スタンダード一級建築士実践問題集2011年版


はじめに

 平成17年に構造計算書の偽造問題が発覚し、大きな問題としてマスコミなどに取り上げられた。その対応として、平成18年に法改正が行われ、平成20年に「改正建築士法」が施行され、平成21年の建築士試験から新制度がにスタートした。

 その内容は、次のような点が大きく変更された。
1.受験資格が大きく変更された。
 ・学歴要件の見直し
 ・実務経験要件の見直し
 ・定期講習の受験義務づけ 等
2.出題分野が4分野から、5分野に変更され、より専門性が深くなった。
 その5分野および出題問題数の内訳は次のようである。
 ・計画分野:20問  ・環境・設備分野:20問  ・法規分野:30問
 ・構造分野:30問  ・施工分野:25問              合計125問
3.1問の選択肢が5選択肢から、4選択肢に変更された。
 ・五肢択一方式から、四肢択一方式に変更された。

 以上のような変更要件を考慮して、本問題集は、学科試験の受験のために短時間で能率的に学習が進められるように、また、力を付けることができるように次のことに配慮した。
@ 解答・解説に力を注いだ。
 ・単に解答の番号を載せるのではなく、1選択肢ごとにその問題のポイントはどこにあり、なぜ正しいのか、なぜ誤っているのかを詳しく解説した。
A 過去問をそのまま記載するのではなく、選択肢を組み替えた問題とし、力を付ける構成とした。
 ・過去問をそのまま載せると解答を暗記してしまい、問題を斜め読みして解答してしまう傾向にあるから、選択肢を組み替え、また、正誤を変更して新しい問題のようにしている。時には新規の問題も作成している。
B 「絶対暗記コーナー」を設け、絶対に暗記しておかなければならない数値計算に必要な公式、理解しておかなければならない重要用語、問題に入れられなかった文章などをここに記載した。

 そして、新制度には、次のように対応している。
C 出題分野を5分野に変更し、より実際の出題に近い形にした。
 各分野の項目数は、新制度の出題問題数にならい、
 ・計画:20項目  ・環境・設備:20項目  ・法規:30項目
 ・構造:30項目  ・施工:25項目   合計125項目とし、学習の便を図った。
D 各項目の問題は、4選択肢とし、新制度の方式にならった。
 ・1項目には3〜5問題を配し、1問の選択肢を4選択肢として新制度の方式にならうとともに、問題1〜問題5の並べ順は頻出度や学習の効率的な手順を考慮した。

 一級建築士問題では、同じ問題は出ない、と言われているが、類似問題や同じ選択肢は数多く出題されている。過去10年ぐらいのデータでは、過去問の類似問題および同じ選択肢は、全問題の50%程度と考えられる。あとの50%は初出題の問題である。初出題といっても全くの初めての問題もあれば、類似の類似に近い問題もある。
 したがって、本問題集を利用して過去問を徹底的に解き明かせば全体の出題選択肢の65%程度はマスターしたことになり、合格圏内に到達したと考えてもよい。
 さらに、あとの35%程度のいくらかは、過去問に関連した問題や変形させた問題があり、本書の解説を活用して学習を発展させれば解くことができる問題も数多くある。
 このように、学習を進めていくことにより、建築学を十分に理解し、1人でも多くの方々が目標とする「一級建築士」に合格されることを願ってやまない。
著者一同