もくじ |
「人間の乗り物」というイメージは戦後生まれ
自転車の発明/遊び道具「馬鹿車」から実用品へ/不遇時代をへて人間の乗り物に「ミチ空間」の変貌と変質
二つのモータリゼーション/高度成長の牽引力/「沿道ことごとく泥の家」/ミチ空間とドウロ空間/交通モラルが消えた/歩行者を二階に上げる装置/「仲立ち役」から遠ざかったクルマから人を守る努力
事故半減の大作戦/住宅地における歩車分離/自転車の「歩道通行可」石油ショックと地球環境問題の影響
石油ショックで世相は様変わり/息を吹きかえした自転車/地球環境問題は大きな追い風
駐輪場づくりをスタート
見えていない全体像/自転車利用が急増/駅前への大量放置/放置問題の発生/「行政元年」−自転車法を制定/条例づくりと駐輪場づくりの実績抑制システムの発明
高槻市の「三圏構想」/限度を超えた集中台数駐輪場づくりは巨大な業務に
会計検査院からの批判/問われる計画性大量集中の原因を追う
自転車の六つの特長/直接原因を絞り込む/殺到を拡大させた要因/放置問題は大都市問題自転車交通の科学が登場
「高校生の自由研究」/大都市は「細胞の集合体」/駐輪場の理想的な配置
モラルとの闘い
「防弾チョッキ二着」を申請/自転車の盗難/抑制論を生む土壌扇のかなめ「全自連」の結成
発足会場は「大入り満員」/大会決議が掲げた六項目/対策費は大きな負担/全自連の活動と意義/潮流の変化/総務庁の報告書/公営駐輪場の有料化の流れ自転車法の改正はターニングポイント
自転車法の改正/「総合計画」−対策から計画への変化/自転車等駐車対策協議会/都道府県の役割/「買物」「商店街」へも波及
「放置といえどもお客様」という構図
商店街でも路上放置問題/放置といえどもお客様駐輪対策は活性化のチャンス
「困った問題」ではもったいない/主婦一〇〇人が九五人として現れる/「当時としては空論に近い」発想商店街での駐輪場づくりと運営
「うちの客ではない」/小さな共同タイプをあちこちに工夫を要する買物駐輪場の有料化
二つの成功例、二つの失敗例/無断駐輪を防ぐための有料化
ヨーロッパ諸国も千差万別
好評と悪評の国々/世界諸国の自転車保有率/自転車は先進国の乗り物/平等観と責任感オランダ−女王様も自転車を使う国
成熟段階の自転車文化/「道路」から「道路網」へ/サイクル都市ハウテン/自転車重視の社会的背景デンマーク−スポーツを愛する福祉国家
「サッカー、天候、税金」/公共の貸し自転車悪評をかこった国々
ベルギー/フランス「クルマ以前」の国々
中国/ベトナム
世界の潮流は変わった
京都会議で増えた自転車記事/「公害問題」と「地球環境問題」の違い生活の質を高めるための交通計画
「第二次交通体系計画」/「自転車基本計画」/ヨーロッパ諸国はなぜ「環境先進国」なのか/「持続可能な交通」という理念日本国内の促進論と抑制論
国土づくり計画に「自転車」が初登場/「地球温暖化対策推進大綱」/市民参加の芽/社会のしくみ全体への目配り/「脱クルマ社会」への意識変革
わが国初の「自転車都市宣言」(滋賀県八日市市)
自転車の走行空間づくり/「黄色い自転車」の試み共用自転車システムへの挑戦
レンタサイクルシステムとは何か/わが国初のレンタサイクル方式の誕生/「共用」思想の普及と定着「乗り捨て自由」への展開
「シティサイクルシステム」の実験/「コミュニティサイクルシステム」の実験/体験者に支持された乗り捨て方式鉄道跡地などを活用した「緑の回廊線」(熊本県八代市)
市道が狭いまちの「脱クルマ」作戦/二つの跡地を有効活用「京の川」散策路のネットワーク(京都市内)
賀茂川の歩行者自転車通路/川づくりの理念の転換「自転車のまちづくり委員会」(水俣市)
無償で活動する委員会/ISO認証取得への挑戦
阪神大震災と自転車
機動性を発揮した自転車/全国から「自転車」を義援輸送「多面的な連携」がキーワード
横断的テーマだとの認識が基本/すでにある道路空間を活かす/「序列共用道路」という考え方/たて割り体制を共同で補う/空間計画に「自転車」を加味する/マスコミも渦中に参加を“子供”という視点が社会的合意を導く
忘れられてきた存在/子供の自転車遊びの実態/遅すぎる安全教育のスタート/なくなる遊び空間散在している関心を一つに