書 評

 

 

『地域開発』 2001.7

 「人類は廃棄物を生産する唯一の生物である。人類のみが他の生物相が望まないものを作り出す。われわれは自然から学ばなければならない。森林において木は自らの力ではその落ち葉を処理することはできない。バクテリアなど様々な生物が絡み合うことによって分解され、より利用価値の高いものに変換することができる。これと同じように、様々な異なる産業の中で園は器物をほかで有効利用できるようにしなければいけない。これがゼロエミッションの方法論である(本文より)。」
 本書では屋久島からはじまり東京、沖縄、北海道、海外の先進的な工業地域におけるゼロエミッション社会実現の試みを紹介している。また、ゴミ減量化という目的から地域の自治体と企業・市民が関わることで、地域おこし、まちづくり、地域内循環社会の実現が行われている現場も数多く紹介された一冊である。
 21世紀へ向けて環境問題を考え実践していくためのテキストとも言える。

 

 


学芸出版社

 

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