ステップアップ演習Jw_cad

川窪広明 著

内容紹介

初心者を対象に、キーボードによるコマンド選択を練習することで「Jw_cadをリズミカルかつスピーディーに操作できる」ことを目指したテキスト。例題~解答~ポイント・アドバイス~演習・ヒント~製図演習と続く流れのなかで、トレーニングを積んでいくと、知らず知らずに上達できるような工夫を盛り込んでいる。

体 裁 B5変・188頁・定価 本体2800円+税
ISBN 978-4-7615-2593-4
発行日 2015/05/15
装 丁 KOTO DESIGN Inc. 山本剛史

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目次著者紹介はじめにおわりに

序章 準 備

Jwwの入手方法
Jwwのインストール

Jwwのコマンド操作

Jwwの画面
バーの設定
Jwwのコマンド構造と分類
コマンドの選択方法
マウスワーク
クロックメニュー
メニューバーの操作方法

1章 データ入出力と基本設定

入出力

読込
保存
上書き保存
印刷

設定

基本設定
用紙設定
縮尺設定
寸法の設定
環境設定ファイル

2章 画 面

画面表示

ズーミング
グループ・レイヤ
グループ・レイヤの管理

3章 範囲指定と属性コントロール

範囲指定

範囲選択

属性コントロール

属性選択・変更

4章 作図コマンド

描画


消去
矩形
複線

中心線

ハッチ
文字
寸法
多角形
連続線
接線
接円
曲線
点と矢印
ソリッド図形

変形

伸縮
コーナー
面取り
包絡
移動
複写
パラメトリック変形
分割
データ整理

5章 データベースと画像挿入

データベース

図形登録
図形
建具平面
建具立面
線記号変形
測定

画面表示

画像編集

6章 製図演習

jwfファイル(環境設定ファイル)のレイヤ設定機能
コマンド選択とグループ、レイヤ選択による自動変更
図面枠作成
マンション平面図の製図
演習問題の解答

付録

川窪広明(かわくぼ ひろあき)

大手前大学メディア・芸術学部教授
1955年 山梨県生まれ
1979年 京都大学工学部(高分子化学科)卒業
1981年 大阪工業大学建築学科卒業
博士(工学)、一級建築士

CAD(Computer-Aided Design)は、コンピュータ上で図面を作成するシステムのことで、現在の建築業界ではCADによる製図が主流になっています。

Windows(XP、Vista、7、8)で動くJw_cadは、建築図面作成に適したCADとして90年代からプロの現場でも使用されている高性能なフリーソフトです。さらにJw_cad(以下、Jwと表記)は使いやすいので、教育用CADとしても多くの大学や専門学校などで使用されています。
ただ「使いやすいCAD」と言っても、初心者にとって聞き慣れない専門用語が並ぶマニュアルを頼りに練習するのは大変です。またJwは、プロの要求を満たすことができるCADゆえに、150個以上のコマンドや、数えきれないサブコマンド(コマンドの補助的コマンド)が用意されています。

しかし、実際は、すべてのコマンドやサブコマンドを使わなくても、効率よく建築製図を描くことができます。

本書は、Jw入門者を対象とした大学や専門学校のCAD演習授業、あるいは一般向けのCAD講習会のテキストとしての使用を目的として、次の3ステップでJwによる製図のマスターを目指します。

  • 1)例題 によって、Jwのコマンドの機能を理解し、基本的な使い方を練習する。
  • 2)重要なコマンドについては、 演 習 によってさらに理解を深める。(巻末解答)と表示がある 演 習 については、巻末p.183、p.184ページに解答を示す。
  • 3)製図演習によって、CAD製図の段取りを考え、コマンド選択の流れをつかむ。

本書の構成

本書では、1章でJwの準備、2章で画面操作の練習、3章から5章でコマンドの練習、6章で製図演習を行います。
1章から5章では、 例題 を通じてJwの設定方法やコマンドの使い方を身につけます。

そのなかの重要なものについては、もう一歩踏み込んで練習できるように 演習 を用意してあります。

また、次のような項目も用意してあります。

〈ポイント〉コマンドを使用する上で、重要なポイントをまとめて示します。

〈アドバイス〉コマンドを使用するコツや、ちょっとした裏技を説明します。また、
例題以外の使い方についても解説します。

〈ルック〉画面上に表示される見落としがちな情報について解説します。

〈ヒント〉 演習課題にチャレンジするためのヒントを示します。
6章の製図演習では、Jwのフォルダにあるマンション平面図(一部修正したもの)を段取り良く製図する練習をします。

何年か前、卒業生が働く設計事務所を訪ねた時、彼女が素晴らしいスピードでJW_CADを操作しているのに驚きました。「どうしたらそんなに早く操作できるのか。」と聞いたところ、「空いている左手を遊ばせないから。」という答えが返ってきました。

彼女は、コマンドの選択をキーボードで行っていたのです。確かに製図作業全体を考えると、画面の隅までマウスを動かしてコマンドを選択する方法は時間がかかります。特にワイドディスプレイが普及した現在は、その傾向が顕著でしょう。

そこで私もキーボードによるコマンド選択を練習してみたところ、おかしな言い方ですが、「JW_CADをリズミカルに操作できる」ことがわかりました。ただ、キーボードのカスタマイズ、すなわち「どのキーにどのコマンドを割り当てるか」を決めるには、かなり悩みました。一旦、コマンドの割り当てを決めた操作に慣れてしまうと、変更が難しいからです。
また、JW_CADには、裏技的なキーの組み合わせが潜んでいます。メインコマンドの選択は、コマンドを割り当てたキーを押すだけですが、ShiftキーやCtrlキーを一緒に押す、あるいはShiftキーやCtrlキーとマウスボタンを一緒に押すと、サブコマンドまで操作できるようになります。裏技を知るたびに「なるほど!」と感心させられます。この裏技ついては、パワーユーザーの方々のWEBを参考にさせていただきました。

最後に進化を続けるJW_CADをフリーソフトとして公開し続けてくださる清水治郎氏と田中善文氏、ならびに本書の企画、編集に尽力いただいた株式会社学芸出版社と村田譲氏にこころより御礼を申し上げたいと思います。

2015年4月

川窪広明

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