年までに電力部門を脱炭素化すること」「2050年までに温室効果ガスの実質排出をゼロにすること」を掲げています。
(参考|https://www.bbc.com/japanese/56841289

第3回|バイデン政権の環境政策

今回の主な話題

  • 就任演説で示した決意
  • 2.6兆ドル予算案の1/6を占める環境関連施策
  • 世界各地で頻発する気候変動由来の自然災害
  • アメリカの環境対策は「約束破り」の歴史
  • 世界の首脳に示した国際的な約束「2030年までに温室効果ガスを2005年比で半減」
  • トランプ政権による“反・地球温暖化対策”路線からの離脱と反転
  • 連邦議会上院での共和党との交渉は大詰め
  • 妥協案で大幅にカットされた環境系の予算
  • 連邦に先んじて進む州レベルの取り組み――カリフォルニア州とニューヨーク州
  • EVや電池生産強化に挑む自動車メーカー
  • “モノ言う株主”の登場とESG投資の拡大――姿勢を問われる石油メーカー

第4回|バイデンの「アメリカFamily計画」

今回の主な話題

  • バイデンの3計画の現状――上院・下院で続く折衝と見通し
  • アメリカFamily計画とは――減税8千億ドル+投資1兆ドルによる10カ年計画
  • 教育への拠出――就学前教育の無償化/移民を含むコミュニティカレッジの授業料免除/低所得世帯向け奨学金の提供/歴史的黒人大学(Black College, Black University)への補助/教員の研究・再学習支援/学校給食等の改善
  • 福祉への拠出――共働き世帯・ひとり親世帯への保育支援延長/子どもケアワーカーの賃金アップ/家庭事情による有給休暇取得の支援/低所得者の健康保険料削減/子育て世帯向けの減税
  • 財源の目論見――企業・富裕層向けの徴税強化と増税
  • 高い税金は雇用破壊につながる?――反対する共和党の主張
  • 増税下でも雇用創出につながった歴史――ノーベル経済学賞学者の反論
  • 生産性向上を図るアプローチはサプライサイド経済学的?
  • バイデンとオバマ、クリントンの違い――“格差は政策と企業行動で解決できる”

出演者プロフィール

ゲスト

矢作弘(やはぎ・ひろし)
龍谷大学研究フェロー。1947年東京生まれ。1971年横浜市立大学卒、日本経済新聞ロサンゼルス支局長、編集委員、オハイオ州立大学/ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員研究員、大阪市立大学大学院創造都市研究科教授などを経て、龍谷大学政策学部教授、ジャーナリスト、博士(社会環境科学)。著書に『コロナで都市は変わるか』『中心市街地活性化三法改正とまちづくり』『産業遺産とまちづくり』『町並み保存運動inUSA』(いずれも学芸出版社)、『縮小都市の挑戦』(2014年/岩波新書)など多数。

聞き手

松本優真(まつもと・ゆうま)
学芸出版社編集部。1991年生まれ。主な企画・編集担当書籍に『ポスト・オーバーツーリズム』『実践から学ぶ地方創生と地域金融』『SDGs×自治体 実践ガイドブック』『都市公園のトリセツ』『海外でデザインを仕事にする』など。

 

記事をシェアする