密集市街地のまちづくり
まちの明日を編集する



書 評



『地方自治職員研修』(公職研) 2003.1
 住宅が老朽化し、防災の危険性や、住民の高齢化、そして地域活力の衰退と、木造住宅密集市街地には様々な問題が指摘される。しかし、大震災を契機に整備された法・制度は、決してこれらの問題に対応できるようにつくられてはいない。そうした制度の限界を痛感した、現場の職員・コンサル・研究者らが、そこに住む人々の暮らしから、「木密」のまちづくりを考えた一冊。「まちの明日を編集する」をキーワードに、「都市再生」からは現れない木密のまちづくりのあり方を提唱する。

『Argus-eye』((社)日本建築士事務所協会連合会) 2003.1
 本書は、多様な職種の人間の集まりである「木密市街地」り・らいふ研究会による木造住宅密集市街地におけるまちづくりの研究報告書。「制度さえ整備されていたら」という「制度への幻想」を捨て、日常の暮らしからの視点で編み上げた本書は、り・らいふ=まちの再生、よみがえり、住み替え=明るい明日につなげることを願い、住宅の老朽化、防災面の危険性、急速な高齢化、地域活力の衰退、行き詰まるハード偏重の公共事業への対策。この状況から脱却するためには、将来を見据えた「編集」が必要だと主張する。防災のためのハード整備から、住民の内発的な力を引き出すことを踏まえ、住宅・福祉・コミュニティのトータルな改善を提言する。



・り・らいふ研究会設立趣意書






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