タウンモビリティと賑わいまちづくり

あとがき


 タウンモビリティのベースであるショップモビリティはイギリス発祥である。ショップモビリティは79年にミルトンキーンズ・ニュータウンで第一号が導入され、今やイギリスでは270をこえる拠点で運営されている。

 我々はこのショップモビリティの実際を知るために、幾度となくイギリスに足を運び、多くのことを学び、関連する情報を持ち帰ることができた。ショップモビリティの社会的な評価が高いのは、その単純明解なシステムではなく、社会福祉政策の一環として地域に強く根付いているところにあることを理解した。

 本書は、タウンモビリティを少しでも多くの方に理解してもらい、今後タウンモビリティ事業を手がける方にいくらかでもお役に立てばと考え、出版するに至ったものであるが、イギリスの「ショップ」から我が国の「タウン」への呼称変更については、本家イギリスのあるショップモビリティ関係者に伺ったところ、「ショップモビリティの呼称はスポンサーを納得させるための方策としての一面があるが、本来は街なかでの移動を支援するものであるからタウンモビリティの名称がふさわしい」との理解を得ている。

 本書の執筆に際しては、多くの方に御協力を頂いた。そのなかでもイギリス訪問の際の御協力は多大なものであった。具体的には、イギリス交通省、バートン・アポン・トレント、キングストン・アポン・テームズ、サットン、ミルトーンキーンズ、ウィンチェスター、メドゥヘッドなどであり、各ショップモビリティ拠点の担当者と、バートン並びにキングストンの自治体の方々からは多忙中ながら懇切丁寧な説明を頂いた。また、バートン、キングストン、サットンの3地区には後日アンケートを行い、貴重なデータを得ることができた。

 また、国内の情報については、住宅・都市整備公団東京支社多摩ニュータウン事業本部、多摩都市交通施設公社、スズキ梶A中国・地域づくり交流会、輪島市商店連盟協同組合、青森市新町商店街振興組合、エスティ製作所梶A鰍`AIジャパン、島根県桜江町並びに石見町、市民団体世田谷ミニキャブ区民の会、京浜運送梶A日立自動車交通梶A市民団体ジョイプロジェクト、\財()国土開発技術センター、鞄s市開発技術サービス、建設大臣官房政策課兼福祉環境推進室などから提供して頂いた。ここに心から感謝の気持ちを表したい。

 出版に際しては、学芸出版社の前田裕資氏、越智和子氏に大変お世話になった。特に前田氏にはストーリー構築から参加頂き、その尽力によりスピーディに出版までこぎ着けることができた。

 改めて関係者諸氏に厚く御礼申し上げます。

99年2月

タウンモビリティ推進研究会


学芸出版社
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