MaaS入門
まちづくりのためのスマートモビリティ戦略

目次

はじめに

序章 MaaSは交通まちづくりの最強ツール

・日本にもやってきたMaaSブーム
・MaaSは単なる新規ビジネスのネタではない
・基本は「脱マイカー依存」のための政策ツール
・MaaSが都市と地方を持続可能にする
・主導するのは「民間」ではなく「公共」
・本書について

1 フィンランドから世界に広がるMaaS

・MaaSを生んだフィンランドという国
・ノキアが育んだ情報通信社会
・日本よりも10年先を行く欧州の都市交通
・1都市1組織で分かりやすい運賃体系
・まちづくりの一部としての交通整備
・米国でも進む公共交通回帰の動き

2 MaaSの源流になったスマートテクノロジー

・初めにスマートフォンありき
・マルチモーダルな経路検索の登場
・ウーバーが拓いた移動のスマート化
・音楽配信が決定づけた定額サービス

3 フィンランドとヘルシンキの政策

・国土整備に関係する組織と施策
・国の情報公開と規制緩和
・ヘルシンキ都市交通の概要
・HSLが管理しHKLが走らせる

4 MaaSが生まれた理由

・20世紀から存在していた改革のうねり
・ITSフィンランドの存在
・「MaaSの父」と呼ばれた男
・2050年のヘルシンキを考える国際コンペ
・再開発がもたらした公共交通移行への流れ

5 ヘルシンキでMaaSを体感する

・MaaSアプリのパイオニア「Whim」
・高評価の理由はオールインワン
・多数のデザイン賞を獲得した理由
・積極的な海外展開

6 世界で導入が進むMaaS

・MaaSアライアンスの発足
・MaaSレベル評価基準の誕生
・スウェーデンの取り組み
・スイスの取り組み
・米国の取り組み
・台湾の取り組み

7 自動車メーカーがMaaSに参入する理由

・自動車はMaaSに含まれるのか
・ビッグデータが移動を支配する?
・トヨタが仕掛けた2つの先進事例
・トヨタと西鉄のマルチモーダルアプリ
・トヨタとソフトバンクの新会社
・ダイムラーの超小型車スマートの展開
・ダイムラーとBMWのサービス連携

8 ルーラル地域とMaaS

・アーバンとルーラルの違い
・フィンランドが主導する地方型MaaS
・ニュータウンの足をどうするか
・東急とソフトバンクの地域移動対策
・貨客混載活用への期待
・無人運転+MaaSが最終到達点

9 日本でのMaaSの取り組み

・国土交通省の対応
・経済産業省の対応と両省合同プロジェクト
・八戸市のバス改革
・京丹後市の複合交通政策
・JR東日本と東急の取り組み
・電動車いすWHILLの取り組み

10 日本でMaaSを根付かせるために

・MaaSの拡大解釈を危惧する
・BRTの二の舞にならないために
・ビジネス重視のまちづくりの弊害
・MaaSに留まらない交通改革を
・地方こそMaaSに向いている

おわりに