フライブルクのまちづくり

もくじ

はじめに

CHAPTER 1 エコロジカルな理想郷への道

1 兵営地から住宅地への長い道のり

2 新興住宅地に着手する前に住み始めた人々

 イニシアチブ「ズージー(SUSI)」の誕生
 協同組合の国、ドイツ
 ズージーによる静かな占拠
 ドイツ版、クリスチアニア
 フライブルク大学の学生寮への改築

3 住宅地開発のプロセス
 タフな都市計画がコンペの条件であった
 住宅地開発を担う組織

4 「フォーラム・ヴォーバン」の設立と功績
 リーゼルフェルト住宅地での拡大住民参加の失敗
 「ソーシャル・エコロジー」というコンセプトの誕生
 州開発公社、市の都市計画局、市議会との協働

CHAPTER 2 車のないまち

1 なぜ人は車に依存するようになったのか
 モータリゼーションによる都市の変貌
 交通コンセプトの出発点

2 カーフリー、カーポートフリー、カーリデュースとは
 カーフリー住宅地の障害となる駐車場規定
 「カーフリー」の定義

3 車優先でない道路の配置(カーリデュース)
 通り抜けができない道路配置
 「コ」の字型の路地

4 自分の土地に駐車場は作らせない(カーポートフリー)
 不便で高価な駐車場の設置
 車なしの生活協同組合

5 マイカーを代替する交通手段(ショートウェイシティ)
 ショートウェイシティ・コンセプト
 ヴォーバンの交通手段

6 交通コンセプトは住民に浸透したか
 フライブルク市とヴォーバン住宅地の特殊性
 ヴォーバン住民の反応

CHAPTER 3 緑豊かなまち

1 ドイツにおける自然保護
 人間が手を入れる自然=緑の施設
 住宅地で自然保護をする意味
 ビオトープネットワーク
 乏しいドイツの生態系

2 近自然工法による5つの公園で緑の帯を実現
 ビオトープネットワークを形成する緑の帯
 住民参加による公園計画

3 樹齢の高い街路樹を保護する

4 小川沿いは貴重な生物の宝庫
 人間がビオトープに与えるストレス
 子供冒険農場での自然教育

5 建物の緑化
 屋上緑化
 壁面緑化
 庭づくりのアイデア
 路側緩衝帯に植栽の里親制度

6 雨水を地下に浸透させる
 雨水通路と浸透マス
 路面電車軌道の緑化

CHAPTER 4 エネルギー消費を半減するまち

1 エネルギーマネジメントの基本的な考え方
 省エネルギーの威力
 暖房エネルギー消費が過大なドイツの住宅

2 ドイツにおける省エネ建築
 建物のエネルギー性能
 フライブルク市の勇断──低エネルギーハウス
 パッシブソーラーハウス──燃費1.5リットルの建物
 パッシブハウスの5本の柱
 その他の省エネルギー対策

3 建物建設時のエネルギー消費を削減する
 新築と改築の環境負荷比較
 持続可能な建築の設計、環境性能の高い建材

4 エネルギーの高効率化
 フライブルク市の地域暖房
 電力と熱のコージェネレーション
 ヴォーバン住宅地の地域暖房

5 ソーラーエネルギーの利用
 コストパフォーマンスの重要性
 ソーラー温水器
 ソーラー発電
 ドイツの再生可能エネルギー電力の支援
 ソーラー・プラスエネルギーハウスとソーラーシップ
 再生可能エネルギーのポテンシャル

CHAPTER 5 住民参加はいかに実現されたか

1 ドイツにおける住民参加
 住民参加の障害
 住民参加の歴史
 住民参加の手法

2 コーポラティブ方式による共同住宅の建設(建築グループ)
 建築グループの仕組み
 建築グループで家を建てるまで

3 住宅の協同組合(GENOVA)
 住宅協同組合の仕組み
 潰された社会福祉住宅計画

4 住民参加で勝ち取った市民会館「ハウス037」
 市民会館を巡る対立
 住民参加のツール

5 エコノミー・コンセプト
 住宅建築のためのオルタナティブな資金繰り
 モラルとエコロジーに配慮した投資、GLS銀行
 再生可能エネルギーによる財テク
 安全で安価な商品を売るエコスーパー、市場、生協

6 フォーラムの終焉、祭りの後に
 フォーラム・ヴォーバンの破産
 新しい住民組織へ


おわりに