自治と参加・協働

もくじ

まえがき

序 基礎自治体の新しい地平

       ──参画と協働による ローカル・ガバナンスの刷新と自治体再構築
       羽貝正美

1 問題の所在
2 「自治・分権改革」としての地方分権改革
3 基礎自治体改革の3つのビジョン
4 基礎自治体の座標軸
5 ローカル・ガバナンスの刷新

第1部 自治と参加・協働の理論

1章 コミュニティからパートナーシップへ
      
──地方分権改革とコミュニティ政策の転換      
      玉野和志

1 分権改革の流れと自治体政策の変遷
2 コミュニティ行政の流れ
3 コミュニティ政策の展開
4 市民と行政の協働=パートナーシップ
5 地方分権改革とパートナーシップ

2章 近隣政府・自治体内分権と住民自治
      ──身近な自治を実現するための考え方と仕組み      
      名和田是彦

1 近隣政府とは?  自治体内分権とは?
2 合併と地域的まとまり
3 身近な地域をまもるドイツの工夫
4 日本型自治体内分権としてのコミュニティ政策
5 平成の大合併と地域自治組織制度の創設
6 協働型社会構想におけるコミュニティのゆくえ

3章 自治体財政からみた住民参画型社会の必然性
      
──財政危機と新しい社会統治システムの模索      
       斎藤忠雄

1 構造転換期の財政
2 経済成長と社会統合をめぐる政府間財政関係
3 地方分権改革の経緯と課題
4 新しい社会統合システムの模索
5 小さな自治の実現に向けて

4章 自立型マンション管理組合と新しい自治組織の可能性
      ──自立型組織の形成とその意義      
      西田奈保子

1 マンション管理組合とその自立的な運営
2 管理組合分析の方法
3 管理組合の組織分析
4 自立型管理システムの形成
5 地域の社会資源としての自治組織の可能性

第2部 自治と参加・協働の現場
5章 NPO活動の展開と行政の変容
      ──参画・協働を支える行政のあり方とは      
      前田成東

1 拡大する市民活動と行政の変容
2 市民・行政の協働と行政組織
3 NPO法の制定と行政組織
4 協働の推進と行政組織の構築──市町村を中心に
5 協働の推進と行政職員の意識改革
6 行政組織の変容──所管や領域を越えて

6章 都市計画における自治と審議会
      ──都市計画審議会は自治の機能を果たしうるか      
      加藤仁美

1 転換期にある都市計画行政
2 地方分権下における都市計画審議会
3 市区町村都市計画審議会の運営をめぐる現状と課題
4 地方自治の充実と都市計画審議会の可能性
5 都市計画自治と審議会のあり方

7章 大規模開発と協議・調整型まちづくり条例
      ──基礎自治体の能力が問われている      
      高見沢邦郎・饗庭伸・小笠原拓士

1 まちづくり条例による開発への対応
2 住宅市街地を対象とする条例制定の経緯と現況
3 多発する近隣紛争と建築・都市の法律
4 東京圏におけるまちづくり条例の概況
5 府中市地域まちづくり条例による事前協議・調整システム
6 まちづくり条例の可能性と課題

8章 大都市郊外地域のまちづくり活動と街づくり条例
      ──条例策定過程からみた住民自治の仕組みとしての可能性
       中林一樹

1 街づくり条例の背景
2 わが国の「街づくり条例」の系譜
3 今、なぜ大都市郊外市街地で「街づくり条例」か──大和・町田・多摩での策定活動を通して
4 大和・町田・多摩の「街づくり条例」の比較にみる「街づくりの仕組み」の展開
5 街づくり条例のもう1つの主役「不動産業界」の役割
6 街づくり条例の展開と課題

結 住民参加型自治への展望            羽貝正美