負の資産で街がよみがえる
縮小都市のクリエーティブ戦略

三宅理一(みやけ・りいち)
1948年東京生まれ。東京大学工学部建築学科卒業(1972)、同大学院修士課程を経て、パリ・エコール・デ・ボザール卒業(1979)。工学博士。芝浦工業大学教授、リエージュ大学客員教授、慶應義塾大学教授を経て、現在、パリ国立工芸院教授。建築史、遺産学、地域計画、デザイン理論を専攻。世界各地で遺産保護、都市計画、デザイン振興事業を行う。地域資源を活用した新たなまちづくりや環境整備をテーマとして、日欧をまたいで活動している。近年のプロジェクトとして、アート・プログラムを介した木造密集市街地の改善(首都圏)、古民家のリロケーションによる地域文化交流(島根県)、アートガーデン計画(ヘルシンキ市)、世界遺産都市の歴史地区保護(瀋陽市、モルドヴァ地方)、一連の日仏都市会議の開催などを手掛ける。
主要著書としてImage of Fin-de-siecle (Collins, London, 1988)、Le dessin d'architecture de l'Ecole des Beaux Arts (Artauld, Paris, 1989)、『都市と建築コンペティション』(全7巻、講談社、1991-92)、『次世代街区への提案』(編著、鹿島出版会、1998)、『アート・ポート・デザイン』(編著、ぎょうせい、1999)、『都市の21世紀:文化をつむぎ、文化をつくる』(全2巻、監著、鹿島出版会、2004)、『ヌルハチの都』(ランダムハウス講談社、2009)など多数。また、ポンピドー・センター、パリ装飾美術館等の展示コミッショナーを務める。フランス政府より日仏学術交流の業績に対して学術教育功労勲章(オフィシエ等級)を授かる(2006)。