タウンモビリティと賑わいまちづくり

推薦の言葉


 我が国は有史以来、あるいは世界に例を見ないほどの高齢社会を間近に控えています。その中で、子供からお年寄りまで誰もが生き生きと暮らすことができる、すべての人にやさしいまちづくりを進めていくということが、きわめて重要な課題となっています。国においても、高齢者あるいは障害者を含めたすべての人々が安全で快適に日常生活を営み、積極的に社会参加ができるよう、生活のあらゆる局面で物理的な障害を取り除くバリアフリー化を進めているところです。また、さらに生き甲斐、健康、触れあいなどを視野に入れたまちづくりを関係省庁の連携のもとに強力に推進しています。この取組みの一環として、イギリスで始まったショップモビリティを日本において導入することについても、シンポジウムや社会実験などを通じて検討を進めてきています。

 本書は、まだ日本では広く伝えられていないショップモビリティの実態を始め、私どもが提唱しているタウンモビリティの日本での普及に向けた意欲的な検討結果をとりまとめたもので、この度刊行の運びになりますことは、日本のおかれた状況を考えますと、誠に時宜を得たものです。本書が広く活用され、タウンモビリティの推進、ひいてはすべての人にやさしいまちづくりに寄与されることを祈念いたします。

建設大臣官房福祉環境推進室長 内田俊一

学芸出版社
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