まちの課題・資源を可視化する QGIS活用ガイドブック

半井 真明 著

内容紹介

GIS活用のアイデアと手法を、プロが徹底解説

GIS(地理情報システム)を地域づくりに活用するための手法について、高い機能性と操作性で支持されるフリーソフト「QGIS」を用いて徹底解説。データの読み込みや地図の作成などの基本操作に加え、建物密集度の可視化や街並みの3Dモデル作成、施設の勢力圏分析といった、さまざまな実践アイデアと具体的な手順を豊富に紹介する

体 裁 B5変・184頁・定価 本体3500円+税
ISBN 978-4-7615-3281-9
発行日 2022-05-20
装 丁 paragram 赤井 佑輔・青柳 美穂


付録データ・正誤表レクチャー動画関連イベント紙面見本目次著者紹介まえがきあとがき関連ニュース

付録データ

索引シート

書籍の内容をより簡単に参照できるよう、索引シートを作成いたしました。重要な用語のほか、「追加テクニック」と「トラブルソリューション」を解説したページも取り上げています。ぜひご活用ください。

最終更新日:2023年3月24日

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ダウンロードデータ

  • 本書の演習で使用する各種データは、基本的にはインターネット上で無料ダウンロードできるものですが、使用しやすいように章ごとにとりまとめた上で公開しています。これにより、短時間で演習課題にチャレンジできるようになっていますので、ぜひこれらのデータを活用して効率的なスキルアップを目指してください。
  • 書籍をお持ちでない方はお申込みいただけません。

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    お問い合わせ

    学芸出版社編集部(担当:松本)
    info★gakugei-pub.jp(★を@にして送信ください)
    *件名に「『まちの課題・資源を可視化する QGIS活用ガイドブック』付録データについて」と明記ください。

    正誤表

    本書第1版第1刷(2022年5月20日発行)に、下記の通り誤植が含まれておりました。ここにお詫びして訂正いたします。
    なお誠に恐れ入りますが、書籍の交換・返品につきましては承りかねますので、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

    最終更新日:2023年3月24日

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    【基礎編】QGISの操作を知る

    Chapter 1 GISの基礎
    Chapter 2 QGISの基本操作
    Chapter 3 座標系
    Chapter 4 QGISで地図を作る
    Chapter 5 データの出力方法

    【実践編】QGISを活用する

    Chapter 6 地域の等高線を描いてみよう
    ――河川の流域や地形の変化を示す

    Chapter 7 広域エリアのベースマップを作成しよう
    ――Open Street Mapやジオリファレンスを活用して地図を出力する

    Chapter 8 建物の密集度をマッピングしよう
    ――市街地の防災まちづくりに活かす

    Chapter 9 街並みの3Dモデルをつくろう
    ――まちに建つ建物の現況を調査する

    Chapter 10 施設の“なわばり”を図示しよう
    ――効果的な立地計画を立てる

    Chapter 11 公共交通へのアクセスしやすさを可視化しよう
    ――交通弱者の分布範囲を把握する

    Chapter 12  GPSアプリと連携しよう
    ――フィールドサーベイの位置情報を記録する

    Chapter 13 夜間光のデータをビジュアライズしよう
    ――都市圏の経済力を分析する

    【付録】

    フリーGISデータダウンロードサイト

    半井 真明

    合同会社CHEZA 共同代表
    国内の都市計画・再開発コンサルタント、JICA・青年海外協力隊を経て、開発コンサルタントとしてJICAやWorld Bankなどの専門家を歴任。専門は都市計画・インフラ開発・本邦企業の海外進出支援で、主にアフリカ・東南アジア・南アジアをフィールドとしている。GISは実務で15年以上使用しており、日本、インド、ミャンマー、ケニア、ザンビアなどにて都市計画マスタープランやインフラ整備事業を通して行政官や技術者などへのGIS指導実績を有する。「現場で培った技術を短時間でわかりやすく伝えること」をモットーに2020年よりオンラインGIS研修を行っており、大学教員・学生や、国内・海外コンサルタント、建築士や土木技術士、NPO・NGO職員、JICA関係者、高校教諭など様々な職種の方々が参加。

    みなさまは、ご自身の業務・調査・研究において、統計資料や現地調査の結果をより視覚的にわかりやすい表現にしたい、と考えたことはないでしょうか?
    昨今、様々な分野において、データの見える化など、数値データを直感的にわかる形で表現することが求められています。まちづくりの現場においても、「市民参加」のように非専門の方との情報共有・計画案の周知が重視されるようになって久しく、様々な見える化手法が検討・実践されるようになりました。

    本書で紹介するGISとは、データの見える化の中でも「空間情報」に特化したツールで、これを使うことで、お手持ちの数値データを地図上に表現することができます。GISの中でも、無料ソフトウェアとして有名なQGISは、簡単な地図の塗り分けから、データ解析と合わせた複雑な地図表現など幅広い表現が可能です。その汎用性の高さから、建築・都市計画分野のみならず、交通計画、インフラ開発、教育、保健医療、農業開発・農村開発、自然環境保全など様々な分野で、それも国内外問わず活用されています。

    筆者は15年以上にわたり国内・海外の地域づくりの現場でGISを使用してきました。その経験を活かして、筆者が共同代表を務める合同会社CHEZAでは、初心者から中級者に向け複数のQGIS研修を行っています。

    本書では、そのQGIS研修を通して培ったエッセンスをギュッと濃縮して、初めてGISに触れる方にも、短時間でGISの概念から実践的なQGISの使い方までわかるように参考書としてまとめています。

    筆者がこれまでに経験してきた、必要十分なGISデータがない地域でのデータ整備業務、逆にデータが十分に揃った環境下での高度な地域分析、海外での地形測量を経て痛感した基準点を統一することの重要性など、国内外様々な国やステークホルダーとGISのやりとりを通じて蓄積してきたノウハウやスキルの数々を、本書を通じてみなさまと共有できればと考えています。

    本書前半の「基礎編」では、GISの基本概念を理解し、QGISを使った基本操作の習得を目指しています。例えば、

    • そもそもGISで何ができるのか
    • GISを使う上で理解しなければいけない「座標系」の概念とは?
    • GISデータはどのように入手・作成すればよいか
    • QGISによる地図の作り方

    などです。
    その上で、本書後半の「実践編」では、様々なケーススタディを用意して、以下のように実際に地域づくりの現場で使われる実践的なノウハウを紹介しています。

    • フリーの人工衛星画像データを活用した衛星画像解析
    • 国内地方部や途上国などGIS未整備地域でどのようにGISデータを整備するか
    • 地域における建物の密集度などの実践的な数値解析方法の紹介
    • QGISを活用した3次元モデルの作成方法
    • 公共交通アクセス性など空間解析
    • フリーGPSアプリを活用した効率的なフィールドサーベイ方法の紹介
    • 都市の経済圏を把握する夜間光分析

    本書をしっかりと理解していただければ、GISについての正しい知識が身につき、様々な分野に応用できる必要スキルを習得することができます。本書により、みなさまがGISの世界に足を踏み入れ幅広い表現力を手に入れること、またGISの裾野が拡がることでGISコミュニティが拡がり、使用環境がより円滑なものとなることを願っています。

    2022年4月
    合同会社CHEZA 共同代表
    半井 真明

    本書を書き終えて、筆者自身、GISの可能性、QGISという無料ソフトのパワフルさを改めて確認することができました。初めてGISに触れる方であっても、本書を片手にパソコンに向かうことで、様々な空間解析やデータの見える化を行えることがお分かりいただけたのではないかと思います。

    中には、GISについて理解を深めたことで、新たにこのような表現をしてみたい、またこのようなデータを作れないか、といったより高レベルな疑問を抱いた方もいるのではないでしょうか。それこそが本書の狙いであり、読者ご自身がGIS初心者ではなくなり、すでに中上級者の域に達したことを意味しているのだと思います。

    そのような方に向けたおすすめ情報として、QGISのユーザーコミュニティを紹介します。実はQGISには、世界中に様々なユーザーコミュニティがあり、各国のユーザーが情報共有をし合っています。

    英語サイトであれば、
    Stack Exchange
    (https://gis.stackexchange.com/)
    QGIS Tutorials and Tips
    (https://www.qgistutorials.com/)

    などがその代表格です。英語ではありますが、キーワード検索をかけると、ある程度課題解決の糸口が見出せるのではないかと思います。

    この他にも、日本国内ではSNS上でいくつかQGISコミュニティがありますので、それらを活用しながら、情報収集・共有していただくと、ご自身のニーズに合ったより高度な情報が獲得できると思います。

    また、筆者が講師を務めるCHEZA「QGIS研修」においても、本書をベースにしながらも、QGISの新たな表現やケーススタディを紹介していますので、こちらもご関心があればご参加いただけますと幸いです。その他にも企業様やグループなど団体向けの特別講習も実施していますので、ご希望の方がいらっしゃいましたら弊社ウェブサイト(https://www.cheza.co.jp)よりお気軽にご連絡ください。

    改めまして、本書がみなさまにとってGISの扉を開く一冊となること、本書で紹介した実践例やトラブルシューティングが有意義なものとなるよう心より願っております。

    2022年4月
    合同会社CHEZA 共同代表
    半井 真明

    メディア掲載情報

    公開され次第、お伝えします。

    その他のお知らせ
    編集部より

    『まちの課題・資源を可視化する QGIS活用ガイドブック』追加付録として「索引シート」を公開しました

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