二級建築士設計製図試験 最端エスキース・コード


はじめに


 設計製図試験に合格するために必要な力とは、何でしょうか?

  プランニングの才能  優れたデザイン力  設計の実務経験

 いろいろ考えられます。
 過去の試験を見る限りでは、また、私の受験指導経験のなかにおいては、経験や才能はあまり関係がありません。学校を卒業したばかりの人が合格する反面、十数年という実務経験をもった人が不合格になることもあります。

  では、合格するためには、いったい何が必要?

 この試験は、たった5時間という限られた時間の中で、一棟の建築計画を行ない、ひととおりの図面を作図するという、実務では考えられないような作業を行ないます。そのプロセスには、才能や経験とは一種違った、この試験特有の考え方や方法が存在します。そして、合格するためには、この特有な考え方に、頭の中を切り替える必要があります。建築雑誌に載るような素晴らしい設計をする力や、実務経験は必要ありません。この試験に合格するために必要な知識や考え方を身に付けることこそが、単純に必要なのです

 最端製図.comが考える、合格に必要なものは、次の5つです。

  ・設計製図試験のシステムを、正しく把握すること。
  ・出題者が要求した条件に、正しく対応すること。
  ・正しい図面を、時間内に完成させる作図力を身に付けること。
  ・効率の良い学習方法で、試験対策を行なうこと。
  ・そして何より、「必ず合格する」「絶対に建築士になる」という強い気持ちを持つこと。

 “正しい”という言葉が3回でてきました。実は、ここに大きなポイントがあります。
 何となく試験のシステムを知り、何がいいともわからずにプランニングをし、採点基準や優先順位を考えずに作図をする……。これでは、効率よく合格を勝ち取ることはできません。
 本書では、あなたがこれから挑む〈見えない敵(=試験)〉に対して、その全貌を明らかにし、試験の準備から対策の方法、本番での心構えなどを詳しく解説しています。読むに従って、この試験の対策には、合格するために必要な知識、また、考え方やコツ、そして効率の良い学習方法などが大切であることを理解していただけると思います。

 このテキストを効果的に利用して、設計製図試験という戦いに勝利することを、心よりお祈りしています。

最端製図.com 神無 修二