景観法を活かす


書 評
『地域開発』((財)日本地域開発センター)2005.10
  2004年12月景観法が施行され、景観への関心は近年さらに高まり続けている。
  本書では、景観法という新しいツールを「どのように活用すればよいか」をわかりやすく解説するため、具体的な地区に当てはめたケーススタディを多数取り上げている。これから新しく景観法を適用しようとする地区では、先行事例の代わりとして大いに参考になるだろう。
  内容は3章で構成され、第1章では景観法とはどのようなものであるか、その内容と制度の目的がわかりやすく解説されている。第2章の前半では、景観法の適用を想定し得る地区に対して類型別に適用方法を提案しており、後半では8つのケーススタディを取り上げ景観法の活用のイメージが示されている。一方、最後の第3章では、法律の活用という視点からは離れ、景観とまちづくりに取り組む意義と理念が再確認されている。